アイコンがハロウィン仕様に替わりました
今朝の京都は晴れです。1日を通しては晴れ時々曇りの予報です。午前7時の気温は17℃。日中は26℃予報です。昨日はギリギリ夏日を免れましたが、今日は夏日予報です。
「ワテは商売の神だっせ。舐めてもうたら困りまんなあ。商売はギブ・アンド・テイクでっしゃろ? 一方的に福を授けてもらえると思てはんのやったら甘い甘い。世の中そんな甘いもんやおまへんで」
「それにしてもお賽銭の二重取りって、セコくないですか?」
「商売の厳しさを知ってもらうためどす。妥協はできまへん」
「そんなあ。多紀理、助けてよ」
「面白く聞いておりましたのに、あなたどうされました?」
「人生の厳しさを教えてもらってます」
「それは宜しゅうございましたね。しっかりお勉強なさってください」
「そうですね、こんな話聞ける機会は早々ありませんからね」
「他にも色々ありますけど聞かはりますか?」
「この際ですから人生の厳しさをすべて教えてください」
「ええ覚悟してはりますなあ。よろしおますワテに任しとくんなはれ」
「事代主と仰ったかしら? わたくしが誰かご存じ?」
「このお人の奥さんでっしゃろ? えらい別嬪さんやから忘れまへんで」
「それだけ?」
多紀理に対して『奥さん』に『別嬪さん』と褒め言葉が並んで頬は弛んでいるが、言葉は冷たい。
「そういや最初にどこのどなたやて言うてはりましたなあ。すんません覚えてまへんわ」
「あなたの親父様はわたくしのことを姉様と呼びます」
「へ? ということはワテのおばさんどすか? ちょっと待っとくんなはれ、親父様にお姉さんはおらんかったはずやけどなあ」
「わたくしの母は天照大神、父は素戔嗚尊です」
「えらい歳の離れた姉様や」
「そうですね。ですがわたくしは、大国主がわたくしに逆らう事を許していません。だから子であるあなたにもそれは許しません」
「えらい怖いおばさんでんなあ」
「大国主は度々我が家を訪れています。その時、あなたの息子にこんな目にあわされたと言ったら、彼はどうするかしら?」
「もうそれは脅迫ですやん」
「要求は二つ。わたくしに逆らわないこと。そしてわたくしの夫を大事にすること。出来ますね?」
「おばさんに逆らったりしてまへんで。それにご主人を虐めたりもしてまへんがな」
「それでよろしい。では軽妙なお話を続けてください」
「やりにくうなりましたなあ」
「すみません、普段は優しく大人しい女性なんですよ。でも何かの拍子にスイッチが入っちゃうとこうなっちゃうんですよね」
「あんさんも大変な方を奥様にされましたなあ」
「私にはまったく実害はないんです。どちらかと言えば、その時周りにいらした方が被害者になられるようです」
「まあしゃあないし続けまひょか」
「ここからが大事な点やし、よお聞いとくんなはれや。このお賽銭ダブルは神社が考えたことやおまへんのや」
「えっ、じゃあ誰が考えたんですか?」
「これを考えたのも、やり始めたのも全部ワテどす」
「事代主さんが?」
「そうどす。神社側は何でこんなことになってしもたんやろって困惑してはりまっせ。参拝者の皆はんが板壁をトントンするもんやから、傷んでしもて何遍か修理もしてくれたはりますわ」
「当然そうなりますよね。神社としては修理しないわけにはいかないでしょ」
「ただ困るのが、そのお参りの仕方が定着してしもたさかい、大きなお祭りの時でも、大事なお祭りの時でも、横の板壁 (上に格子がある) を叩くお人がいらっしゃるのが問題どすな」
「それはスゴい。神自らが参拝方法を考案されるなんて、初めて聞きましたよ。そんな事ができるんですね。でもきっかけは何だったのですか?」
「それは企業秘密でっせ。そう簡単に教えてしもたら、また全国に広まってしもて、儲け損ないますやんか」
この事実は瀬織津姫に教えてあげなきゃ。新たな布教活動の新しい一歩になるかもしれないなあ。
「このことが神社側に知られると、損害賠償で訴えられるなんてことが……」
「それは考えてへんかったなあ、なんか対策考えんとあかんやろか。そやけどワテをどうやって訴えますのや」
「実際に訴えなくても、宮司さんがゑびすさんの仕掛けで拝殿の板壁が壊された、と発表したらどうなります」
「前代未聞やし話題沸騰やな」
「そうすると人が集まり、板壁を叩く人も増える。二重に貰えるお賽銭も増えるということですよ」
「あんさんも商売の才能あるんとちゃいますか」
「今気付きましたが、発表の仕方を工夫しないと詐欺になりませんかね」
「詐欺でっか? それは逆効果やなあ」
「まあ、事実に基づいたファンタジーですから、問題ないと思いますよ」
「よう考えさせてもらいますわ」
「そうしてください」
「それより、今のままでもまだありますのや。あそこに二の鳥居が見えまっしゃろ? あの鳥居の表側にワテの福箕が掛かってますのやけど、知ってはりますか?」
境内から見ているので表側は境外の道路に面した側になります。入ってくる時、気が付かなかったなあ。
「見に行きまひょか。あそこに福箕が見えまっしゃろ? あそこにお賽銭を投げて、うまく入ると願い事が叶うそうどす。投げられたお賽銭がこぼれ落ちひんように、今では福箕の下に熊手も付けてますやろ」
なかなか抜け目がない。正当な理由としては、鳥居の下を通る人の上に硬貨が落ちないようにとのことだろうが、本音では少しのお賽銭も漏らさないってことじゃないだろうか。
どなたの本音かは別にして。
つづく
◆新規掲載の企画 (今日のみ)
10/27 23:59まで
~11/10までと、~11/17まで
◆近々最終日を迎える企画 (今日+7日)
10/25まで 本日最終日です。
10/27まで
10/27 23:59まで
10/31まで
10/31 23:59まで
10/31まで
10/31 20:00まで
◆最終日までしばらく時間のある企画 (今日+30日)
~11/10までと、~11/17まで
◆最終日までずいぶん時間のある企画 (今日+30日以上)
11/30まで
10/21~12/22
2025/7/5まで
※ゲームや漫画・アニメと勘違いされている方は、全然違いますからね。
短歌や俳句、川柳、都々逸などよりもっと短い『七七』。
たった14文字に思いを込めて、創作してみませんか?
おはようよねちゃん(おはよねさん)に教えていただきました。
おはよねさんありがとう。
雲はいいよね かたちが自由
湧き上がる雲 温泉みたい
七 七 四十九 一手多いな
迷子の猫が 迷い込んだの
あなたが好きよ 私のことは?
私を抱いてよ 腕が回らん
二人の違いは 凸と凹だけ
以上、縁起担いで七作でした。なんのこっちゃ。
◆期限なし企画が新しい順に並んでいます。
※投稿された日付より15日間で削除されます。ただし、削除されてもイベントが終わったわけではありませんのでお間違いなく。
11/8で削除します。
11/2で削除します。
10/27で削除します。
開催日時:10/22 00:00~10/26 23:59
ルールは今まで行ってきた連歌と同じです。
お題は前回「Doudoitu de Rennka」の最終の作品になります
今回は縛りなしとします
最初の方は作品の前半または後半を利用して都々逸を創っていただきます
次の方は最初の方の作品の前半または後半を利用して都々逸を創っていただきます
日付が変わっても新しいお題にはならず、そのまま続きます
今回は作品数は無視し、予定日時に達した時点で終了とします
▼都々逸今後の予定
10/22 00:00~10/26 23:59 Doudoitu de Rennka 200
※作品数ではなく、予定日時に達した時点で終了とします
10/27 00:00~10/31 23:59 Halloween de Doudoitu
※riraさまが主宰されるハロウィン企画とのコラボになります
ご投稿いただいた方々の作品です(投稿順・敬称略/2024.10.25. 06:00現在)
10/26 22:00~ ティコの部屋 第2夜 Open
10/27~10/31
10/27~10/31
10/27~10/31
10/27~10/31
1曲目は ナオト・インティライミ の タカラモノ ~この声がなくなるまで~ 。
2曲目は ナオト・インティライミ の ありったけの Love Song 。
3曲目は ナオト・インティライミ の Moon Light 。
リクエストの受付は終了しました。
#今日の気分 #iTunes #ナオト・インティライミ #タカラモノ_ ~この声がなくなるまで~ #ありったけの_Love_Song #Moon_Light