【83 一夜干し】#100のシリーズ
昨夜泊まった友人が風呂場にかけた洗濯物を取り込んでいる。
風呂場自体が乾燥室の役割を果たしているマンスリーマンション。
仕事で来ていたこの町で、たまたま昔の友人に会った。昔…そう小学5年まで一緒だった。彼は6年生に上がるのと同時に転校して行った。
20年ぶりくらいの再会だったが、彼から声を掛けてくれたし、彼はあの頃の面影を強く残していてすぐにわかった。
彼もここには仕事で来ていたのだという。
「本当に一晩で乾くんだね」
友人は俺の貸したスエットを着ていた。
乾かしていたのは彼