見出し画像

旅をしない旅暮らし

タイトル通り、1月は「旅をしない旅暮らし」を楽しんでいた。「旅」というよりかは、「暮らし」を優先して楽しむ感じ。

「移動しないアドレスホッパー」として過ごした、この1ヶ月考えたこと、感じたことを記録しておきます◎

「旅」よりも「暮らし」を愛したい

画像1

まず私は家を持たずに旅をしながら暮らす生活をしている。俗にいう「アドレスホッパー」「ノマド」「多拠点生活」とかそういう感じ。

私は上の3つの名称にピンと来ないので(便宜上タグや紹介では使うけれど)、「旅暮らし」とよく伝えている。

その名の通り、「旅をしながら暮らす」ということ。日本全国住み放題サービス【ADDress】を利用して、家を持たずに移動しながら旅先で仕事をしたりごはんを食べたりという暮らしをしている。

2021年の10月~12月にかけては、西日本をぐるりと1周旅をした。1週間に1回のペースで移動をして、新しい場所に行って、そこで暮らす、そんな日々。

そこで、私はひとつ気づいたことがある。

「私って旅で受ける刺激よりも、ただただささやかな暮らしのなかに幸せを感じているんだ」ということ。

これは「四六時中旅をしている」というライフスタイルながら矛盾がたっぷり詰まっている。旅をしながらも刺激の少ない穏やかな暮らしを望んでいるということだから。せっかく旅をしているのに、旅という要素の外側に幸せを見いだしているのは、なんだか変な感じ。

画像4

でもそれは、まさにタイトルにもあるように「旅をしない旅暮らし」なのかなあって。旅先で旅をしない、旅先でささやかな日常を送る、それが私にとってはとても心地良いことが分かって、日々「旅と暮らしのバランス」について思考を繰り返している。

このニュアンスを100%言語化する自信はないのだけれど、私は非日常ばかりの「旅そのもの」よりも、日常の延長線上にあるような「日々の暮らし」を愛したい。そして、その「日々の暮らし」を旅先で、少しずつ場所を変えながら感じていたい、ということが最近になって分かったのだ。

持論・「旅」と「暮らし」の違い

画像2

私の持論ではあるけれど、旅と暮らしってそもそもベクトルが全然違う方向を向いているように感じる。そもそも比べるべき土俵に立っていないというか。たとえば、

旅・・・新しい場所に行き、新しいものに触れ、新しい人に出会う、刺激をたくさん吸収する、非日常
暮らし・・・毎日、日常、いつもと同じ、穏やか、ささやかなもの、安定

だから、私が「旅暮らし」を名乗っているのはなんとも矛盾をしているのだと思う。とはいえ、私が「旅暮らし」を名のって、このライフスタイルを心から愛しているのは、「ベクトルが違う2つの良いところを、それぞれつまみ出して取り入れている」生活だからなんだろうな、とも思う。

たとえば、

「旅先」で「仕事」
「旅先」で「自炊」「散歩」

旅先のわくわくするような新しい景色の中で、ささやかな日常を送る。旅先での景色や人、街の刺激をたくさん浴びながらも、それに圧倒されすぎないようにうまーく調整して、そのなかで私なりの心地良い暮らしを送っている感じ。

だからこそ、「ずっと旅を続けて疲れる」「人とずっと話してて少ししんどい」という旅先で味わう特有の疲労感がない。逆に、「毎日同じルーティン生活」「いつもと同じ」「なんだかつまらない」という、暮らしの負の要素も感じない。

画像5

お互いが中和されて、ちょうど良くかけあわさっているゾーンに「旅をしない旅暮らし」があるのかもしれない。

旅先で日常を味わう醍醐味

画像3

「旅をしない旅暮らし」、つまり旅と日常をかけあわせて旅先で日常を味わうことの醍醐味。実はたくさんの魅力が詰まっている。だって、2つのいいとこ取りなんだから。たとえば、ざーっと思いつく限りあげていくと、

・何気ない日々に幸せを感じる
 (旅先の新しい場所で散歩をしたり、景色を変えて仕事をしたり)
・新しい地域に降り立ったワクワクや新しい人・街と出会える幸せを感じる
・日常が基盤なので、旅人特有の「ふわふわ感」が少ない
・あくまで「日常」なので詰め込みすぎて疲弊することがない
・旅先でする旅(観光地巡ったり)を適度に満喫できる

旅をしすぎて疲れることも、日常に染まりすぎてつまらないなぁって思うこともない、このちょうどいいバランス。どちらにも全振りしないで、絶妙なバランスを私なりに保って、なんとか暮らしている。

とはいえ、私は生粋の旅好き。日本各地の美しい景色とか、その土地で暮らす人とか、そんな新しい出会いを自分の足で動いて見つけていく感覚が大好きで。だからこそ、旅を日常に取り込むことは辞めたくない。

画像6

だったら、大好きな旅を諦めずとも、それぞれの場所で私なりの「心地良い」と感じる暮らしができたら、最高じゃん、と思う。「旅をしない旅暮らし」は、こうやって私の心地良さの基準と旅への想いをひっくるめて作られていたということに気づいた。

日常に飽きることはなく、だからといってずっとふわふわ旅している感覚もなく。なんだかいいとこ取りをしてこんなに心地良く過ごしていていいのかなぁ、と思いつつも、「自分の人生だからそれでいいじゃん」とも思う。

こういう自分自身の移り変わっていく「心地良さ」にしっかりと耳を傾けて、そのときの気持ちに応じて柔軟にしなやかにライフスタイルすらも変えて行けたらこんなに幸せなことはないなぁ。


最後に、最近読んでいた雑誌『& Premium』で、忘れられない大切にしまっておきたい言葉に出会った。

『住まいにあった暮らし方』ではなく『生き方にあった住まいを』

自分が憧れる住まいに背伸びして、合わせて暮らしていくのではなくて。いいなあ、と思う生き方に合わせて、住み方を合わせていく。自分が心地よいと感じる生き方をした結果の日常。シンプルで無駄がなく、人と比べる必要もない、そんな私の中にすとん、と落ちた言葉です。

今日も明日もあさっても。私だけの「心地よい暮らし」を追い求めて、旅をしながら暮らしていきたいな、と思います◎



𓂃𓈒𓏸

▶旅をしながら暮らす日常をInstagramで発信しています

@msk_kurashi

▶多拠点生活、旅暮らしについての想いは下記noteで。


この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

最後までお読みいただき、ありがとうございます🕊 サポートいただいた金額は、エッセイ本を作るためのお金に充てさせていただきます𓂃𓈒𓏸 よければスキ&記事のシェア、よろしくお願いします🕊 あなたにとっていい1日になりますように☕