『20年後のゴーストワールド』第2章(3)消える記憶
突然やってきた来るはずのないバスの中で、とめどなくおしゃべりしているイーニドと私であるが、一応バスに乗車してすぐの段階で私はバスの利用規約にサインをしていた。
そこには、"乗車賃は無料です"と記載があって胸を撫で下ろした。バス型の新手のボッタクリガールズバーだったらどうしようかと一瞬思ったのだった。バスの運賃箱に入らないくらいのお金を請求されたら……という不安は拭われた。本物の"レンタルなんもしない人"をレンタルしたらレンタル料金は取られるので、イーニドのこのバイト代はどこ