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言葉を紡ぐ

『書くこと』は、私にとって生きる喜びの一つかもしれません。
白紙の上に言葉を並べていくことで、自分の思考が形になっていく過程に、言葉では表現しがたい満足感を覚えます。

物心ついた頃から、私は『文字』に囲まれて育ちました。
転校生だったこともあり、友達を作ることが得意じゃなかった私の居場所は図書室でした。誰もいない図書室で、本のページをめくる度に、新しい世界が広がる感覚。今でもはっきり思い出せます。
そして、当然のように小学校の卒業文集には『小説家になりたい』と書いている私がいました。

しかし、そううまくはいきません。
最初のうちは、稚拙な文章ばかり。思うように言葉が出てこなくて、鉛筆を握る手が震えたこともあります。
それでも、書き続けることをやめませんでした。言葉を考える時間だけが自分の本心と向き合える時間のように思えていたのでしょう。

言葉を選ぶ過程で、自分自身と向き合い、決して言葉にはできない喜びや悲しみ、怒りや恐れを文章にすると心のほつれがほどけていく。
そうやって書いていると、自分の頭も心も整理されて、渦巻いていた『私の想い』が、初めて明確な形を取るのです。

書いている最中は、まるでパズルのピースを一つずつはめ込んでいくような感覚。最後のピースがはまったときの喜びは、何物にも代えがたいものがあります。

時には、言葉が思うように流れないこともあります。書き始めた文章を幾度となく書き直し、溜息をつくこともしばしば。でも、そんな時こそ、文章と向き合う大切な時間なのだと思います。

私にとって、文章を書くことは生きることと同義なのかもしれません。喜びも悲しみも、全てを言葉に託す。そうすることで、自分の人生を理解しようとしもがき続ける。

これからも、私は書き続けます。
言葉と戯れ、言葉と格闘する。そんな日々を重ねていくことで、きっと新しい自分に出会えるはずだから。
文章を紡ぐ喜びを、今日も感じています。

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