1歳になりました、保護猫のブリティッシュショートヘアです。 いい感じにずんぐりになってきていますが、ブリティッシュショートヘアは3年かけてゆっくり大人になる猫さん。 ここからは肥満になりやすい(足腰や関節、内臓に負担がかかりやすい)期間になるので、適度に運動を頑張ろうね、まる。
入籍をして、わたしが体を壊して退職した頃。 まだ別居婚状態の夫婦だったから、時間があれば引っ越しの話をしていた。自分の体が使い物にならなくなったことに絶望してメンタルが初期化したわたしにとっても、引っ越すことは大変だけど気持ちが切り替わるいい機会になるだろうから。と、なおさんは積極的に話してくれていた。 引越し先の第一条件は職場からの距離でもなく最寄りからの距離でもなく築年数でもなく、「猫がと住めるところ」だった。ふたりとも猫がすきだから。 「ペット可」と書いてあっても、探
実家の母から画像が届いた。 「あんたのアガパンサス、今年もきれいに咲いたよ」 10年くらい前まで、地元のガソリンスタンドでアルバイトをしていた。 フルサービスだから灰皿交換や窓拭き、当時は支払いもセルフじゃなくて、意外と暇じゃない。夏は熱くて冬は寒くてしんどい時もあったけれど、わたしはそこでのアルバイトを約7年続けていた。 そのアガパンサスは、バイト先で仲良くしていたお客様から分けてもらった花らしい。 「らしい」というのは後に諸々あって記憶が一部欠損して覚えていない。とい
今まで相性の良かった薬が合わなくなって、それから新月を迎えて月経が来て、近ごろは体調もメンタルもズタズタだった。 晴れの日の太陽が憂鬱で、ずっと目を閉じていたかった。 つくづく、【うつ】というものは気まぐれだなと思う。我が家の猫並みかそれ以上に。 どうしても起き上がれなくて、なおさんのお弁当を作ることができない日があった。前日の夜に研いで朝炊けるようにセットしたお米、たまご焼きを作るためにしんどい中頑張って買ってきた卵……。 思うように動けない鬱々と、思い通りにできない腹立
連日投稿がないときは、 ①うつで体調が絶不調 ②うつ以外で絶不調 ③なんにもない ④夫が休みに合わせている のどれかです、ほぼ。 今回は①②④です。ただ今日は体調がいいほうだったので、夫と釣りに行ってきました🎣 釣りはド素人ですが楽しかったです
接客販売の際、よく言っていたと記憶している言葉がある。 「申し訳ございません、当店ではこちらの商品券はご利用いただけません」 そのうちのひとつが全国百貨店共通商品券というもの。 それから働き場所によっては、百貨店に構える他店舗に確認して、「〇〇店ではお使いいただけます」と案内することもあった。 わたしは商品券というものがあまりすきではなくて、それは販売員視点のことであって。 種類がたくさんあるし使い方も使える店舗も違うし、お釣りの有無も違う。閉店後の精算のときの扱い方も違う
新月は道に迷ってしまう。 道標がひとつないだけで、わたしたちは簡単に迷ってしまうからどうしようもない。 満月の日は、少し気持ちが高ぶりやすかったり、心が大きくなったような勘違いをしてしまう。 なんか狼みたいだな、とか思ったりもして。 同じだけ訪れる新月の夜はどことなく静かで、 道標も星も見えない深い黒の空に、きっと動物たちもひっそりと大人しくなるんだろうか。 わたしの体調の変化も、月の満ち欠けと少し重なるところがある。満月も新月も、どちらも大きな波が来る。 けれどわた
夜空が近い日がある。 寝室の小窓を開けて、その小さな額縁いっぱいに広がる闇の妖しさに吸い込まれる。 近くの建物や車の音などは視界にも耳にも入らなくなって、 手をふらりと伸ばせば、掴めそうなメノウの膜が在るのだ。 こういう日は心が危ないと言われる。 心が、体もろとも空に持っていかれそうな日なのだと。 わたしは「きれいだなあ」と、言葉を涙に変えて布団に落としながら、膝を立てて、手を伸ばすのだ。 連れて行ってほしい。 あの空まで、わたしを。 まだすごく寒かった季節のとある
黄色のラナンキュラスと言霊 花屋の2階で少し心が落ち着いた頃、丸テーブルの向かいに座るタンゴが横の小窓越しに空を見た。 「ヒナ、ここに長居してはいけないみたいだね」 言いながら向き直る彼は、楽しい時間がお開きになる寂しさからなのか、眉尻を下げて笑った。 「今日は夕立が降りそうだよ」 天気予報では1日晴れと言っていたし、朝も、昼過ぎに店を出てここに来るときも太陽は元気だった。 タンゴの真似をして小窓をのぞくと、今も陽は下がり気味だけれど照っている。 けれどヒナは、素直に「わ
窓を開けると雨のにおいがするとか、季節のにおいや気配がしてぞくぞくするとか。 あの感じをちゃんと覚えていた。わたしの五感は少しずつ息を吹き返している。 「母ちゃん、お外の風気持ちいいなあ」 ソファ横の窓を少し開けると、いつもまるはそこに来て、網戸越しに風や鳥や人の声に耳をそばだてる。 心地よさそうに目を細めたり、その場でごろんとくつろいだり。 たまに目先の電線にとまった鳥にクラッキングしたりもするけれど。 「気持ちいい?よかったねえ。わたしは今から顔面工事するからねぇ」 「
中央美容専門学校の突然閉鎖の件は、美容院で働いていたものとしてはこう、もやもやがすごい。はれのひ事件もひどくショック受けたけどこれも辛い。転校支援すごくありがたい一方で、小牧に通っていた人が別のとこにってなると通学も大変やろな。怒りや悔しさがいつか夢の実現の糧の一つになれば……
「ねえニゼル、もうどこにも行かない?」 子供のような話し方に、少しだけ掠れたようなカナリの声。ニゼルは自身の肉球で彼女のふわふわのほっぺたを包んで、整った目元にシワを寄せて微笑んだ。 「うん。どこにも行かない」 それは誓いだった。 雨上がりの朝のシテ島。湿気が毛並みとヒゲをいじくるけれど、今はあんまり感覚もない。 こんな時間だからか他の誰もいないサント・シャペル。その隅っこの壁に身を寄せ合って見上げた青空には、儚く大きな虹がかかっていた。 昨日からずっとここにいる。
ジュネと昼間の花屋 いつも朝晩通る緩やかな坂道を、自転車をゆっくり引いて歩く。 今日はこの道は2回目で、朝出勤するときにちら、と脇道を見た。CLOSEの看板が立っていた。 そして今は昼過ぎ。街中と少し違う爽やかな風を受けながら、それでも午後の日差しはじわっと肌に触れる。登り坂の途中でうっすらこめかみに汗をかきはじめたところで、ふわっと一瞬強い風が吹いた。 「あっ」 かぶっていたリネンのバケットハットが浮いたかと思えば、後ろに飛んでいく。 ええ、どうしよう。自転車の後方に落ち