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エッセイ

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実際にあった出来事を自分なりに咀嚼して書いたエッセイです。
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#高校生

受験期に死にたくなくて、遊んでいた話

私には病気がある。病気を理由にして何もしていないわけではないが、病気が理由でできないことも多くある。諦めたことだって、頑張りたくても頑張れなかったことだってたくさんある。それを、全員が、この世の私に関わってくれてる人全員が知ってるわけじゃない。わかってる。頑張ったら治る病気じゃないし、薬を使っても一生治らない病気で、再発の危険と毎日隣り合わせだってことを、全員が全員知らないことくらいわかっていた。

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落とせない手垢、終わる生活

 今週で高校生活が終わる。描いていた青春とはあまりにも程遠くて、まるで終わる実感がない。でも、私はそんな甘酸っぱい生活からはかけ離れた生活を、苦しみながらも3年間過ごしたという。これだけは、自分を褒めてあげなければいけない。

 中高一貫校、昔ながらのセーラー服がトレードマークの共学だった。流行り病のせいで1年生は夏まで登校できなかった。中学で不登校気味になっていた私には都合が良く、オンラインの授

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コミュ力=SNS力?

コミュ力=SNS力?

 SNSで大部分は可視化されるのだから、SNSであげていないことにも気づく、ということが1つのスキルにされてしまった社会。生きづらくて窮屈で常に人のことを考えていなければいけない社会。SNSは人の感情や思考、思想をいい意味でも悪い意味でも表面化し、そこに記されている絵文字ひとつからでも相手の感情の奥底まで推測し、気を遣った接し方をしなければいけない。それがうまくできるかできないかを「コミュニケーシ

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結局私たちはSNSで発散してしまう

 文章を書きたい、書けないという思いが心をかき乱し、書いては消してを繰り返していたここ何ヶ月。やっとのことでこの文章を打っている。

 SNSは、バカが使うものだと思っている。いや、SNSが、人間をバカなものにしてるんだと思っている。InstagramもTwitterもTikTokもnoteもmixiも2ちゃんねるも全部全部全部、私たちの脳を溶かしてドロドロにして、心もめちゃくちゃにして、結局苦し

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まっすぐな青少年

 渋谷駅周辺の喧騒にいるといつも自分の"陰"オーラに嫌気がさしてくる。電車を降りようとした時、向かい側から乗ってくるマスクをしていないいかにもスケートボードが似合いそうな男の子5人組にあからさまに恐怖を覚えてしまった。
 もともと明るい人間だったはずなのに、いつのまにか明るい人間が苦手になって、いつのまにか下を向いて歩くことが多くなった。別に元気がないとかではなくて、ただ、なんとなく背中にいつも視

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