UXコンテンツデザインのワークショップに行ってきた!
こんにちは、ニューヨークのPratt InstituteでInformation Experience Designを勉強しているMikkeyです。今回はUX Content Design NYC (ミートアップ)とOgilvyのコラボで行われたコンテンツデザインのワークショップに参加してきました。コンテンツデザインとはウェブサイトやアプリの内容や情報のデザインにあたるもの。OgilvyのExperience Design Teamが普段コンテンツをデザインする上でいかにして人間中心設計を取り込んでいるのかを実際に体験しながら学ぶイベントでした。参加者は50人ほどで、デザイナーよりもUXリサーチャーやコンテンツ・ストラテジスト、情報設計者などデザインの上流部分に関わる参加者が多かったです。
5人組のグループに分かれて各グループにファシリテーターが付き、みんなでサービスのランディングページの内容を人間中心設計に基づいてデザインするという内容のワークショップでした。以下行われた手順をシェアしたいと思います:
1. ビジネスを理解する。
まずは各チームにお題が入っている封筒が用意され、これからデザインする上での仮のクライアントのサービスの概要やブランドについて記載されている紙 (ブランド ブリーフ) を読み上げました。一人一人に用意されるのではなく各チーム一枚しか配布されなかったのですが、個別で読み込むよりもチームで一緒に読み上げることでワークを始める前にメンバーとの認識を合わせられることができました。
2. ビジネス側がユーザーに伝えたいことを洗い出す。
サービスの売りとしている部分など、ビジネス側がユーザーに伝えたいであろう事をグループで考え書き出します。
3. ペルソナ側のニーズを考える。
このワークショップでは既にペルソナが用意されていたため、自分達でペルソナを作る必要はありませんでした。提供されたペルソナのニーズを把握した上でユーザーが必要としている情報(そのサービスに対してユーザーが知りたいこと)を考え、それらの情報に優先順位をつけました。
ちなみに今回提供されたのはユーザーに関する細かい情報などが記載されているペルソナというよりも簡易的なアーキタイプで、サービスと直接関係してきそうなユーザーの特性や行動・態度のみにフォーカスした情報が記載されていました。一般的なペルソナに記載されているようなユーザーの家族構成や生い立ちなどの情報は省かれているため少しリアリティが薄い感じがしますが、余分な情報がなく実際にデザインを考えていく上で必要な情報だけが記載されているため、ペルソナよりも効率的に感じました。
4.カードを使用してウェブサイトの構成を考える。
企業側がユーザーに伝えたいこと、またユーザーがサービスやプロダクトに関して知りたいことの優先順位に基づいて早速コンテンツの構成を考えていきました。その際に使用したのが、ウェブサイトのデザインエレメントがテンプレート化されたカード。自由自在に順番を並び変えることができるのでグループで情報の構成を話し合いながらビジュアルデザインも同時にイメージできて非常に効率的でした。またどの情報をどのようなビジュアルを使って表現したいかなどもこのカードを使いながら話していきました。チームで認識を合わせながら作成していくことができるので、コラボレーションには最適なツールでした。
5.チェックリストを確認。
最後に、作成したウェブサイトの構成が目的を果たしているのかをチェックリストを使用して確認しました。チェックリストに記載されていた項目は以下になります:
・情報の優先順位がユーザー側が知りたい情報の優先順位に基づいて設計されているか
・コンテンツやレイアウトデザインに情報の優先順位が反映されているか
・ユーザーがこのサービスを使用する利点を理解できるか
・ユーザーがこのブランドの信念を理解することができるか
・ユーザーはこのサービスが他のサービスと比べてどう違うのか理解できるか
・ユーザーが次に起こすべきアクションを理解できるか
感想
全体的によく手順が整理されていて、とてもクオリティの高いワークショップでした。特にアーキタイプとデザインカードの使用がとても新鮮な発見でした。用意された一つ一つの手順やツールがメンバーとの認識合わせにとても役立ったため、グループワークがスムーズに進みました。コンテンツデザインの手法を学ぶと同時に、グループメンバーと効率よく認識を合わせながら進めることの大切さ実感したワークショップでした。
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