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2021年をふりかえって: アメリカでのH1Bビザ取得、解雇、そして再就職などの話

明けましておめでとうございます。
みなさんいかがおすごしでしょうか。

数年ぶりの投稿になってしまいましたが、2022年の目標はもっと頻繁に記事を投稿することなので、まずは2021年に経験した出来事からシェアしたいと思います。

2021年はやっと「留学生」というステータスを終えて現地の企業に就職、就業ビザをゲットし、一つの大きなゴールを達成でき大きな節目となりました。しかしそれと同時にOPTの発行遅延や解雇という大きなトラブルも経験したので、その経験についてもシェアしたいと思います。

H1Bビザの取得

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コロナ渦で授業が全てオンラインになってしまいながらも無事大学院を卒業後、学生時代にインターンとして働いていたテク企業から卒業直前に就職のオファーをいただきました。アメリカで働いて生活することが長年の夢で、それが目的でアメリカの大学院に入学したのでこれは個人的にとても大きな達成でした。
今振り返ってみるとコロナで授業もインターンシップも全てオンラインだったからこそ、両立できたように感じます。

OPT発行の遅れ&不安
卒業前に仕事のオファーをもらえたのよかったのですが、本来なら卒業直後からOPTのビザで働く予定だったところ、コロナの影響で全米的にOPTの発行に大幅な遅れが発生してしまい、私を含む沢山のインターナショナル生徒が数ヶ月間OPTの発行待ちという状態に置かれました。本来ならOPTは申請後すぐに発行されるものですが、OPTがないと基本働くことができないため、卒業してからOPTが発行されるまでの3ヶ月間は働きたくても働けないもどかしい期間が続きました。

その上当時はコロナのワクチンが普及する前だったので色々とNYで経験できることが限られておりビザ待ちという不安定なステータスで毎日やるせない気持ちで過ごしたのを覚えています。ビザがないため基本国外に旅行することもできず、毎日編み物や読書をして過ごしました。

就職先の企業はH1Bビザのスポンサーをすると承諾してくれたものの、4月に行われる年に一度のH1B応募期間までにOPTが届かなければ今年のH1Bの応募枠を逃すところだったので、とてもストレスフルな期間でした。OPTの発行があまりにも遅いので今年のH1Bの応募を諦めかけた頃、なんとH1B応募期間締め切りの2週間前にOPTが届いたので、ギリギリH1Bに応募することができました。

突然の解雇

無事OPTを取得し3月から働き始めました。アメリカで生活していた年数は長いものの、アメリカの企業で働くのはこれが初めてだったため、最初の数ヶ月は自分は一体チームにバリューを追加できているのかとても不安な気持ちでした。しばらくして大きなプロジェクトを成し遂げ、不安な気持ちが消えた頃にやっとバケーションをとり、リフレッシュした気持ちでまた仕事に取り組もうと思っていたところカレンダーにはボスから「バケーション戻りのチェックイン」というミーティングが。

新しいプロジェクトの説明かと思いきや、なんと会社の組織改革に伴い私の役職(当時プロダクトデザイナー)と複数の同僚の役職が排除されるとのこと。つまり私は後4週間で解雇になると報告されました。Zoom越しでの告知だったのですが、その場で突然のニュースに号泣してしまいました。しかも解雇される頃にはすでにOPTビザからH1Bに切り替わっており、H1Bは企業に所属していないと無効になってしまうため、迅速に次の就職先を見つけないと日本に帰らざるおえないという非常にピンチな状態でした。

アメリカで働くという長年の夢がやっと今年になって達成できたと誇りに思っていたのに、気付きあげた何もかもがその瞬間崩れさってしまうような気持ちにおそわれました。

就活・再就職

非常にショックで無気力になってしまった反面、H1B保持者は最終就職日から60日間以内に次の仕事を見つけないといけないため、すぐに行動を起こす必要がありました。私の第一の目標としてはアメリカに残るためにとにかく次の就職先を見つけることを目的としていたので、企業を選んで応募するというよりも手当たり次第プロダクトデザイナー やUXデザイナーのポジションに応募しました。

たまたまこの時期(2021年後半)はGreat Resignation と言って、直訳すると「大退職時代」といい、コロナに伴い全米的に離職する人が急増して色々な職種において労働が不足している状況でした。そのため、オープンポジションが豊富な時期で転職や就活するにはとても有利な時期なので、色々な企業に応募することができました。とは言っても最終就職日までの4週間+grace periodの60日以内に次の職を決める必要があったため、とにかく焦って行動していました。また、アメリカでは毎年11月末の感謝祭以降はホリデーシーズンでリクルーティングが一時的に止まってしまう企業が多いため、感謝祭前までになんとか次の仕事を決める必要がありました。

解雇通知を受けた直後50社以上に応募して、普段の仕事と並行してポートフォリオの準備やインタビューの練習などを行いました。平日は9時ー5時で仕事をしながらも、多い日は4社とインタビューするというかなりハードなスケジュールの毎日が2週間ほど続きました。これもコロナで全てがリモートだったからこそ、仕事とインタビューをなんとか両立できました。

結果的に、解雇通知を受けてから4週間以内に3社からオファーを受けることができました。色々悩んで様々な方に相談させてもらった結果、チェース銀行のプロダクトデザインの仕事に決めました。

最後に

このままアメリカに残れないのではないかと一時期とても不安になることがあったものの、結果的にはうまく大退職時代の波を活用して無事に次の就職先を見つけることができたので良かったです。
この経験を通して知ったのは、(日本では分かりませんが)少なくともアメリカでは解雇は思っているよりも多く色々なところで起こっているということ。私が解雇になった時に真っ先にメンターに話をしたところ、彼女自身も同じようなことを過去に経験したことがあると知り、意外と多くの方が経験しているのだと感じました。「解雇」というと非常にネガティブなスティグマが付いてますが、もっとオープンに話せるトピックになるといいなと思っています。

またこの時期は本当に色々な方にお世話になりました。メンターの方や、周りのネットワークのサポートがあったからこそ乗り越えることができたので、改めて人とのつながりの大切さを経験しました。私も同様に身の回りで困っている人がいたらぜひ自分の経験を生かして助けたいです。


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