田村美香

福岡県糸島市在住。

田村美香

福岡県糸島市在住。

最近の記事

[連載:VUCA時代の教育デザイン11] 私が教える日本語クラス(2): CLILについて

前回に引き続き、私の中級レベルの日本語の授業で採用しているCLILという言語の教育手法について、他の類似した手法と比較しながらより詳しく書いていきたいと思います。私は現在日本語を教えているのですが、元々専門は第二言語としての英語教育(TESL)で、さらに現在勤めている大学で英語のみ留学生が学位を取るプログラムのコーディネーターをしているという背景を持っています。  CLILは前回の投稿でも紹介したように、ヨーロッパ発祥の言語と科目(内容)を同時に教える言語教育の手法です。実

    • [連載:VUCA時代の教育デザイン12] インプロビゼーション教育とは

      いつも遅刻気味の月曜日のアンバサダーです。実は、前回に引き続き、言語教育の手法について書こうと思っていたのですが、どうしても気になるトピックがあるので、そのことについてまとめてみようと思います。ちょうど私が教えている日本語ビジネスコミュニケーションという日本語でビジネスを学ぶ授業で「心理的安全性」にいて教えてた後に、一般社団法人日本即興コメディ協会という団体が「心理的安全性づくり」を体験できるワークショップなるものを次の日の夜に開講していたので、参加してみました。 インプロ

      • [連載:VUCA時代の教育デザイン⑩] 私が教える日本語クラス(1)

        夜遅くにnoteを書くと思考停止していい文章が書けないから、昼間に書こうと思ってたのに、またこの時間にPCに向かう学ばない月曜日のアンバサダーです。このnoteでは今注目を浴びている革新的な教育のデザインについて書こうと思ってこのタイトルにしていますが、周り道をしながらも早いもので10回目の記事を書いています。今回から何回回続けて「私の日本語クラスで採用している教育デザインについて書いていこうと思います。 コロナが世界的に広がり始めた2020年の春に初中級と中級の2レベルの

        • [連載:VUCA時代の教育デザイン⑨】対話型授業についての想いを語ってみる

          月曜日なのに、なんだか既に金曜日のような気分の月曜日のアンバサダーです。それぐらい今日は集中してたくさん仕事をしました。普段雑多なことをしていると、一体自分が何を生業にしているのか忘れがちになります。そして、今日もある人との会話で聞かれた質問は、「田村先生って、普段は何をしている人なんですか。」―聞かれるたびに、私も同じ質問を頭の中で自分でもしてしまいます。そして、何をしている人なんて一つ選ぶ必要もないように思います。 いろいろなことをしているのが自分のアイデンティティーに

        [連載:VUCA時代の教育デザイン11] 私が教える日本語クラス(2): CLILについて

        • [連載:VUCA時代の教育デザイン12] インプロビゼーション教育とは

        • [連載:VUCA時代の教育デザイン⑩] 私が教える日本語クラス(1)

        • [連載:VUCA時代の教育デザイン⑨】対話型授業についての想いを語ってみる

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑧】学習する学校(読書メモ3)

          昨日は日曜日でしたが9時から13時までオンラインでアクティブブックダイアローグ(ABD)に参加していました。題材はこの本、「学習する組織」で有名なピーターMセンゲの「学習する学校」です。 まず本を注文して手元に届いた時、その分厚さに驚きと共にこの本を読み始めるのはかなりの覚悟が必要とちょっと一歩下がってしまったビビリの私です。だって885ページもあるんですよ。ABDの形式で読んでディスカッションするというのは、この本の内容を自分の中に落とし込むにはいいやり方だと思って参加し

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑧】学習する学校(読書メモ3)

          【連載:VUCA時代の教育デザイン⑦】ウクレレと脳科学 

          こんばんは。月曜日のアンバサダーです。今週こそは本題に入ろうと思っていたのですが、今夜は久しぶりにウクレレのレッスンがあって、そういえばずっとウクレレについて思うことがあったので、そこのことについて書いていこうと思います。 ウクレレを始めたのは、10年前の誕生日でした。音楽は元々好きで、いろんなジャンルを聞いていて、子供の頃はピアノとエレクトーンを習っていましたが、それ以来演奏できる楽器がありませんでした。ある年齢になった時、楽器が弾けたらきっとこれからの人生より豊かなもの

          【連載:VUCA時代の教育デザイン⑦】ウクレレと脳科学 

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑥】ずっとやりたかったことをやりなさい(読書メモ2)

           こんにちは。連載テーマの本題に近づきたいのに、何やら迷走中?の月曜日アンバサダーです。 私は自分もランゲージコーチングをやっている関係で、昨年後半から月2交代でカナダ人の人とピアコーチングをしています。私は日本語学習のコーチングをしていますが、カナダ人のピアからはライフ・コーチングを受けています。  大学教員なんて好きなこと追求できる職業に見えると思うのですが、私はコーディネータという仕事が本分それに教育研究をしていて、やってることは全て楽しいと思ってるのですが、それでいつ

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑥】ずっとやりたかったことをやりなさい(読書メモ2)

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑤】ミナペルホネン/皆川明 つづく

          本当は今回アート思考の本の読書ノートを書くつもりだったのですが、今週日曜日に行った福岡市美術館であってたミナペルホネン「つづく」の展示を見て色々と思ったことがあったので、急遽テーマを変えました。テーマにそくした本題になかなか入らない連載でございます。 ミナペルホネンについて ミナペルホネンネンは、皆川明氏が設立したファッションブランドです。ブランドのコンセプトは、「流行に左右されず、長年着用できる普遍的な価値を持つ「特別な日常服」らしいです。1995年に、まず、フィンラン

          [連載:VUCA時代の教育デザイン⑤】ミナペルホネン/皆川明 つづく

          [連載:VUCA時代の教育デザイン④】アクションリーディング(読書メモ①)

          皆さん、こんにちは、もうすぐゴールデンウィークですね。あっという間に4月が終わるものだなって、気持ちも急に焦り始めます。 4月にこの連載を始めた際にもう一つやりたいって思ってたことがあったのです。それは、これまで積読にしていた本をアクションリーディングして読書メモを書くことでした。気にはなってはいたけれど、なかなか始めることが出来ずでしたが、そうだ!この連載としてやればいいんだ!といいんじゃない?と気づいてしまいました。 それで4回目の連載は1冊目の読書メモとなりました。

          [連載:VUCA時代の教育デザイン④】アクションリーディング(読書メモ①)

          [連載:VUCA時代の教育デザイン③】リベラルアーツ教育ってなんだろう

          日本リベラルアーツ協会の7アンバサダーを拝命して、3つ目のnote記事を書いている。それがきっかけで、リベラルアーツについて考えるようになったら、あれ、よく目に入ってくるようになったけど、意外と流行ってたりするのかな?それとも、ある特定のものを意識し始める関連のことが自然と目に留まるようになるカラーバス効果かな?  何れにしても、リベラルアーツという言葉は、大学教員の端くれなので、日本語で話すときも英語で話すときも、世間一般の人よりよく使ってはいるはずだ。その割に意外とよく

          [連載:VUCA時代の教育デザイン③】リベラルアーツ教育ってなんだろう

          [連載:VUCA時代の教育デザイン②]VUCAと教育について

          一つ目の記事を書いてあっという間に1週間がたってしまいました。日本リベラルアーツ協会の7アンバサダーの1人として「VUCA時代の教育デザイン」というテーマで、連載記事を今週から本格的に書いていこうと思っています。  現代はVUCAの時代と言われていますが、Vは「Volatility:変動性」、Uは「Uncertainty:不確実性」、Cは「Complexity:複雑性」、Aは「Ambiguity:曖昧性」の4つの時代の特性を表した言葉の頭文字をつなぎ合わせて、「先行きが不透

          [連載:VUCA時代の教育デザイン②]VUCAと教育について

          [連載:VUCA時代の教育デザイン①]なぜnoteを書くのか 

          はじめまして、田村美香と申します。縁があって、日本リベラルアーツ協会の企画の7アンバサダーに誘ってもらい、週1回月曜日にnoteで記事を書くことになりました。連載のテーマは「VUCA時代の教育デザイン」ですが、1回目なので簡単な自己紹介と、そもそもなぜnoteを書こうと思ったのかについて書いていこうと思います。 「自己紹介」 現在、私は福岡県の糸島市在住で、とある大学で研究職をしています。大学の研究者って、「講義や研究以外で普段何をやってるんだろう。」、「好きなことを思い

          [連載:VUCA時代の教育デザイン①]なぜnoteを書くのか 

          「肩書のない自己紹介」をやってみる

          自分のウェブサイトを立ち上げる準備をしていて、合わせてnoteを始めようと決めて、一つ目の記事のテーマでぴったりだと思ったので、私も「肩書のない」自己紹介を書いてみようと思います。前書きではあるけれど、大学で教員をしていると、人にどう見えるかも気になるし、自分自身でもこういう自分でなければいけないというプレッシャーが無いと言ったらうそになる。 満開の花よりも咲きかけの花が好きなんです。  実際のところ、花は蕾から散るまで美しいと思うのだけど、どの時期が好きかと聞かれたら、

          「肩書のない自己紹介」をやってみる