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[連載:VUCA時代の教育デザイン⑧】学習する学校(読書メモ3)

昨日は日曜日でしたが9時から13時までオンラインでアクティブブックダイアローグ(ABD)に参加していました。題材はこの本、「学習する組織」で有名なピーターMセンゲの「学習する学校」です。

まず本を注文して手元に届いた時、その分厚さに驚きと共にこの本を読み始めるのはかなりの覚悟が必要とちょっと一歩下がってしまったビビリの私です。だって885ページもあるんですよ。ABDの形式で読んでディスカッションするというのは、この本の内容を自分の中に落とし込むにはいいやり方だと思って参加しました。こもABDは一年かけてこの本を読もうという感じで進められていたので、私が読んだ箇所も、真ん中あたりの「評価」についての箇所でした。885ページをセンゲ氏が一人で書いたわけではなく67人が寄稿して、170以上の記事で構成されているのです。様々な人の視点が入っていて、本の分厚さだけでなく内容も厚く、どこから読んでもいいので、一回読んで終わり、という感じではなく何度も何度も戻ってきて使う本だと思います。教育のバイブルというイメージを持ちました。

ところで、「学習する学校」の英語オリジナル本のSchool That Learnが発刊されたのは2000年で、それから22年目も経っています。その間、この本は世界中でずっと注目を集めてきていて、米国やオランダなどこの本の「システム思考」を学校教育のカリキュラムに導入する国も出て来ているのだそうです。

この本は、「学習する学校」というたいタイトルですが、著者のMセンゲ氏が学校を地域から離れて独立した場所ではなく、学習のための「生きたシステム」と捉えていることが本の中で説明されています。
教職員や学校関係者のためだけに書かれているのではなく、保護者や、地域の中で教育を大切なものと考えているあらゆる人に向けて書かれています。そして、教室、学校、そして地域コミュニティをどのようにして「学習する教室」「学習する学校」「学習する地域」へと変えていくかを自分や周囲の人々へ問いかけていくための指南書として書かれています。

センゲ氏がこの本が出版しようとした時の核となる考えは、学校も「学習する組織」としてデザインされ運営できるはずというものだったようです。だから、「学習する組織」の3つの柱(志の育成、共創的な会話、複雑性に対する理解)と5つのディシプリン(自己マスタリー、共有ビジョン、メンタルモデル、チーム学習、システム思考)がこの本にも使われていました。

この本については読み進めながら、またまとめていきたいので、この3つの柱と5つの学習ディシプリンについても後ほど詳しく紹介できればとは思っています。

正直なところ、2018年ぐらいからこの本当の付き合いが始まって、一人で読もうという気にはなれないので、ABDやワークショップに参加しながら少しずつ理解を深めていければと思っています。長い旅路でございます。



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