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[連載:VUCA時代の教育デザイン⑥】ずっとやりたかったことをやりなさい(読書メモ2)

 こんにちは。連載テーマの本題に近づきたいのに、何やら迷走中?の月曜日アンバサダーです。
私は自分もランゲージコーチングをやっている関係で、昨年後半から月2交代でカナダ人の人とピアコーチングをしています。私は日本語学習のコーチングをしていますが、カナダ人のピアからはライフ・コーチングを受けています。
 大学教員なんて好きなこと追求できる職業に見えると思うのですが、私はコーディネータという仕事が本分それに教育研究をしていて、やってることは全て楽しいと思ってるのですが、それでいつも頭の中は雑多なこといっぱいな感じです。
 前回のコーチングセッションの時に「もし一つだけを選びとしたらそれはどれで、それはなぜだろう」と言う質問を受けて、答えに詰まったのです。次の日、大学で自分の本棚を見ると見事になんでもありなラインアップです。よく言えば視野が広い人、悪く言えば節操が無い人だと自己評価できます。そして「今私は自分が本当にやりたいことをして生きてるのだろうか?」という今まで考えたことがなかった問いが頭をよぎります。

そんなカオスな本棚で「ずっとやりたかったことをやりなさい(The Artist Way)」という本が目に入ってきました。そういえば数年前にこの本が紹介するワークをしてとても役に立った記憶があります。その後2冊目の「ずっとやりたかったことをやりなさい2(Walking in This World)」と言う本も買っていました。このシリーズはアーチストに人が創造性を取り戻すための指南書です。本の帯には「いつのまにか見失った「自分」を取り戻したいと思いませんか?」と、これは今の私には必要な本ではないか?そして、次に思ったのは、あれ、これってアート思考を鍛えるんじゃないかな、と言うことでした。

 この本を書いたジュリア・キャメロンさんは、ハリウッド映画、テレビ番組のライターやディレクター、インディペンデント映画やドキュメンタリーの監督などで活躍する30年以上のキャリアを持つアーチストです。きっと何度もスランプに陥る経験をされたのではって想像します。この本には「創造性を回復」するためのワークが1冊目の本人2つ、そして2冊目に1つ紹介されています。この3つを簡単に紹介したいと思います。

モーニングページ

「モーニング・ページ」は、朝起きて一番に、頭に浮かんでくることをだことをノートに書く、それだけです。本には3ページと書かれていますが、日本語だと1ページぐらいかなと私は思います。これは「論理脳(左脳)の働きをいったん停止させ、アーティスト脳(右脳)を自由にする」トレーニングです。この本の中では、心の深いところにある知恵の泉から、アイディアや創造的ひらめきを汲み出すことができる脳の排水(デトックス)」と本の中でも説明されていますが、私も今月に入って毎日書いていますが、確かに頭がすっきりして、ワクワクして1日をスタートできるようになったように思います。実は脳と一番近いと言われる手で書いていくことが意味があるのだと感じます。

アーチストデート

二つ目に紹介されていた「アーティスト・デート」は、週に1度、自分の中のアーチストチャイルドと2時間のデートをする。つまり特別な時間を過ごすということです。この本では、人は皆アーティストで、今は眠っている自分の内なる創造的な子供を起こすことがこのワークの目的です。はじめにこの本を読んだときにはちょうど絵画教室に通っていて、週末に2時間絵を描くことに没頭していましたが、今は美術館に行ったり映画を観たりやってみて、これがとてもよかったです。大切なことは童心に帰って心から楽しむことだなと思います。

ウィークリーウォーク

最後に紹介するのは、シリーズ二作目の本で新たに追加された一週間に一度、20分の散歩をするというワークです。え、そんなのでいいの?と読んだ時思いました。毎日歩いてるし、20分だと脂肪だってまだ燃えないではないか。だけど、京都の「哲学の道」も2kmぐらいだから、きっとそれぐらいの時間がちょうどいいのかもしれません。20世紀初期に京大の哲学者西田幾太郎が、毎朝この道を歩いて思想に浸っていたことに因んでそう名付けられたそうです。歩くことで、本当に創造性が向上するのか?それについては、スタンフォード大のDシュワルツ博士のグループの研究で、80%以上が歩くときに創造性が向上し、座っているより創造性が60%増すことが明らかになったそうです。歩くことで「膨大な記憶で押さえ込まれた脳のフィルターが減り、アイデアが意識上に出てくる」、そして、「創造性を増すホルモンが分泌される」のだそうです。

モーニングページ、アーティストデート、ウィークリーウォークを始めてまだ3週間弱。12週間後に自分がどのように変化したのか、また書きたいと思います。

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