記事一覧
NoSounddancehall
夜が寂しくて苦しいならば
今日から貴方も私の恋人
寝間着のままでいいからさ
息を殺して家を抜け出し
息を切らして奔って行こう
誰も居ない
誰も居ない
電照菊の灯り目指して
白湯みたいな潮風を飲んで
きっとこんな夜もいいだろう?
灯台の灯りもかき消して
夜明けまで踊ろう
こんにちはセクシャル。
水色のセーラー服。
今日も裸足の帰り道。
突然の雨に降られて。
急速に冷えてゆく体。
不意に秘密基地へと強制収容。
さらに冷たいコンクリートに震えてる。
ジョロウグモに見下ろされて
デビューなんてこんなものさ。
嗚呼。
そんなに競って切り裂かないでよ。
泣いて、啼いて、鳴いて。
こんなものの何がいいものか。
君たち最高の蝉みたい。
特等席から見る自慰行為。
明日可燃ゴミ
52Hzの弔いを。1
「みーかんーのはーなが、さーいているー」
母はその歌を子守歌にするのが好きな人でね。私は母のその声が好きでね。
悲しい事があるときは、母の声色を真似てよく口ずさんだ。
その暖かさだけが私の心を護ってくれていた。
五才になる少し前の梅雨。私には『おとうさん』ができた。
建って間もない県営団地へ引っ越した日の朝。
若草色した玄関扉の前で、「お父さんと呼べ。」と。
静かに不機嫌なその人は言