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9時5時の呪縛

私は3年前、突然のアクシデントで勤務先を退職、そして起業しました。転職して1年もたっておらず、まさかそんなに早く辞めることになるとは思っていなかったので、全く準備なしでの起業でした。

最近、周囲ではセカンドキャリアを見据えて、会社の仕事と違う自分のスキな分野で副業(パラレルキャリア)する人や独立準備を始める人が急激に増えています。

今すぐ会社を辞めようと思っていなくても、私のようにいつ何が起こるかわからない。備えあればうれいなしです。

そこで、会社にいながらも、次のキャリアの準備をしたいと思っているみなさんのちょっとしたヒントになればと想い、私の経験した「脱サラ起業のあるある」を書いていこうと思います。

脱サラ起業で一番やられたこと

最初からネガティブなお話なんですが、脱サラ起業、夢ばかりではありません。精神的に結構きついことがありました。それは「9時5時の呪縛」です。

平日の真昼間、ちゃんとした社会人は会社で働いているものでしょ。あなたは家で何をしているの?」

誰に言われたわけでもないのですが、自分の中の声がこう咎めてくるのです。

特に、今すぐやらないといけないタスクが少ない、事業計画を考えたり試行錯誤している段階。会社勤めを辞めてから1年半近くは、この呪縛により、胃痛と胸痛に苦しんでいました。

企業勤めの頃はあれだけ
「9時5時でオフィスで勤務するのなんか意味ないよね。いつでもどこでも仕事できるし、その方がパフォーマンス高いよね!」
常にそんな文句を言っていた私が、自分で自分の首を締めていました。

転職7回以上の順応力モンスターの私が、起業には順応できませんでした。

よく考えると、私はそれまで15年以上、平日9時5時(日中)は基本、会社にいる生活を送っていました。

この15年以上の習慣が、突発的な胃痛と胸痛を引き起こす「9時5時の呪縛」の原因でした。


呪縛が解けたきっかけ

感染症流行のちょうど1年前、立ち上げ準備中だったインバウンド観光事業で、観光庁の事業に採択された時のこと。
これまで自分のペースで行っていた事業立ち上げが急変。この事業は実施する期間が決まっていたので、タイトなスケジュールに追われ、超多忙になりました。

シェアオフィスを借りて9時5時ならぬ8時9時まで仕事。夜は9時頃に家に帰ってからも、子供を寝かせてから深夜2時ごろまで仕事)という生活を半年ほど続けました。

体力ギリギリまで、気力はカフェインで持たせていました。たまに「あれ?私なんで会社勤め以上に働いてるの?」と思いながらも、「事業立ち上げはこんなものなんだ!」と自分に言い聞かせながら。

そして、なんとか無事終えることができた途端に・・

感染症が世界的に拡大

こうして、この1〜2年、私が一直線に全力で向かっていたインバウンド観光業界が消滅しちゃいました・・ 残念・・というより、正直ホッとしました

そして、感染症の拡大で、仕事の環境も大きくかわりました。
対外的な打ち合わせも全てリモートでよくなったこと。
それから、保育園や学校が休校になってしまったこと。これによって、子供のいる私も仕事仲間も、オフィスに集まるのが難しくなりました。

こうしてシェアオフィスは解約し、仲間との仕事の仕方も完全リモートワークに切り替えました。

自然と共に仕事を楽しむ幸せ

それ以降、なんだか自分の意思で好きに過ごせる日々が愛おしくてしょうがなくなりました

「リモートワークになってから孤独」という話を聞きますが、いつもオンラインでチャットなどでつながっているから、私の場合はありがたいことに孤独は全く感じません。(にぎやかな家族がいるおかげもあるかもしれません。本当にありがたい!)

天気の良い日のお昼には、青空の下、自転車でお寺でお昼ご飯を食べに行って、境内でそのまま仕事をする。

発想に行き詰まったら、気分転換に大音量でピアノ弾いてからまた考える。

現時点で最高の働き方を手に入れました!!

呪縛を祓っておこう

転職7回でも順応できなかった、脱サラ起業の落とし穴、それが「9時5時の呪縛」。あれがなければ最初の2年間をもっと安らかに過ごせていたのかなと思います。

今すぐに独立・起業を考えていなくても、いつかは定年で、9時5時生活が送れなくなります。準備なく定年でリタイアされた方の多くは「9時5時の呪縛」によるダメージを経験されて、メンタルも結構きついのじゃないかな。

そこで、思い立った日から、会社勤めしながらでもぜひ、呪縛を祓っておくことをおすすめします。


呪縛を祓う方法

呪縛を祓うキーワード、それは「公私混同」です。

決められている業務時間にプライベートのことを混ぜ込み、プライベートに仕事を混ぜ込むのです。要は、業務時間という区切りをうやむやにしちゃうのです。

「不謹慎だ!」
多くの会社では怒られるかもしれませんが、オフィスにいなくてもよいリモートワークはこの呪縛を祓う絶好のチャンスです。

みなさんも、早めに「9時5時の呪縛」を祓って、幸せなライフキャリアを目指してくださいね。

領域展開!




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