しみずみえ/親子あそびの専門家

子どもの育ちとあそびの専門家。日常の中にある「あそび」の魅力を発信。noteでは「役に…

しみずみえ/親子あそびの専門家

子どもの育ちとあそびの専門家。日常の中にある「あそび」の魅力を発信。noteでは「役に立たない気軽な文章」の毎日投稿を目指しています。著作『あそびのじかん-こどもの世界が広がる遊びと大人の関わり方』英治出版。おしごとサイト (役に立つ記事) http://kocp.net/

マガジン

  • 絵本はもっと遊びになる

    絵本の魅力に、もっともっと出会いたい! 絵本を選ぶことを楽しんだり、読んだ絵本を生活につなげたり、絵本からおしゃべりが広がったり・・・。絵本を使って、「読む」以外にも、こんなに楽しめるよ、というアイディアを紹介していきます。 絵本はもっと遊びになる!

  • 特別じゃない遊び

    遊びは日常です。時には、張り切って準備したり、貴重な道具や材料を使う「特別な遊び」もあるけれど、基本的には、毎日毎日続く日常です。だから、身の回りのものを使って、あまり頑張らなくてもできる【特別じゃないあそび】のアイディアをご紹介していきます。日々の遊びのネタが少しでも増えれば嬉しいです。

  • ウチあそびのアイディア

    お休みの日には、がっつり楽しむ遊び。雨の日は、ウチの中でも発散できる遊び。そして、毎日の「特別じゃない遊び」・・・と、家で遊べるアイディアを、目一杯ご紹介!

  • はじめよう親子遊び

    様々な遊びを、どんな風に始めたらいいのか、具体的な方法や、道具の選び方、遊びの広げ方をお伝えするシリーズです。 初めてはさみを練習する時、初めてクレヨンを使う時・・・など、道具や素材との初めての出会いが、親子ともに楽しいものであったらいいなぁと願って、記事を書いています。

  • 私の好きな世界のMuseum

    子どもたちと共に訪れたMuseumをご紹介しています。子どもの育ちと遊びの専門家として、子どもたちが世界への興味を広げるためにどんな環境が作れるだろうか、という目線で、Museumの魅力や展示の特徴、子どもたちの反応などをお伝えします。

記事一覧

固定された記事

こどもミュージアムを創りたい。

大人になって夢を語るのは気恥ずかしいけれど、大人こそ夢を言葉にしようよ、という記事を書きました。 私自身が、自分の夢を言葉にすることへの気恥ずかしさを吹っ切るた…

何が起こるか分かっていないからこそ、やれちゃう

〈何が起こるか分かっていないからこそ、やれちゃう〉ってことがある。 まぁ、何とかなるだろう、とやり始めてみて、やり始めたら思いのほか困難なことが多々あるんだけれ…

ほっこりする文章が書きたいんだ

自分のための文章を書く、と宣言して、noteを毎日書いています。 でも、「自分のための文章」と言ったって、こんな風に、全世界に公開されるところに載せているのですから…

モノを捨てるのに罪悪感を抱いてしまうので

子どもたちが使ったランドセルを、次の誰かに使ってもらえるように、お届けしてきました。 子どもが6年間お世話になったランドセル、どうしたものかな、と探して見つけま…

なまけてもいい

24時間戦えますか、というCMが世に出たのは、平成も初期の頃らしい。もう35年以上の前のキャッチコピーなのに、今でも色々な場面で引き合いに出されるのは、それだけ時代を…

宮沢賢治の作品を ずっと こわいとおもっていた

高校の修学旅行の行先は東北だった。 この時に歩いた奥入瀬の景色は、私は、今でも人生で一番美しかったと思っている。一番仲の良かった友人は、霧が立ち込める八甲田の山…

人を安易にタイプ分けしないほうがいい

キッザニアの仕事をしていた頃、「子どもたちの適職診断をやったらいいと思うんだよね」と言われることが、時折あった。言われる、というのは、思いつき、雑談、ちょっと本…

日焼け止めクリームがニガテ

夏休み明けに、子どもたちが真っ黒に日焼けするのが良しとされたのは、もう昔の話になってしまった。 私が小学生の頃は、2学期が始まって早々に、誰が一番日焼けしたかな、…

〈つくるあそび〉から湧き上がるエネルギー

子どもたちと、〈つくって遊ぶ〉ことが、好きです。 noteで紹介しているあそびも、〈つくって遊ぶ〉ものがとても多い。 私の言う〈つくって遊ぶ〉は、完成形が決まってい…

どんなチカラが身に付くもんか 働いてみなくちゃ分からないよ

新年度が始まって3週間。入社したばかりの新入社員の中には、もう退職する人もいる、というニュースを観ました。 辞める理由の1つが、希望していた仕事ではない、というも…

大量のモノに価値を感じるのは もう 昔の話かもしれない

何かモノを買ってもらうためには「そのモノが必要だと感じさせる」ことが肝になる訳ですよね。 例えば、「小学生になるから、ランドセルが必要」って、みんなに感じさせる…

子連れ出勤のはなし

コロナ禍前に、「子連れ出勤」が少し話題になりました。覚えていますか? 「子連れ出勤」は、文字通り子ども同伴での出勤。子どもが企業内託児所などで過ごす場合は、あま…

知っている人がいない環境は 大きなチャンス

知っている人がいない環境というのは、新しい自分になる大きなチャンスだと思うのです。 例えば小学校のクラスとか、10年も働いた企業とかって、お互いのキャラクターと関…

【季節のおすすめ絵本】4月:たまご

今月のテーマは、「たまご」です。 たまごは、命の源であるし、カタい殻を破って、何かが生まれるという、不思議な存在でもあります。イースターの象徴でもありますね。 …

褒めなくていい

「ほめて育てる」って、外的な刺激によって子どもをコントロールしてしまう、という側面もあるよね、という懸念を、昨日の記事で書きました。 「子どもを一杯褒めてあげた…

「ほめて育てる」は使い方をまちがえると こわいと思う

偶然目にした幼児教育の広告を見て、びっくりしたお話をさせてください。 子どもが継続して教材に取り組めるように、色々工夫していますよ、という内容でした。「工夫」と…

固定された記事

こどもミュージアムを創りたい。

大人になって夢を語るのは気恥ずかしいけれど、大人こそ夢を言葉にしようよ、という記事を書きました。 私自身が、自分の夢を言葉にすることへの気恥ずかしさを吹っ切るために書いた記事です。自分が実現したいことを、ちゃんと言葉にしなくちゃね、と、自分を奮い立たせながら、書いています。 こどもミュージアムを創りたいこどもミュージアムを創りたい、と思っています。 「チルドレンズミュージアム」でもいいし、「子どもの城」でもいいのですが、とにかく、子どもたちが目一杯遊ぶための場を創りたい

何が起こるか分かっていないからこそ、やれちゃう

〈何が起こるか分かっていないからこそ、やれちゃう〉ってことがある。 まぁ、何とかなるだろう、とやり始めてみて、やり始めたら思いのほか困難なことが多々あるんだけれど、どうにかこうにか乗り越えてから、「あ~、こんなに大変だって分かっていたら、やらなかったのに」って思うこと、いくつも思い当たる。 登ろうとする山は霧がかかっていて、どれくらい高いのか、険しいのか、よく分からないけれど、まぁ登ってみるか、と、目の前の1歩、1歩に集中しているうちに、頂上にたどり着く。登ってから後ろを

ほっこりする文章が書きたいんだ

自分のための文章を書く、と宣言して、noteを毎日書いています。 でも、「自分のための文章」と言ったって、こんな風に、全世界に公開されるところに載せているのですから、「誰かに見られる」ことを意識していない、なんて言えばうそになります。 ひとさまに読まれて困る文章は載せないし、多少なりともええかっこしてるし、何より誰かの反応があれば嬉しい。 本当に自分のためだけに文章を綴り、読む人にどう思われても気にならない、というほど、悟りをひらいてはいないのです。 ただ、沢山の人に

モノを捨てるのに罪悪感を抱いてしまうので

子どもたちが使ったランドセルを、次の誰かに使ってもらえるように、お届けしてきました。 子どもが6年間お世話になったランドセル、どうしたものかな、と探して見つけました。イオンが窓口となって、国際協力NGOジョイセフさんから、アフガニスタンの子どもたちにランドセルを届ける取り組みがあるそうです。 ランドセルは、かなりしっかりしたカバンです。6年間、ほぼ毎日使うのに、6年経っても、まだまだ充分に使える。このまま処分するのはもったいないけれど、さりとて、この先の使い道のあてもなし

なまけてもいい

24時間戦えますか、というCMが世に出たのは、平成も初期の頃らしい。もう35年以上の前のキャッチコピーなのに、今でも色々な場面で引き合いに出されるのは、それだけ時代を反映していたんだろうなぁ。 「働けますか」じゃなくて、「戦えますか」というのが巧さなのかなぁ、と勝手に思っている。「24時間働けますか」と言われたら、そりゃ、働けない。でも「戦う」というのは、例えば、休息とか食事とかも、戦い続けるために欠かせない要素で、すなわち「戦いの一部である」と言えてしまう。なんと言うか、

宮沢賢治の作品を ずっと こわいとおもっていた

高校の修学旅行の行先は東北だった。 この時に歩いた奥入瀬の景色は、私は、今でも人生で一番美しかったと思っている。一番仲の良かった友人は、霧が立ち込める八甲田の山中に立つアオモリトドマツの厳しさに心惹かれ、あんな風に生きたいと語っていた。 何と言うか、神の領域に近い荘厳な美しさのある場所だった。 その修学旅行の旅程にあった宮沢賢治記念館を楽しみにしていたことを覚えている。「雨ニモマケズ」の色紙を買った。 でも不思議なのだ。 宮沢賢治の作品は、私の記憶でいつも、湿度の高い薄暗

人を安易にタイプ分けしないほうがいい

キッザニアの仕事をしていた頃、「子どもたちの適職診断をやったらいいと思うんだよね」と言われることが、時折あった。言われる、というのは、思いつき、雑談、ちょっと本気の相談、提案、企画の持ち込み、とか、色々な段階があるけれど、そのへんは、ぼかして話を進める。 「子どもたちの適職診断」は、私の在職中は実現していないけれど、その話を聴きながら、いつも、「それは、子どもたちにとっての影響が大きすぎるなぁ」と身構えていた。 あなたは「医師タイプです」とか「アナウンサータイプです」とか

日焼け止めクリームがニガテ

夏休み明けに、子どもたちが真っ黒に日焼けするのが良しとされたのは、もう昔の話になってしまった。 私が小学生の頃は、2学期が始まって早々に、誰が一番日焼けしたかな、なんて言って、日焼けコンテストをやった年もあった。いずれにしても、夏休み=外で沢山遊ぶのは良いこと=日焼けをするのは良いこと、という図式だったのだろう。なんというか、無邪気な時代だった。 最近は、未就学の子どもでも、日焼け止めを塗った方が良いらしい。良いらしい、と言われるのだけれど、実は正直に言って、何を基準に「良

〈つくるあそび〉から湧き上がるエネルギー

子どもたちと、〈つくって遊ぶ〉ことが、好きです。 noteで紹介しているあそびも、〈つくって遊ぶ〉ものがとても多い。 私の言う〈つくって遊ぶ〉は、完成形が決まっている工作とも少し違って、全身で絵の具を塗ったり、紙を目一杯やぶいたり、粉まみれになりながら小麦粉をこねて粘土を作ったりする、〈つくる〉時に湧き上がるエネルギーを汲み取ったようなあそびです。 魅力が沢山あるのです。 1つ目は、子どもが主役になりやすいこと。大人の決めたあそび方がある玩具に比べて、紙・絵の具・小麦

どんなチカラが身に付くもんか 働いてみなくちゃ分からないよ

新年度が始まって3週間。入社したばかりの新入社員の中には、もう退職する人もいる、というニュースを観ました。 辞める理由の1つが、希望していた仕事ではない、というもの。 もちろん、ニュースで取り上げる人はごく一部だし、今年度の新入社員全体を代表している存在や考え方なのかどうかは分かりません。いつもの年よりもちょっと多い、という程度かもしれないですし、個人の愚痴みたいなもの(あー、もう辞めたい、とか)が、SNSで可視化されているので目につくだけかもしれない。 だから、世代論で語

大量のモノに価値を感じるのは もう 昔の話かもしれない

何かモノを買ってもらうためには「そのモノが必要だと感じさせる」ことが肝になる訳ですよね。 例えば、「小学生になるから、ランドセルが必要」って、みんなに感じさせることに成功したから、毎年ランドセルが売れる。冷静に考えたら、ランドセルじゃなくて、もっと軽いリュックでもいいかもしれないんですけどね。 同様に「小学生になるから、自分の勉強机が必要」という風潮もありました。机の正面にパネルがあって、なんか色々収納できるスペースのある机を「学習机」と名付けて売っていましたよね。今は、「

子連れ出勤のはなし

コロナ禍前に、「子連れ出勤」が少し話題になりました。覚えていますか? 「子連れ出勤」は、文字通り子ども同伴での出勤。子どもが企業内託児所などで過ごす場合は、あまり子連れ出勤とは呼ばず、保護者のごく近くや、仕事をしているエリアで過ごすような場合を呼ぶことが多いようです。 待機児童の人数がとても多い時期でした。「保育園は決まらないけれど、仕事には復帰したい社員」または「子どもと一緒だったとしてもスタッフに働き続けてもらいたい雇用主」が、子ども同伴で出勤可能、という手段を取ってみ

知っている人がいない環境は 大きなチャンス

知っている人がいない環境というのは、新しい自分になる大きなチャンスだと思うのです。 例えば小学校のクラスとか、10年も働いた企業とかって、お互いのキャラクターと関係性が固定しがちですよね。 あの人がリーダーで、あの人がサブでみんなの調整をしてくれて、いっつもふざけているのはあの人とあの人で、真面目なのはあの人で・・・って。 そうすると、新しい自分になるのって、難しい。真面目、って思われている人が、ちょっとハメをはずしてみようかな、と思ったとしても「そんなタイプの人じゃない

【季節のおすすめ絵本】4月:たまご

今月のテーマは、「たまご」です。 たまごは、命の源であるし、カタい殻を破って、何かが生まれるという、不思議な存在でもあります。イースターの象徴でもありますね。 新しいエネルギーが芽吹く季節でもある4月、今月は「たまご」の絵本をご紹介しますね。 まずは、読み聞かせなどでも人気の高い絵本。おすすめ絵本●●冊紹介・・・のような雑誌の企画などでも、取り上げられることが多いです。 定番と呼べる絵本をもう1冊。 とにかく、かわいい本 寺村輝夫さんの絵本を、もう1冊。 世界の民

褒めなくていい

「ほめて育てる」って、外的な刺激によって子どもをコントロールしてしまう、という側面もあるよね、という懸念を、昨日の記事で書きました。 「子どもを一杯褒めてあげたい」とか「褒めて育てたい」って思っている保護者の方にとって、「褒めて育てることには、こわさもあるよ」という昨日の記事は、「じゃあ、どうしたらいいのさ?!」って感じるかもしれません。 今日は、「どうしたらいいのか」を考えたいと思います。その前に、あえて、〈褒める〉って思っているよりも難しいよね、というところから、お話

「ほめて育てる」は使い方をまちがえると こわいと思う

偶然目にした幼児教育の広告を見て、びっくりしたお話をさせてください。 子どもが継続して教材に取り組めるように、色々工夫していますよ、という内容でした。「工夫」というのは端的に言えば、教材が、子どもたちに〈どのように働きかけているか〉ということです。 タブレット教材でしたので、画面に表示されたキャラクターが子どもに話しかけたり、ファンファーレが鳴ったり、画面が大げさに盛り上がったり、などの方法を用いて、子どもたちの気持ちを盛り上げようとする意図が感じられました。 ただ、その