みえる

夫と4歳と0歳の子供と暮らしています。病気が治って仕事に戻り、育休に入りました。 たま…

みえる

夫と4歳と0歳の子供と暮らしています。病気が治って仕事に戻り、育休に入りました。 たまに書き留める詩を投稿できたらと思います。きちんと皆様のnoteを訪問できなくてごめんなさい。コメントにお返事をするときは拝見しています。一方通行でもよろしければ、読んでいただけると嬉しいです。

マガジン

  • アナグラム歌会作品集2

    2月1日以降に「#アナグラム歌会」をつけて投稿いただいた作品集です。締め切りました。

  • いいこと書いてるなぁ

    あとから読み返したいようなほかの方の記事をブックマークしてみることにしました。

  • アナグラム歌会作品集

    「#アナグラム歌会」をつけて1月31日までに投稿いただいた作品集。締め切りました。

  • アナグラム歌会作品集3

    アナグラム歌会後、勝手にアナグラム詩を収集するマガジンです♪

最近の記事

詩: ふたりめ

  ぴったりひとりに合っていた ピントがぼやけて ふたりのあいだを揺れる それから夫がいて 私がいて 緊密だった三角が あいまいな四角になる 私たちの子供 から 私たちの子供たち になって ふと気がつくと よその子も少し可愛くなる 子供 から 子供たち になると ひとりが見えにくくなって みんなが見えてくる 目が開かれていくような ひとりの頃と同じように ふたりをひとりずつ見ることと ふたりをふたりとしてみること その両方ができたら 四角はかなり しっかりした四角だと思う

    • 詩: 泡

      こどもはどこからくるの? いのちのみなもとからわかれて 小さな泡が浮かぶみたいに この世界にやってくる 誰もしらないということにして こどもたちは約束どおり だまっている そしてわすれていく だからわたしも約束どおり だまったまま わすれていこう わたしがいたこの世界を わたしがすごした日々を わたしの家族を こどもはどこからくるの? おとなはどこにいくの? * 二人目の子供が生まれました。 まだまだ、この世界を楽しみます。

      • 詩: 雪どけ

        かなしくはないのに はらはらと きれいな涙が流れる それは小川の水が ただきらきら流れるのと おなじこと きらきらしたものが 体の中にかよっているということを つい忘れてしまうけれど 雨の粒や 泉の水や 虹を映す靄と同じ ただきらきらしたものが わたしたちの中をめぐっている あたたかくなった日差しに 溶けていく春の水 ✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎

        • 詩: シュガーなんとか

          クリスピークリーム ドーナツの シュガーなんだっけ? いちばん定番のやつ 食べた子供が 「クモがなかにはいってる」 というから 「こわいね」と言って ないないと受け流して お風呂に入ってから 「今日のドーナツ  どれがいちばんおいしかった?」 と聞いたら 「しろいやつ」 「くもみたいだった」 「ふわふわだった」 つまり雲が中に入ってたんだ OMG それはくもみたいだ それを聞いたら また食べたくなる シュガーなんとか

        詩: ふたりめ

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        • アナグラム歌会作品集2
          108本
        • いいこと書いてるなぁ
          77本
        • アナグラム歌会作品集
          96本
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          17本

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        記事

          詩: 年越し

          となりの部屋で眠る 二人の吐息が なぜか 潮騒のように聞こえる 今日のような夜にも 海はかわらず寄せているだろう 家まで聞こえる鐘が 108つよりもずいぶん多く鳴る 笑いながら来た人たちが また同じように去ってゆく 初日の出の下で 海はかわらずかがやくだろう 夏の記憶の中で 海はかわらず寄せているだろう ✴︎✴︎✴︎ あけましておめでとうございます。

          詩: 年越し

          詩: ともしび

          心のおくに あいとやさしさのみなもとがあり それが命のともしびなのだと 聞いたことがある その光で 世界を照らすことができるよう 明るく燃えよう 高く掲げよう そう思っていた 風の強い夜に 心のおくをさぐるとき 命のともしびに照らされているのは わたし自身であったと気づく だれよりも近いところで 光とぬくもりを受け取って わたしがそのやさしさに触れていた だれかにやさしくする ずっと前に だからわたしがわたしの あいとやさしさを受け取るのは 当たり前のこと いつも穏

          詩: ともしび

          詩: 次元上昇

          今日の冬至は 2万4000年ぶりの 目覚めのタイミングなのだと夫が言う 本当はみんな光なのに あえて闇を演じていることを 今日 みんなで思い出すのだと 目覚めのタイミングだから 眠れないのかしらね と ハーブティーを入れる 耳をすますと いつもの新月より ずっとやさしい《シーン》とする音がする 細やかな金色の粒子が降りつづくような 明るい気配がする ね、そんな感じがするよね なんかそう、軽やかな感じ いつもの新月より、繊細な感じだよね そう、高めの音色がするような

          詩: 次元上昇

          詩: ふたご

          さみしさとやさしさの 横顔が とても似ている かなしさとくやしさが 手をつないで歩く 互いによく似た感情の かすかなちがい ほんの少しのニュアンスから 宇宙のひだが生まれてくる ほんの少し 色づくこと ほんの少し 寄り添うこと ほんの少しが ひだをよせて 花びらのように世界を飾る よく似たふたごの距離に ほんのわずかな さざなみが立つ 気持ちを 揺らすくらいの

          詩: ふたご

          詩: お買いもの

          ほしいものを 見に行って 買わずに帰るのが うれしい 自分の 自由を確かめる 感じ 買わなくてもいい ことにほっとする 買うか 買わないか ではなく 一緒に生きていきたいか いきたくないか 食べるかどうかではなく 体に入れたいか 入れたくないか 今のどうだった? と聞くと 左右で違うデザインは イマイチかな と夫が言う そうだよねぇ、と またほっとする それにしても 女の人は買いもの好きだよね とステレオタイプなコメント いやいや 恋人選びと同じくらい 悩ましいものです

          詩: お買いもの

          詩: かりうど

          わたしの言葉をさがしにいく それは思っていたものと全くの別物で わたしの願っていた旅とは なんの関係もないのかもしれなかった わたしがわかるとつぶやいた 彼らの言葉は わたしに なんの関係もないのかもしれなかった 焚き火を囲んでいる人たちから離れて わたしの言葉をさがしにいく 飾り気のない日々の雑語に わたしの居場所がある 罠をかけ仕分けをする仕事がある (これがわたしの言葉?) 感情の入るすきのないことで幸い わたしは私を分けている わたしの願っていた旅とは わたしの

          詩: かりうど

          詩: 廊下

          朝 起きてきて パチリと電気をつける 玄関につながる 短い廊下 突き当たりにドア それが光に照らされていて いつもこれだ と思う いつもまっすぐに進み いつも扉に突き当たる 生まれてくるときにすら こんなところを通ったような いつも光に照らされて歩み いつも光の中へ 出てゆく 朝 さいしょに向き合うとき 玄関の扉がまるで 新しい世界を 隠しているような

          詩: 廊下

          詩: 縄ばしご

          夜の中で目を閉じている 私のくらやみに パラッと 縄ばしごが下りてくる 最初の段   「言葉は階段のように」 その次の段  「わたしの内側に下りてゆく」 その次の段に足をかける前に 心を決めて そっと布団から抜け出す 縄ばしごをたどれば たどりつける何かがある それが詩になるとわかっている ただし下りるときにたどった言葉は 二度と踏むことができない だから 先を見ないように気をつけて ノートとペンを用意して 息をつめて書きとめる 一段一段 来た道がわかるように

          詩: 縄ばしご

          詩: 恋人たち

          子供「おうじさまとおひめさま、とおったね」 ママ「え? いまの?」 「うん」 「ふーん、王子様とお姫様なんだ」 「・・・(たい焼き食べてる)」 「あ、王子様とお姫様きたよ!」 「これはちがう」 「え、ちがうの? じゃあ何?」 「ごきんじょさん」 「ご近所さんかなぁ・・・あ、また来たよ!」 「うん、おうじさまとおひめさま」 「今度はどう?」 「うん、ふたつ、おうじさま、おひめさま、おうじさま、おひめさま」 「王子様とお姫様、行っちゃったね」 「てをつないでたよね」 「うん」 「

          詩: 恋人たち

          詩: 詩の国はどこにある?

          机の中にたくさん 私の詩を入れていてもよいのだ 昔は 鋭いナイフを仕込んで 誰彼なく切りつけたいと思っていたけれど あるいは ぴかぴかに光る宝石を むやみに集めたいと思っていたけれど チョコレートの包み紙みたいな つまらない詩を たくさん机の中に入れていても よいのだ 机でいっぱい 不思議な鳥を飼う 私の机が 別の国とつながっていても 差し支えないのだ それが黒い森につながっていても 月の砂漠に届いていても その両方が同居していても 際果ての土地を 隠し持つ度量が私にあるのな

          詩: 詩の国はどこにある?

          詩: 詩の国に向かう

          もしも私をかえしてくれるなら もと来た場所まで手を引いて 連れていってくれるなら ジャムのびんをあげましょう はちみつのびんをあげましょう 紅茶を淹れてあげましょう 道に迷いました かえりかたがわからないのです そうしてトランクの上に座りこみ 飛び出そうとする鳩を お尻でけんめいに押さえているのです 行く先がわかりますか 星の配置がわかりますか くらくなってきたから 途方にくれるのです 心細くなるのです もと来た場所を知っていますか 私が定かじゃないのです あのとき あのすば

          詩: 詩の国に向かう

          詩: 詩の国に帰る

          もう詩の国に帰りたい 満月がひたひたと照らす波間に 人魚が空を見上げている もう詩の国にかえりたい もう かえりたい    かえりたい 闇のあわいに溶け出すような ゆらゆらした髪と まんまるの瞳 声にならないつぶやきが もう かえりたい    かえりたい    どこから どこに? もう詩の国に帰りたい そうだね 帰ろう そう呟くと ひとすじの星が 涙のように人魚の上を滑っていった くらい海を割って まっすぐに進む  火の泡となって   歌声となって    赤いくつを履いて

          詩: 詩の国に帰る