見出し画像

詩: かりうど


わたしの言葉をさがしにいく
それは思っていたものと全くの別物で
わたしの願っていた旅とは
なんの関係もないのかもしれなかった

わたしがわかるとつぶやいた
彼らの言葉は わたしに
なんの関係もないのかもしれなかった
焚き火を囲んでいる人たちから離れて
わたしの言葉をさがしにいく

飾り気のない日々の雑語に
わたしの居場所がある
罠をかけ仕分けをする仕事がある
(これがわたしの言葉?)
感情の入るすきのないことで幸い
わたしは私を分けている

わたしの願っていた旅とは
わたしの言葉をさがしにいくこと
ではなかったか
焚き火から逃れてゆくように

わたしの言葉をさがしにいく
わたしのノートの中にすら
生きのびたものだけが生きのこるという
強者の論理が栄えている
焚き火
旅のさなか わたしの
かりの言葉を研きつづける


お読みいただき、どうもありがとうございました!それだけで十分に嬉しいです。 もしもサポートをいただいたときは、ほかの方の詩集に、そして私が詩を書いている日々のノート(440円)に使わせていただきます♪