詩: 詩の国はどこにある?
机の中にたくさん
私の詩を入れていてもよいのだ
昔は 鋭いナイフを仕込んで
誰彼なく切りつけたいと思っていたけれど
あるいは ぴかぴかに光る宝石を
むやみに集めたいと思っていたけれど
チョコレートの包み紙みたいな
つまらない詩を
たくさん机の中に入れていても
よいのだ
机でいっぱい 不思議な鳥を飼う
私の机が 別の国とつながっていても
差し支えないのだ
それが黒い森につながっていても
月の砂漠に届いていても
その両方が同居していても
際果ての土地を
隠し持つ度量が私にあるのなら
言葉がはるか彼方から響いてきて
それを書きとめにゆくあいだに
何光年も飛び越えなければならない
宇宙を
チョコレートの包み紙にのせて
味わう
そんなずうずうしさが私にあるのなら
詩の国はここにある
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詩の国3編の3つめ。
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