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アナグラム歌会作品集2

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2月1日以降に「#アナグラム歌会」をつけて投稿いただいた作品集です。締め切りました。
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羽をたたみ本のなかへ

今朝 お揃いの 羽破られ 立ち上がる 気力失って 笑みを交ぜ 媚びぬ夢羽 共に本へ棲む けさ おそろいの   はねやぶられ たちあがる きりょく うしなって えみをまぜ こびぬゆめわ ともにほんへすむ  ---- 「100文字の世界」はとても楽しい。そしてやっぱり「アナグラム詩」もとても楽しい。頭を使う場所が違う気がして、どっちも好きだ。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

『ガラス越しの花びら🌸』ひらがな46文字のアナグラム詩その20

エイプリル やわき雨 ガラス越し 花さね 散って 楼 千の群れ 世も 陽に とけゆくを 誰(た)そ 頬 見(まみ)へぬ えいふりる やわきあめ からすこし はなさね ちつて ろう せんのむれ よも ひに とけゆくを たそ ほお まみへぬ photo & words by なおみ * 情景 * やさしい 4月の雨に打たれ、ガラスのひさしに集まった桜の花びらに想いを馳せて詠みました。最期まで美しすぎる桜の花に癒されます🌸 *「あ」から「ん」までの4

6線

6線弾き 奏でる音待ち 見えぬ夢預け 胸のもや 皮膚を伝い 横へ放り 空に触れ ろくせんはじき かなでるおとまち みえぬゆめあずけ むねのもや ひふをつたい よこへほうり そらにさわれ ---- 何も考えずバッキバキのギターサウンドを浴びると、すごい水圧のシャワーでいろんな汚れを洗い流された感覚になる時もある。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

飽きぬ添い寝

氷雨揺れ落ち 物憂げな世迫む 時間止まって クリスタルに嗤えば 綻ぶ闇へ 飽きぬ添い寝を ひさめゆれおち ものうげなよせむ じかんとまって くりすたるにわらえば ほころぶやみへ   あきぬそいねを ---- 時折、冷たい雨を閉じ込めたような水晶を見ることがある。光を見せながらきっと闇への愛も。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

『桜ほろ散る』ひらがな46文字のアナグラム詩その19

雨を 受け しとやかに 揺れ 桜 ほろ 散りぬ 塀 世も 成せ 秘話 起こす 手文 胸添え 次の春 待たん あめを うけ しとやかに ゆれ さくら ほろ ちりぬ へい よも なせ ひわ おこす てふみ むねそえ つきのはる またん photo & words by なおみ *情景* 雨に打たれひらり飛んできた桜の花びらに また次の春に会おうねという想いと共に 密やかにキミへの文をしたためています。 * 「あ」から「ん」までの46音を1回ずつだけ使っ

月光呼ぶ知らぬ和音

縦に長いモノクロ 知らぬ和音弾ませ 血と骨へ群れる夢遊び 闇を遮り月光呼ぶ たてにながいものくろ しらぬわおんはずませ ちとほねへむれるゆめあそび やみをさえぎりげっこうよぶ ---- ベートーヴェンを思い浮かべて遊ぶ夜。ほとんど聞いたことないからイメージでしかない。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

滅べぬ世

見護ってくれる 内に寝秘めた 神威と話し 不和のユリ凍らせ 絢ぞ消え 滅べぬ世を授けん みまもってくれる うちにねひめた かむいとはなし ふわのゆりこおらせ あやぞきえ ほろべぬよをさずけん ---- ほぼ寝っぱなしだけど核になる部分に何かいるような気がして、起こしたらダメな感覚がありつつ、なんだかんだ起こしてしまったらいろいろあるよね、という話。滅びたくても滅べないということも無きにしも。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

狂乱の爪痕

冬を囲み 叫びそやせ 狂乱の爪痕 食べてしまえば 何も狂わず 一濡れ葬り寝ろ ふゆをかこみ さけびそやせ きょうらんのつめあと たべてしまえは なにもくるわず いちぬれほおむりねろ ---- 桜が少し散り始めていた。春ではなく冬の終わりだと思い狂いたい。その後は頭を冷やし何事もなかったように日常を。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

理由さえ野暮

コバルトに 青い雫を 頼んでも 空へ夏風 拾われぬ実 理由さえ野暮 予知夢招き 芽吹け こばるとに  あおいしずくを たのんでも そらへなつかぜ ひろわれぬみ りゆうさえやぼ よちむまねき めぶけ ---- 「コバルト」という言葉が浮かんで青と連想させたく調べたところ、コバルトは青くないことを知った。でも前にも調べた気がした結果、できた。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

煙って寝る

その眼が金色を宿すなら 小町へ征く吠えた陽射しに 見ぬふり合わせ俺はもう 煙って寝るよ そのめがきんいろをやどすなら こまちへゆくほえたひざしに みぬふりあわせおれはもう けむってねるよ ---- 何かを誰かに託して休みたくなる瞬間も時々ある。文章形式で書いたら案外しっくりきたかもしれない。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

うちのピース #アナグラム詩

さちです。 出遅れましたっ!! アナグラム詩を作っていたら ピースに積み木を取られました。 ピースは先に作って 満足して昼寝して… 今は散歩に行っています。 いない間に書いてしまおう。 わたしだけが知っている ピースの本音を。 わ なれす ゆえぬこひ うてかみ くちつけ やまをはしり さんほへ むね ふせるため よそらあおき ともにいのろ   🐕    🐕    🐕 和 慣れず 言えぬ恋 腕噛み 口づけ 山を走り 散歩へ 胸 伏せるため 夜空

舟は来る

魂の本流 焼き貫かれても 背へ笑み留めおけ 即ちそろへ(揃え) 朝を呼び込む 舟は来る たましいのほんりゅう やきつらぬかれても せにえみとめおけ すなわちそろへ あさをよびこむ ふねはくる ---- ギリギリを超えた先で笑っていられるか。もしかしたらそこに何かあるのかもしれない。 アナグラム詩/いろは歌(仮名46音)

おれのすきなもの

おれはいぬのぴーすだ。 いま、ひらがなをれんしゆうしてる。 のーとにこめんとをかきたいからな。 そしたら、みえるさんがおれに あなぐらむはどうですか?つて いつてくれたんだ。 あなぐらむ? ひらがなでことばをかくんだつて さちがおしえてくれた。 ひらがなならできる。 うちにつみきがあつたから さちからうばつて ならべてみたぞ。 おれのすきなものばかりだ。 さいごにきらいなものも かいたけどな。 いもと あに すきなこえ せの やま はしれ かわ およぐ うみ

【詩】春風はまだ吹かない詩 ※アナグラム詩

春風はまだ吹かないし 世界はまだ孵化しない 春は、不死なる魂 深まる花糸はまだか 深まる花芽はまだか 春は、爆ぜた枷 遥かな高風急かし 遥かな詩歌吹かし 春は、伏せない瞼 忌々しい世々は 是か はたまた何故 不可か 春は、哀しい意思 降る花々 経る花々 生は、果たせましたか ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Twitterで #春風はまだ吹かない詩 の募集を見て、「春風はまだ吹かない詩(はるかぜはまだふかないし)」のひらがなを並べ替えて、アナグ