相手の話にもっと耳を傾ける

自分が変われなかったのは

僕の中で人と話しをする時に意識していることがあります。それは、人の話をちゃんと聞くことです。

かつての僕は人と話をするとすぐに緊張してしまうのでした。自分も亭の良い言葉を返さなくてはいけない。そう思うと、相手の方の話を最後まで聞かずにしゃべってしまうのです。それを直したいと意識しているのです。

記憶を辿ったり、小さい頃のエピソードを聞いたりすると、人と話をするのに緊張するような感じの子供ではなかったみたいです。人見知りもしないし、誰とでも仲良くなれるような子供だったみたいです。

それが、変わってしまったのは小学生の高学年になった頃だと思います。僕は何かを話をする度に、叱られいました。今日は、学校でこんなことがあったと、家に帰って母に話すと、「何でそんなことしたの？おかしいでしょ？」誰々と遊んだと言えば、「あそこの子はちょっと悪そうに見えるから、遊んだらダメだって言ったでしょ！影響されたて不良にでも、なったらどうするの！」今、学校でこんなことが流行っていると言えば、「そんなものに現を抜かしてどうするの？勉強しないとろくな人間にならないんだから。」そういう風に言われていました。

話すこと、全部ダメだと言われるのが、たまらなく嫌でした。きっと悲しかったんだと思います。だって、楽しかった話をすれば、喜んでくれると思っていたんですから。まるで、子どもながらに、自分の全てを否定されていると感じ取ってしまっていたんだと想像できます。

次第に、僕は家で、学校で起きた話をするのを辞めたのでした。

そうなると、今だから理解することが出来るのです。その後の自分がどうして、人と話をすることに緊張してしまうのか。その結果、自分の気持ちが分からなくなってしまったのかということです。

自分の中でひとつの心理が生まれてしまったのです。話をすると、いつも頭の中は否定されるのではなかということです。だから不安になっていたんだと思うのです。それが、人と話をしようとすれば、緊張するようになってしまった要因だと思います。

とにかく人と話をすることに緊張するようになったのです。次第に大人になるにつれて、それがコンプレックスになってしまうのです。人とちゃんと話すことが出来ないって。すぐに緊張する自分を変えようともがくようになるのでした。

それを直していこうとすればするほど、とにかく、何か言わなくちゃいけないと焦る一方になってしまうのです。人と話すことに不安になればなるほど、人の話をちゃんと聞かずに、自分のことを話してしまう。結果的に、そうなると、その人達のことを理解することが出来ずに、良い人間関係が築くことが出来なくなってしまったのだということです。

そうした経験を繰り返してしまったから、いつしか、僕は自分の気持ちを言うことを辞めてしまったのでした。それは、自分の心の中で、自分の気持ちを否定し続けておたことになっていたんです。否定し続けることが、自分の気持ちを理解しようとしなくなってしまったということ。その結果、自分の気持ちが分からなくなってしまった。

そこをどう頑張っても変われませんでした。自分の気持ちが分からないことが、こうしたことで出来上がったしまったことは思いもしなかったからです。

僕はかわらなかった。どんなに必死になっても変わりませんでした。

どうやら、初心に帰る必要があったのです。

人の話はちゃんと聞きなさい！

いつだったか忘れてしまったけれど、多くの人は相手を理解するために話を聞くものではなく、自分が発信するために話を聞くようになっていると本で読んだことがあります。

実際に僕もそうでした。人が話している最中、心の中で自分が言いたいことを予行演習しています。こんなことを言えば、自分をよく見せられるのではないかって。こんな風に言えば、大丈夫だよねって。それは相手の話に耳を傾けていないということになります。

人を理解しようとしていないということは、もちろん自分の気持ちも理解しようとしないのです。人と話をすることが苦手だと思われたくなくて、人の話をさえぎって自分の話をしてしまう。思いとは裏腹な行動していることに気が付いていないのです。

自分の気持ちが分からないといった悩みを、僕は長い間持ち続けていました。

そんな時に、傾聴の大切さを学ぶことがあって、人の話を聞くことは大切なんだなあと思いました。自分は出来ていないなって思ったんです。

そこから人の話を最後まで聞くように意識するようになりました。

その時に、パッと電気がついたように初心に帰れたんだと思います。

でも、意識していても、過去の自分にすぐに戻ってしまいます。まだまだ、出来るようになったとはとても言えません。でも、話をじっくり聞こうという姿勢が変わっただけで、人間関係もこれまでより、実感できるほどよくなりました。

自分の気持ちも、これまでよりも聞こうという姿勢でいられているような気がします。前よりも、自分に正直に生きていると実感することが出来ていますから。

相手の話にもっと耳を傾けることは、とても大事なことです。

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メルシー