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人との繋がりが自分を成長させる

自分軸と他人軸

自分らしく生きることが、正しいように考えていました。どの本を読んでも、豊かな人生こそ、自分の思い通りに、日々を過ごすことが出来るようになろう。自分が思い描いた理想を叶えることが出来るようになろう。自分らしくありのままの自分で生きられる人生を築き上げよう。そういったようなことばかり書いてあるからです。

僕の人生は、自分の気持ちを偽り、自分を大切にしていませんでした。いつも他人の顔色を伺うような毎日だったから。自分が嫌なことも、自分が出来ないことも、自分に精一杯我慢させて、誰かのために頑張ってきました。

そんな僕は、みんなからいい人だと言われていました。僕は正しいことをしているような気持ちになって、より一層いい人に精進するようになったのです。

しかしながら、人生は思うようにならないもので、いい人なのに、裏切りやいじめといったこと、そういった人間関係のトラブルが後を絶たなかったのです。

だからこそ、本に書かれている、自分らしくいきようという言葉に、大きく心を動かされ、自分もそうでありたいと強く思うようになりました。

僕の生き方はまさに「他人軸」で生きていることであり、「自分軸」で生きるものではなかったのです。

自分軸で生きるとは、自分の気持ちに素直になって、自分の欲求を大切にして生きること。他人軸とは、自分の気持ちや欲求を抑え、後回しにして、他人の気持ちを優先させる生き方であります。

簡単に説明すると、誰の評価を重んじているかどうかです。それが、自分なのか他人なのか。それによって、自分の在り方が全く違ったものになるということなのです。

人に振り回されるだけじゃない他人軸

僕らは、幼少期の頃は、誰もが自分の気持ちや欲求を素直に表現していました。つまり、みんな自分軸で生きていたのです。遊びたい。これ食べたい。それ、食べたくない。歯を磨くの嫌。あれは嫌とかこれは嫌と主張するイヤイヤ期は、まさに自分という人間を確立させていくという、最初のステップのようなものです。

そして、少し大きくなると、親という特定の人に依存するようになります。それが少しずつ、祖父母や先生へと依存が広がっていくのです。親の存在なしでは、自分を保つことが出来ないくらい依存するようになるのです。つまり、他人軸の中で生きるのです。

青春期にはいると、再び自分の気持ちやこうしたいと思うことを、主張しようとします。再び自分軸へと移ります。そして、次第に、社会を受けいれようとします。更に、他人軸に移るのです。

そうやって、自分の中で価値観を作り上げ、大人になってきたのです。

自分軸と他人軸を行き来しながら、成長してきたのです。

だとすると、他人軸で生きていることを点でみると良くないようにみえるのですが、線でみて、長い目で見てみると、成長する段階であるといえるのです。

これは、とても簡易的な説明になっているし、僕自身の解釈も入っているので、分かりにくいかもしれません。もっと詳しく知りたい方は、組織心理学者のロバートキーガン氏による成人発達理論を調べてみて下さい。

受け入れる心こそ成長

このことから、今の僕が理解できることは、他人軸で生きるということは、確かに自分の気持ちや考え方を抑えて、他人を優先するような生き方ではあります。そうであることにネガティブな方向に考えてしまうかもしれません。
しかしながら、他人の価値観を知ることにもなり得るのです。そのことで、自分の知り得ないこと。想像もつかないことを知るきっかけだということです。そんな捉え方もあるんだ。そういった考え方もあるんだと。それが良いことも悪いことも含めて経験していくことは、自分の中の知性となって、知恵となって、自分の視点が増えていくのです。

まさに、それこそ成長と言えるのです。だから、自分軸で生きられていないからといって、自分らしくないとか人に振り回されているとかネガティブに考えていくのは、とても、もったいないのです。

それよりも、今、自分は成長できているんだと捉えて、前向きに考えていくほうが、より吸収出来ることも増えるものであると言えるのです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー

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