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自分という存在を認めていますか?

自分という存在を認めにくい時代

SNSが普及するようになってから、時代は評価の時代になると言われてきました。確かに、どの業界をみても、評価が非常に重視されている時代であるように思えます。今では、芸能人は一度評価を落としてしまうと、もうテレビでの仕事を失ってしまいます。飲食店は食べログの評価を落としてしまうと集客が難しくなってしまいます。何でもかんでもランキングで表示されて、上位であることが、良いものだと判断されてしまうものです。

これらは、物事を判断する上では分りやすいものであるという点もあります。その反面、自分自身の内面の部分においては、非常に自分を認めることが難しくなってきていると、精神面の観点からすると、危険視する声も上がっているのです。

実際に、僕も飲食店の店長をしていた頃は、集客の為にSNSをしていました。今では当たり前のように感じるのですが、当時は、多くのお店が初め出した頃でした。SNSでの評価をもらうために、メニューの中で、見た目が地味なものは全部消えていきました。SNSで話題に上がったものは、すぐにメニューに取り入れていきました。それが、会社の方針だったのですから。

しかし、お店の中身はスカスカになっていったのです。SNSの評価を気にするあまり、お店で働いていたスタッフは、「いいね!」という評価に囚われ、華やかに見せるための仕事しかしないようになりました。調理スタッフは、SNSにアップした料理と提供する料理の内容が明らかに違っていましたし、ホールスタッフは、SNSの更新に追われて、そうじやサービス精神がままなっていませんでした。それが、良くないことは分っていたのですが、評価を気にするあまり、この状況を変えることは出来ませんでした。次第に、化けの皮がはがれたように、評価を落としていったために、お客様が減っていくばりでした。

これは、よくある失敗談のひとつかもしれません。しかし、そこで僕が経験したことは、評価ばかりを追い求めてしまった結果、自分自身を評価することが出来なくなってしまったことでした。自分を認められなくなってしまったのです。

個々においてもSNSの「いいね!」が欲しい為に、自分を偽ってしまったり、無理をしたり、リアルな自分を蔑ろにしてしまうケースは多いはずです。それはまるで、両親や先生といった大人の前だけ、いい子のふりをしている子供のようなもの。自分の心が貧しくなってしまうのが、偽りの自分と本当の自分との差を感じ苦しんでしまうのです。

こうした問題は、多様性を認識されるようになり出したために、自分は自分だという考え方が定着してきたことにより、少しずつ減ってきているように感じるもの、評価の社会は定着したように思えます。

人の在り方の基礎に戻る

好きなように生きなさいと言われれば、好きが分からないと悩む人が生まれてしまいます。評価を大切にしようとする時代の流れによって、評価されないと、自分はダメな人間という考えが生まれてしまうのです。

どれをとっても、上位トップしか認められません。そこに脱落した多くの人たちが、自分を認められないと苦しむようになってしまうのです。そうした、心の格差は開いていき、自分を認められずに苦しむ人は、どんどん増えていくとしか思えてなりません。

だから今こそ、自分を自分で支えていかないといけないのです。その為の努力をしていかないとなりません。自分で自分を支えることができるからこそ、多くの成功者が提唱している、好きなことを伸ばしていこうということが意味を成していけるのです。自分の好きを信じて、前に進めていくには、自分自身を支えられるようになることが大切なのです。

そして、自分を支えるようになるためには、自分をきちんと受け入れて、認めることが大切なのです。

自分を一人の人間として、存在を認めてあげられること。成果を上げた時だけ自分を認めるのではなく、評価に左右されずに、自分という存在そのものを受け入れて認めていくことをする必要があるのです。

それは、何も難しく考えていく必要はありません。

何か高いお金を払って勉強しなくても、時間をかけて必死になる必要もないのです。

人としての在り方の原点に戻ればいいと僕は考えています。

生きる上でもっとも大切だけど、凄く忘れがちなこと。

僕は、それを仏教の教えから学びました。

「日常五心」です。

・はいと言える素直な心
・すみませんという反省の心
・おかげさまという謙虚な心
・私がしますという奉仕の心
・ありがとうという感謝の心

この教えの深さに気づいたと同時に、これらをないがしろにしていたことにも気が付くことが出来ました。

そして、自分という存在を認める上で、ひとつ基本的なこともまた、忘れていたことに気が付いたのです。

それは、挨拶です。

このコミュニケーションこそが、お互いの存在を認め合う行動なのです。
だから、自分の存在を認めていくには、朝起きたとき、自分に挨拶ができているかどうかだと思います。

今日の自分に「おはよう!」って言えていますか?


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー


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