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自分を見誤っていませんか?
自分を決めつけていたから
僕は、あまり喋るのが得意ではなくて、無口な人間であるのだと、人生の早い段階で、理解することが出来ました。だから、自分の中で、人とコミュニケーションをとるのは苦手であると宣言していたんです。でも、今では、こうした自分への決めつけを、たやすく信じないようになりました。
確かに、僕は小さい頃から、言葉に良く躓いていました。思うように話すことが出来ずに、情けなく感じた経験もしばしばでした。学年が変わりクラス替えをした時、自己紹介が必ずあるのですが、他のみんなはスラスラ言うことが出来たのに、たまらなく緊張していたし、自分だけがたどたどしく話してしまっていたような印象だったと記憶しています。
そのことが、いつまでも頭に残っているものだから、僕は勝手に、自分をシャイで、口下手で、無口な人間であると思い込んでしまっていたのでした。
しかし、実際には、気の知れた友人と話す時は、本当に良くしゃべっていたし、自分の得意分野や好きなことの話になると、言葉が次から次へと出てくるのです。しかし、自分と向き合うときには、そんなことはこれっぽっちも思い出さないのでした。
自分のことを、見誤ってネガティブに捉えてしまうことは、きっと僕自身の過去に何かが起きて、そのことがボトルネックとなってしまっているのではないかということです。
過去を振り返り、原因を探す
ボトルネックとは、僕なりの言葉で説明すると、様々なことで言えるのですが、思い通りにならないことの要因となるものです。
ひとつの例として、僕のボトルネックとなっているもののお話しをさせて頂くと、母との関係でした。とても厳しい母親でしたので、僕は自分のやりたいことや正直な気持ちを言う度に否定され続けたのでした。小学生の頃に、将来の夢は、お巡りさんと言っても、それは危険だからダメ。友達と公園で鬼ごっこしたと言えば、あの友達はやめときなさい。あそこの公園はダメ。それが、僕を無口にさせ、人としゃべることを億劫にさせるひとつの要因となっていたのでした。
簡単に自分への認識は書き換えることが出来る
こうしたことに気がつけるのは、何かひょんな出来事が起きた時に、きっかけとなり自分と向き合うことが出来るのではないかと僕は考えています。いつどこで、自分への認識が書き換わるのか、分からないものだということです。
僕は、ある日突然、原因の分からない体調不良に見舞われたことがありました。蕁麻疹がひどく出たり、食欲が落ちたり、気分が悪くなりめまいがしたり。医者に診せると、それは、全てストレスが原因だと言われました。
ひとえにストレスと言われても、何のストレスか分かりませんでした。ストレスが原因の良く分からない病気にかかってしまい、僕は不安でしかたありませんでした。こんなこと、あまり人には言えないと考えた僕は、その当時、仲の良かった友人にだけ相談しようとしたんですが、当時の僕もその友人も、お互いの仕事の繁忙期で忙しく、なかなか、会って話をすることすら出来ませんでした。
繁忙期も過ぎて、落ち着いた頃、ようやく友人と再会して、話をすることが出来てました。すると安心したのか、原因不明の体調不良は、たちまち治ってしまったのです。よくよく考えれば、繁忙期の忙しさが、体調不良の原因ではないかと思うのですが、当時の僕はどうしたものか、人に自分のことを話したくても、話せなかったからストレスを感じてしまっていたと思い込んでいました。
そうなんだ。僕はずっと、自分のことを人に話したかったんだ。そして、何よりも僕の話をちゃんと友人が受け止めてくれたこと。その瞬間から僕の意識が書き換わったのでした。自分が無口な人間であり、人と話すのが苦手な人間であるというイメージから解放することが出来たのでした。だって、体調が悪くなるくらい、人に話せないことが嫌だったんだと、認識したからです。
なにか出来事がきっかけで、ほんの少しでも、自分の本音を知ることができるだけで、心の中に根付いていた自分のイメージを書き換えることが出来るというものです。
人はネガティブに陥ったときこそ、より多くの自問自答をするものだと思います。その問いにちゃんと向き合ってあげることが出来れば、自分を変えることが出来るのではないかとも思えるようにもなれたのです。
自分を変えるきっかけは、人生のどこにでも転がってあるというものです。
自分はこんな人間だと思い、自分に我慢をさせていたり、踏み止まらせていることは、思いの外、簡単に、変えることが出来るのです。
あるいは、自分を変えたくても変えられない。理想の自分とは程遠いように感じて苦しみを感じることもあるかもしれません。でも、そうじゃないんです。簡単に自分を変えることは出来ますし、理想の自分にだってなれるものなのです。難しいと思うから難しく、出来ないと思うから出来ないだけなのです。
きっと、あなたの中にも、自分を見誤って、自分を制限してしまっているものが、必ずあるものだと思います。それが、何がきっかけで開放することが出来るものなのかわかりません。
ですので、ひとつひとつの出来事によって、自分の中で生まれるモヤモヤとした問いは、ちゃんと大事にしてあげて向き合ってあげてみてください。
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