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他人の心の声が聴こえてくる訳

陰口を言われていた時の真実

「あいつは、本当に仕事が出来ない奴だ。」「なんて使えないやつなんだ。」「迷惑なやつだ。」こんなことを言われて、心穏やかにはいられませんでした。確かに、至らないことばかりでした。自分に実力もないことは分かっていたんです。でも、毎日を必死に、真面目にやっていたんです。悔しくて仕方ありませんでした。悲しみでいっぱいになってしまったのでした。だから、仕事帰りの深夜の公園でひとり泣いたのを今でもよく憶えています。

気を取り直して帰宅しても、余計に僕は追い込まれてしまうのでした。家族の冷たい視線が鋭く、僕を責めてくるからです。「稼ぎも少ない癖に、よくそんなのんびりとしていられるのか。」って。「ちゃんと、家族全員の将来のことを考えてくれているのか。」って。「自分のことばかりじゃないか。」って、聴こえてくるのでした。

本来なら、職場に行けば、同じ職場の仲間のはずなのに、あの視線や言い回しを聞くと、僕を追い込む存在でしかありませんでした。家族とは、支え合うものなのに、あの目と鋭い言葉は、僕を追い込む存在でしかありませんでした。そうやってひとり孤独を感じ続けてしまうと、次第に精神を病んでしまうのでした。

これが、かつての僕の中での真実だったのです。でも、実際はどうだったのか分からないのです。後に家族と話し合うことが出来たのでひとつ分かったことがあります。あの冷たい視線だと思っていたのは、実は、深夜遅くに、げんなりして帰宅する僕のことを心配してくれていたのだということ。驚くべきは、そんなことを言ってはいないし、思ってもいなかったということでした。つまり、冷ややかな目だと認識していたものは、実は、心配の眼差しであったのです。

当時の職場を思い返してみても、実際にどこで陰口を直接聞いたのか、思い出せないのです。実際に、あの時に言われたという記憶もないのです。つまり、僕はそう言われていたと思い込んでいたのかもしれません。事実かどうかも分からないのに、実際に言われたと思い込んでしまっていたのです。

他人の心の声が聴こえてくる訳

過去に辛い経験をしてしまうと、心の傷を負ってしまうものです。トラウマとは、心の傷のことです。トラウマは、何かがきっかけで、辛い出来事がまた起きてしまうと強い不安を感じてしまったりします。フラッシュバックして、当時の出来事が起きてしまっているかのように感じてしまうことがあります。このように、心身に様々な影響を及ぼしてしまうのです。

他人の心の声が聴こえる訳がないのに、聴こえてしまうのは、このトラウマが原因だと思うのです。

過去に、陰口を言われたとかとても嫌なことを言われて、深く傷ついてしまった経験があったからこそ、僕は陰口を叩かれていると思い込んでしまったと言えるのでした。

ですが、どれだけ過去を振り返ってみても、僕の記憶の中では、そうした経験はなかったのでした。人間関係において、大なり小なりと問題があったものの、心の傷となるような経験は思い当たらなかったのでした。

ですが、あることに気が付いて、はっとさせられたのです。それはある時に、何か失敗をしてしまったのでした。その時に、僕自身が自分に言っていたのです。吐き捨てるように、「お前(自分)、使えないな。」「この役立たず!」と。それは、まるで僕自身が自分の陰口を言っているかのようにでした。

つまり、僕自身が自分に放っていた言葉によって、傷つき、心の傷となり、トラウマとなっていたのです。

時として、自分と自分との関係の問題が、まるで鏡のように、他人と自分との関係として反映される場合があります。他人の声が聴こえてくる原因は、自分の心の声だということです。

自分の中の不安や不満が心の声となって、他人を通して、メッセージとして、伝えてくれる場合もあるのです。

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