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ネガティブな感情はなかったことにしない

トラブルの原因はいつも抑え込んだ感情

僕さえ我慢すれば良いと思っていました。また、僕自身、我慢強い人間だと自負していました。そんな、思いが色んなトラブルの原因になっていたなんて思いもしませんでした。

思い返すと僕は、幼い頃から我慢ばかりさせられてきました。母が厳しかったために、理想の子供像というものを強く描いていました。大人しい子供はいい子。公務員こそが理想の仕事だから、将来の夢と聞かれたら公務員と答える子。反抗期がない子は優しい子。泣かないことどもはたくましい子。大人の言うことをちゃんと聞ける子は賢い子。思い出せば、思い出すだけ、無数に出てくる気がします。

今は、そのどれも違和感を感じるものであるし、疑問に思う事も、異論を唱える出来るのですが、子どもながらに、そうでないといけないと思い込んでいました。そうしたことが出来ない自分は悪い子だとかダメな子供なんだって思うことも多かったものです。いつしか、親の言いなりになり、自分の気持ちを素直に伝えることができませんでした。

大人になっても、自分の気持ちや思いを話すのは苦手でした。入った会社がそいうなのか、そもそも業界自体がそうだったのか分かりませんが、先輩や上司の言うことは絶対でした。僕は、叩かれようが、嫌な思いをしようが、意見をいうことは、反逆者であるように思い込んでしまっていたのです。

そうした状況の中、僕はたくさんの感情を抑え込むようになってきたのだと思います。自分の気持ちは、隠すものだと。それが、正しいことで当然のことだって。

そうした思いが、僕の偏見を作り出してしまったのだと思います。僕は無意識の中で、きっとこう思っていたに違いありません。

僕がこれだけ色んな事に我慢しているのだから、あなたも我慢するべきだ。それくらいも我慢できないのか。なんでそんなことをいちいち口にするのか。

それが、随時表に表れていたのだと思います。人間関係はトラブルが多かったのです。更に、これまで抑え込んだ感情は、様々な問題の原因となっていました。お酒に逃げたり、会話において言葉を選ばなかったり、それで、人や自分も傷付けました。そうした自分を止めることは出来なかったのです。

感情は抑えきれない

確かに、人はネガティブな感情に対して、好むものではありません。だから、ネガティブな感情を浮かばないようにしようと思うものです。怒りは堪えよう。悲しむ必要はない。不安になってはいけない。このように自分に言い聞けせてなかったことにしようとしてしまうのです。そこから、逃れるために、色んなものに逃避します。美味しいものを食べよう。笑って忘れよう。ただ、それらはただの気やすめにしかならないのです。どんどん、ぼくのように、醜いものになっていくのだと思います。

それは、自分に落胆もさせるし、信頼も失ってしまうものです。何よりも自分自身に嫌気がさしてしまうものです。

抑え込まれた感情は、このように本当の自分や表の自分を壊してしまうものになってしまうのです。

僕はかつて、うつ病にかかったのも、これが大きな原因のひとつであると推測することが出来ます。仕事が辛くても我慢しないといけない。どんなにしんどくても我慢しないといけない。無理難題を毎日押し付けられても、自分を押し殺してでも、やらなくてはいけない。そうやって、抑え込んだ感情が、ある日、僕にとって急所をつくように心の病気になって表れよとしたものであるのです。

だから、僕らは知っておかなくてはいけません。

感情は決して消すことが出来ない。どんなに抑え込んだとしても、抑え込むことは出来ない。どんなに感情を心の奥底に埋めたとしても、生き埋めにしたとしても、絶対に殺すことはできないものであるということ。

知っているからこそ、ネガティブな感情が生まれて沸き上がった時は、消そうとは思わずに受け入れようとします。

そして、必要なものは、その感情を優しく包み込んであげる。抱きしめてあげることなのです。

感情は優しく包み込む

例えば、どうして自分が怒っていと感じたのなら。否定せずに、認めてあげるのです。その上で、怒りたくもなるよね。大丈だよ。そう伝えて、安心させてあげるのです。そして、こう優しく自分に尋ねてあげて下さい。何の為に怒る必要があったのかって。

そうすれば、必ず教えてくれるはずです。こんな自分でありたかったんだって。こんな風に生きたい自分がいるんだって。

きっと、それは本音であって、正直な気持ちです。それが、人生の目指す目的になるはずです。

僕はそうやって見つけました。これまで抑え込んでいた感情に尋ねることができました。ただただ、認めて欲しかったのでした。それは、子どもの頃に感じていたものでした。母親から認めて欲しかっただけ。その思いを今も持ち続けていたに過ぎなかったのです。

そのことを知れたこと。これが、僕が自分自身を認めることが出来るようになったことに繋がったのでした。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
メルシー


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