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ミニマリストにはなれない

ミニマリストとは、衣食住について必要最小限の物で生活をするライフスタイルを実践している人のこと

ミニマリストに憧れて

何かに縛られることなく、自分らしく自由に生きている。僕は、ミニマリストに、そんなイメージを持っていました。

ある時、本屋さんで、色々と見て回っていた時に、ある本を手にしました。この一冊で全てが軽くなるという言葉に、とても魅力を感じたからです。当時の僕は、重い十字架とまではいきませんが、何かに縛られて、とても窮屈さを感じながら生きているように、モヤモヤした気持ちを抱えていたからです。

購入した時に、何故だか、ワクワクしていたことをしっかりと憶えています。

期待を胸に膨らませながら、自宅に帰っては、すぐにその本を読むことにしました。はじめのステップとして、身軽になることからはじめようという言葉を見た瞬間、僕は買ってよかったものだと確信しました。

作者の方は、こう語っていました。
「疲労と寝不足で身体は重く、焦りと不安で心も重い。」
「いくら働いていても成果は出ず、私生活も暮らしもぐちゃぐちゃ。」
「タスクやスケジュールに追われて、やりたいことが出来ない。」
「やらされ仕事じゃなくて、大好きだと思える仕事に集中したい。」
そう感じている人に是非、読んで欲しいと。
これらは、作者がかつて感じていた状態だったそうです。しかし、まさに僕のことだと思いました。本当に共感しかありませんでした。

それから、作者の20代の頃のお話しで、空気も読めずに物覚えも悪く、最低評価で、会社で孤立していた話をされていました。同じくして僕は、孤立していたし、いじめに遭っていました。その時には、家から出る時は、笑顔とあいさつの練習をしないと、外に出られなかったそうです。これも、まさに僕もしていたことでした。

読み進めてみると、もの、情報、タスク、空間、スケジュール、人間関係、ストレスといった、あらゆる物を減らしていけば、感覚が研ぎ澄まされ、判断力が向上して、迷いや不安も減り大切なことに集中出来るということだそうです。

荷を小さく維持することで、身も心も軽くして、思考や行動のパフォーマンスを向上させ、次々に山を乗り越えて、継続的にいい仕事ができるようになるというものなのです。

それらの方法が具体的にひとつひとつ書かれていました。

はじめは、メモをしながら、張り切って読み進めていましたが、いつしか、僕は、読み進めていた手が止まるようになってしまっていました。

無駄はあってもいい

それは、単純に僕には無理だと思えたから。確かに言っていることは、凄いことで正しいものでした。それに、ワクワクさせてくれるような憧れもありました。でも、これを認めてしてしまうと、今の僕も、過去の僕も、全て否定してしまっているように感じてしまったのです。

ミニマリストの視点で言えば、僕の人生は無駄だらけだったからです。

子供の頃から、小学校から帰宅するとき、僕は、いつも遠回りして帰っていました。それは、真っ直ぐかえる時に、いかにもお金持ちであろう家の前を通らなくてはいけなかったからです。その時にいかにも、番犬であろう立派な犬から、上から目線で威圧的に吠え散らかされてしまうのでした。それがとても嫌だった。それに早く家には帰りたくなかった。厳しい母親から、また、あーだこうだと叱られるのではないかと危惧していたからです。

こうした遠回りせざるを得ない状況になり、いつも、時間を稼ぐようにのろのろと歩いてました。そしてある時、住宅街の中にある、階段を上っていくったのです。そして、階段を登り切った先に、子どもながらに素敵な景色が広がっていたのを発見したのでした。その瞬間から、この場所は、僕しか知らない秘密の場所となり、嫌なことがあると、そこから街並みや雲を眺めながら、自分を慰める場所となったのでした。

大人になって、何度か訪れた時は、こんなのだった?と言うくらい、何も見渡せないありきたりな景色でした。しかし、子どもの僕にとっては、世界は広く感じさせ、自由を感じるようなキラキラした景色に感じたのでした。

大人になってもそうです。僕は、顔が広いと思われたくて、僕は幅広い人間関係を目指していました。行きたくもない飲み会に、よく参加していたし、憂鬱になりながらも、誘いを受けていました。

そんな時に、そういった飲み会の中で、無理やりイベントのチケットをよく買わされていたのでした。自分に見合わない服を着て、いかにも楽しそうにしながら、一通り知り合いに挨拶したら、そこで、僕の仕事はおわり。とても、そこに行く意味を感じないと自分でも感じていました。非常に、お金と時間がもったいないって。

そこで、自分とは住む世界の怖そうな人にお酒の注文をすることもためらってしまうので、早く帰ろうとしていました。誰かと何かをしゃべることもなく、ガチャガチャした空間の中を、人をかきわけながら、帰宅を急ごうとしたとき、聞こえてくる音楽に、当たりは静まりかえっていました。僕も、足を止めてステージの方に目と耳を傾けた。

そこで僕は、出会ってしまったのです。

Small Circle of Friendsに。僕はそこで音楽を好きになりました。

こうした出会いも何もかも、手放すべきなのだろいうか。

僕は、言われてみれば、沢山の無駄を抱えて、多くの価値がなく、無意味なことばかりしていました。回り道し過ぎたというくらい、回り道をしてきた。今もそう感じるかもしれません。

でも、そうじゃないと出会わないこともたくさんあると思うのです。

学びもそうだと思う。やっていることは無駄で効率が悪く思える。それよりも、自分を喜ばせられるものは、他に沢山ある。でも、学んでいなきゃ、出会えない言葉や人があります。僕はその出会いに、何度も救われているのです。

何が幸せかどうかは、僕自身で判断しないといけない。

そう思ったのでした。

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メルシー

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