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アンティーク&ヴィンテージジュエリー:meltingpot。ジュエリーを愛してやまない…

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アンティーク&ヴィンテージジュエリー:meltingpot。ジュエリーを愛してやまないバイヤーです。Comme des Garcons 、ファッション雑誌、ポップアップショップをメインに活動しています。

最近の記事

アンティークとヴィンテージ、その違いとは??

ご無沙汰しておりました。 アンティーク&ヴィンテージジュエリー:メルティングポットの稲田です。 また、更新していきますので、よろしくお願いします。 アンティークとヴィンテージという言葉は、 日本では混合されることも多いですが、ヨーロッパでは明確な違いがあります。 アンティークは、、 今から100年以上前に作られた製品。ジュエリーだけに限らず、家具や洋服など幅広く使われる言葉です。アンティークのようにはっきりとした年代特定はなく、「生産が終えている古いもの」とされています。

    • カルティエのデザイナーから、自身のブランドで成功したブーシェ

      20世紀最初のコスチュームジュエリーメーカーとして知られている、 マルセル•ブーシェはフランスのジュエリーデザイナー。 1898年パリで生まれ、カルティエのデザイナーになる。 カルティエでの経験や技術が、 後に立ち上げる彼自身のブランドのクオリティの高さの基盤となったと言われています。 1922年、その類い稀なる才能を買われ、彼はニューヨークのカルティエに転勤となり移住。 その後カルティエを去り、1937年には自身のブランドを設立する。 1939年頃から、当時主流だった

      • CHANELからも信頼を得た、ルイロスレーのジュエリー

        ヴィンテージジュエリーの世界では、 パーツを世界中から集めたり、職人に制作してもらい、 デザイナーがデザインするのが一般的でした。 ルイ・ロスレーは、 自身のガラス工房を持ち、パーツを自社で制作し、 デザインし、ジュエリー制作をしていました。 パーツ制作、デザイン、ジュエリー制作を全て自身を行なっていたのは、 とても珍しく、異色の存在と言えます。 ロスレーがパーツ制作からできたのは、その経歴によるものです。 ルイ・ロスレー ルイ•ロスレーは、1892年パリ生まれ。 幼い頃よ

        • 代官山蔦屋書店 HER DIORブックフェアに参加しています!

          #repost @daikanyama.tsutaya ・・・ 【フェア】HER DIOR Legacy and Femininity meltingpot からは、クリスチャンディオールをイメージしたヴィンテージジュエリーで参加させて頂いています。  2016年にDior初の女性デザイナーとして就任したマリア グラツィア キウリ。 彼女のDiorにおける功績に焦点を絞り、まとめられた初の書籍「Her Dior: Maria Grazia Chiuri‘s New Voi

        アンティークとヴィンテージ、その違いとは??

          3月のイベントのお知らせ

          3/19〜23 meltingpot pop up shop GALLERY 安曇野 青森県弘前市大字土手町79-1 3/26〜4/26 代官山蔦屋書店 北の方でもいつか…と思っていたのですが、実現しないままでした。 パワフルなオーナーさんに声をかけて頂いたので、 人生ではじめて訪れる青森でのイベントです。 海鮮が好きと伝えたら、だったら青森は最高だから、連れて行ってあげる!と。 メルティグポットをはじめなければ、行くことのなかった場所、出会うことのなかった方々とのご縁

          3月のイベントのお知らせ

          ヴィンテージジュエリーデザイナー作品のレア度

          主に1900年代以降になると、 シャネルやミリアムハスケル、トリファリ に代表されるような、 ジュエリーデザイナーブランドが出てきます。 ヴィンテージジュエリーの世界にも、 人気の高いデザイナーブランドがあります。 シャネル、クリスチャンディオール、ミリアムハスケル 、トリファリ、 ブーシェ、ジョセフオブハリウッド、スタンレーハグラーなどなど。 これらのデザイナーの作品は、どの作品も比較的人気が高く、 価値も上がっています。 しかし、興味深いことに、 作品によって、それぞ

          ヴィンテージジュエリーデザイナー作品のレア度

          ヴィンテージジュエリーを知ることは歴史を知ること

          アンティーク&ヴィンテージジュエリーのバイヤーになり、 ジュエリーのことを勉強していくうちに、歴史を知るようになりました。 1800年代…王族、貴族だけが身につけていたジュエリーが、 貿易などで成功を収めた裕福な人も身につけるようになり、 時代と共に、ジュエリー文化は貴族だけのものではなくなります。 1900年代には様々な素材で、様々なジュエリーが制作されるようになり、 一気に若者へも広がっていく。 現代ほど物質も豊かではなく、制限があり、 戦争が起これば、さらに素材が枯渇

          ヴィンテージジュエリーを知ることは歴史を知ること

          原動力はきっと、強いコンプレックス

          私の原動力はきっと、強いコンプレックスだと思う。 優しくて女性的とは対極の顔立ちと、一般的に可愛らしいと言われるファッションが似合わない雰囲気、そして何よりもそういうファッションに一切興味が持てなかった。 世の中の流行り、女性として良しとされるファッションとは、対極にあるものに惹かれる私が苦しいこともあった。 損をしているんじゃないかとも考えた。 それでも、自分の中にある美意識を偽ってまで、似合わない服を着てまで、一般的と言われるものに合わせることができなかった。 コムデギャ

          原動力はきっと、強いコンプレックス

          美しいものは評価されるヨーロッパ

          アンティークジュエリー(100年以上前)とヴィンテージジュエリー(100年以内) の最大の特徴の差は、制作過程です。 機械化が進む前の1800年代のジュエリーは手仕事の工程が多く、 よりデリケートな印象を抱くジュエリーが多いです。 1930年代のアール・デコを経て、それまでは王族、貴族、一部の富裕層だけが 身に付けていたジュエリーの文化が少しずつ一般的に広がっていきます。 そして、1940年代に第二次世界大戦が終わると、 暗い時代を吹き飛ばすかのように、 華やかで明るいジュエ

          美しいものは評価されるヨーロッパ

          ヴィンテージジュエリーの王様:TRIFARIの底力

          これまでメルティングポットでトリファリを扱うことは、 あまりありませんでした。 ミリアムハスケル やルイロスレーとは、 扱い方が違っていたと思います。 トリファリを意識的に扱わなかったわけでもなく、 避けていたわけでもありません。 ただ、ヴィンテージジュエリーを代表するブランドあることは間違いなく、 ヴィンテージジュエリーに興味がない方でも、 トリファリだけは知っている方もいらっしゃるだけに、 ジュエリーセレクトに拘る私が扱うとしたら… どんなトリファリにしようと考えたこと

          ヴィンテージジュエリーの王様:TRIFARIの底力

          幻のヴィンテージジュエリーデザイナー:レニクボーン

          レニは1954~56年に、オーストリアで活動していたブランド。 このブランドを立ち上げる前は、 クリスチャン•ディオールやスキャパレリでジュエリーデザイナーをしていた才能ある女性。 ガラスパール、クリスタルグラスを使いデザインされており、 ベースにはシルク、ベルベット、レザーを使うことが大きな特徴で、 自身のブランドのタグを縫い付ける制作方法です。 ベースからタグ付けに至るまでを、すべてハンドメイドで手刺繍で製作されていました。 そして、このブランドは、なぜかスキーリゾ

          幻のヴィンテージジュエリーデザイナー:レニクボーン

          ヴィンテージガラスパールの魅力

          私がイギリスでヴィンテージジュエリーに出会った頃、 ガラスパールの美しさに心奪われました。 パールといえば、、冠婚葬祭の時に身に着ける 高価でデリケートなジュエリーで、 とても普段使いできるものではないというイメージが強かった。 実際、アコヤ貝のパールジュエリーは今も、昔も高価なもので、 特別な時に身につけ、 何世代にもわたって、受け継いでいくものです。 このジュエリー文化は、個人的にとても好きですが、 なかなか日常使いできるジュエリーではありません。 白いシャツや、シン

          ヴィンテージガラスパールの魅力

          ハリウッドを熱狂させたジュエリーデザイナー

          1905年、シカゴ生まれのEUGENE JOSEFFが立ち上げたブランドが JOSEFF OF HOLLYWOOD。 グラフィックアーティストとして働き、空いた時間にジュエリーデザインを始めたことが後のJOSEFF OF HOLLYWOODの誕生となりました。 1927年にシカゴから、ロスに引っ越しし、 本格的にジュエリーの勉強をスタート。 世界恐慌の中でも、映画産業が衰退することはない!というジョセフの先見性と直感から、ハリウッド映画へのジュエリー提供で一気に知名度を上げ

          ハリウッドを熱狂させたジュエリーデザイナー

          meltingpot pop up shop

          11/25~12/8 meltingpot pop up shop at ジェイアール名古屋タカシマヤ: Fuligoshed タカシマヤ店さん 4階エスカレータ前 VPスペースにて、 毎年恒例となっているイベントをします。 同じ場所で毎年させて頂いて、今年で4回目です。 イギリスのジュエリーディーラーさんに送って頂いたジュエリーを含め、 300 点を越えるアンティーク&ヴィンテージジュエリーと共に、 私の地元、名古屋に行きます。 meltingpotにとっても、久しぶ

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          ミウッチャプラダ×ラフシモンズ 2021SS対談

          しばらく更新できずに、時間が過ぎてしまいました。 忙しい日々を送っており、アンティーク&ヴィンテージジュエリーのことも また更新します。 今回は番外編です。 私は、幼い頃からファッションが大好きです。 高校生の頃から、趣味でずっとパリコレをチェックしています。 ファッションが好きということがアンティーク&ヴィンテージジュエリーのバイイングにも強い影響を与えていて、 私のバイイングは少し毒っ気もあると言って頂けるのは、 ファッションが好きということ、ファッション目線からのアン

          ミウッチャプラダ×ラフシモンズ 2021SS対談

          ジュエリーバイヤーであり、コレクターである理由

          私はアンティーク&ヴィンテージジュエリーのバイヤーであり、 コレクターでもあります。 お客様へ、ジュエリーをお渡しするバイヤーであるのに、 自分のためにキープし、コレクションしてしまうのは、 矛盾しているじゃないか?と言われれば、 その通りかもしれません。 しかし、ヨーロッパ、アメリカ、日本共に、 素晴らしいジュエリーディーラーは、その多くがコレクターでもあります。 ジュエリーを愛するが故に、 人生を捧げるが故に、 運命を感じるジュエリーに出会った時に、手放すことができ

          ジュエリーバイヤーであり、コレクターである理由