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ヴィンテージジュエリーの王様:TRIFARIの底力

これまでメルティングポットでトリファリを扱うことは、
あまりありませんでした。
ミリアムハスケル やルイロスレーとは、
扱い方が違っていたと思います。
トリファリを意識的に扱わなかったわけでもなく、
避けていたわけでもありません。

ただ、ヴィンテージジュエリーを代表するブランドあることは間違いなく、
ヴィンテージジュエリーに興味がない方でも、
トリファリだけは知っている方もいらっしゃるだけに、
ジュエリーセレクトに拘る私が扱うとしたら…
どんなトリファリにしようと考えたことは事実です。
トリファリは活動期間も長く、出回っている数も多い。
他のブランド以上にいいものもあれば、そうでないものもあります。

そして、メルティングポットをスタートさせた頃、
シンプルに私がトリファリよりも、ハスケル やロスレーに惹かれ、
出会った時の衝撃が大きかった。
それでも、トリファリの素敵なジュエリーに出会ったときは、
買い付けをしていました。
トリファリだからではなく、素敵だったからという理由で。

メルティングポットをスタートして、6年が過ぎ、
少しずつ素敵なトリファリに触れる機会が増えてきて、
ヴィンテージコスチュームジュエリーの王様といも言うべき、
トリファリの底力を感じるようになりました。

トリファリの運命を変えたアルフレッドの加入。
カルティエやヴァンクリーフ&アーペルのデザイナーだったアルフレッド・フィリップがトリファリ社のデザイナーになり、彼が手掛けた作品がとにかく美しく、
デザインも素晴らしい。
美しくて、可愛くて、人で言ったら、、チャーミングという言葉がぴったりきます。
レア物なので、中々目にすることはできないのですが、
自信に満ち溢れた風格がジュエリーにあり、出会った時は感動するのです。
そして、その功績はヴィンテージジュエリーの世界では有名で、
アルフレッドの作品はヴィンテージジュエリー本では、必ず紹介されています。

また、トリファリのメッキは剥がれにくく、色もシック。
ハイジュエリーを手掛けていたフィリップの得意分野は、
様々な色のガラスを使ったジュエリーなのですが、
ガラスなしのシンプルなジュエリーも、造形美を感じます。
現代でも、合わせやすいデザインが多いことも、
人気の理由の一つだと思います。

触れる作品数が増えれば、増えるほど、
徐々に魅力を知ったのがトリファリです。
昨年から、トリファリのご紹介が増えたのは、
私自身が以前よりもずっとトリファリを好きになったから。
私も集めたいと思ったから。
ご紹介したいと思ったから。

トリファリも厳選して、ご紹介することに変わりはなく、
昨年からご紹介させて頂いているトリファリは、
そのほとんどがお客様の元へ旅発っています。
トリファリを知らなかった方にも、ご購入頂いていることがまた嬉しいです。
個人的なトリファリへの意見のようにもなってしまったので、
ここからはトリファリの歴史も。


TRIFARI
コスチュームジュエリーのブランドとして、
最も大きな成功を収めたのがトリファリ。
金工細工の家系に生まれたスターヴォ・トリファリが、
1904年にイタリアのナポリからニューヨークに移民として渡り、
ジュエリービジネスを展開し始めたのがトリファリのはじまり。

スターヴォ・トリファリの巧みなデザインをベースに、
1910~20年代にかけて、トリファリ社に営業、経営のスペシャリストが加わったことにより、一気に会社は大きくなっていく。
1930年代には、ブロードウェイのミュージカルでトリファリのジュエリーが使われるようになり、ハリウッドスターにも愛用される。

ハイジュエリーのデザイナーだったアルフレッドの加入により、
イマジネーション溢れるデザインに、
コスチュームジュエリーはハイジュエリーにも劣らない!という価値観を定着させるため、
高い技術によるストーンセッティングのコスチュームジュエリーを制作し、
トリファリ社の代名詞となる。

1968年に引退するまで、フィリップの功績は計り知れません。
経営戦略にも長けたトリファリ社は価格帯を広く設定し、
大規模な広告で知名度を上げ、
1953年には大統領夫人がトリファリのジュエリーをオーダーするまでになる。


http://meltingpot-shop.com

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