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「ガブリエル・デストレとその姉妹」フォンテーヌブロー派【ルーヴル美術館の名品150選】80

作品が語っているメッセージは何か?
世界屈指のコレクションを誇るルーヴル美術館。何万という作品中、絵画に注目、世界的に有名な作品群のうち「意味を読み解く」観点から面白い150の作品を厳選。
人物は?場面は?出典は?意味深なディテールが語っているものは?作品に隠されたメッセージを読み解きます。

フォンテーヌブロー派「ガブリエル・デストレとその姉妹」、1594年頃、RF1937-1、0.96×1.25m、フランス絵画部門、シュリー翼

恐らく「子供をみごもったこと」を暗示する。
女性の一人は王の愛人。
全体は
女性の「器官」を思わせます。

ガブリエス・デストレというのは右の女性。
この人はフランス国王の愛人だった女性。
ではどの国王か。

上:ルーベンス作「マリー・ド・メディシスの縁談(部分)」、1622-1625年、INV1772、3.94×2.95m、北方絵画部門、シュリー翼

フランス国王アンリ4世(在位:1589-1610年)。
こちらはびっくりするような表現で、一度見たら忘れられない作品。
この作品にはどういう背景があり、どういう意味が隠されているのか、見ていくことにしよう。

◆フランス王家の系譜◆

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