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今日も、読書。

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読書の記録。明日読みたくなる本を。
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2022年8月の記事一覧

今日も、読書。 |不定期更新のお知らせ

今日も、読書。 |不定期更新のお知らせ

「お知らせ」の記事なんて初めて書くので、ひとりパソコンに向かい緊張している。全くする必要のない緊張である。

「今日も、読書。」の投稿を、不定期更新に変更する。

そもそも「今日も、読書。」に、決まった更新日は設けていない。そのため、実を言うと不定期更新に変更するといった手続き(?)は不要である。このような記事を書かずとも、好きな時に更新すればよい。

しかし、特に理由はないのだが、私は今まで「今

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今日も、読書。 |本の海を、泳いでいく

今日も、読書。 |本の海を、泳いでいく

2022.8.14-8.20

恩田陸|木漏れ日に泳ぐ魚

「ノスタルジアの魔術師」——恩田陸さんの異名である。

緻密な情景描写・心理描写により、読み手に郷愁を抱かせる。恩田さんの巧みな文章には、文字情報を映像的に読者の眼前に立ち昇らせる、不思議な力がある。

「あなたが好きな恩田陸作品は?」と聞くと、人によって答えは大きく変わるだろう。それほど、恩田さんには代表作が多い。手掛けるジャンルの幅が

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今日も、読書。 |ナポリが大きく笑っていた

今日も、読書。 |ナポリが大きく笑っていた

2022.8.7-8.13

アンソニー・ホロヴィッツ|その裁きは死

彗星のごとく現れた『カササギ殺人事件』が、日本の本格ミステリ賞海外部門を席巻したのが、2018~2019年のこと。創元推理文庫『メインテーマは殺人』とともに書店に並び、アンソニー・ホロヴィッツが現代ミステリ作家のトップに躍り出たことは、まだ記憶に新しい。

邦訳されているアンソニー・ホロヴィッツ作品は、大きく2つのシリーズに分

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今日も、読書。 |激動の日本で、漂うように恋をした

今日も、読書。 |激動の日本で、漂うように恋をした

2022.7.31-8.6

林芙美子浮雲

あらすじの「敗戦後、激動の日本で漂うように恋をした、男と女の物語」という文章が、堪らなく良い。

著者の林芙美子さんは、明治から昭和にかけて活躍した小説家。自伝的な作品や世相を反映した作品が多く、自身の複雑な生い立ち、波乱万丈な人生、そして太平洋戦争での経験が、彼女の作品に独自性を持たせている。

『浮雲』は、彼女が心臓麻痺で急逝する直前まで執筆されて

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