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望むキャリアをつくるための「成長」とは?

こんにちは。採用チームの大木です。

こちらの記事「転職に活かせる『前職の経験』とは?」からの続きで、今回も、自身の経験や成長に関する社内アンケート結果からの気づきをまとめていきたいと思います。

前回は、社内アンケートの質問【過去のどんな経験を現在の仕事に活かすことができたか】への回答を「ハードスキル」「ソフトスキル」にわけてご紹介しました。

これから新しい仕事にチャレンジする方は、これまでの経験を活かせるかを考える上でお役に立てる内容だと思いますので、今回の記事と合わせてぜひ読んでみてください。

今回は同じ社内アンケートから、下記の質問に寄せられた回答をご紹介します。

【メディヴァに入社して新たに身についたこと・鍛えられたこと】
【メディヴァでこれから身につけたいこと・鍛えたいこと】

この2点を見ていくことで、下記2つをお伝えできると思います。

  1. メディヴァの社員はどんな能力を強化し、どうキャリア形成を考えているか

  2. 自分の成長の方向性や能力開発を考えるとき、どのような観点で考えるといいか



アンケート結果から見える、能力の分類と成長の方向性

回答者の「職種」「新たに身についたこと・鍛えられたこと」「これから身につけたいこと・鍛えたいこと」のアンケート結果(一部抜粋したもの)を並べて表にしました。

表中の🟢・🔵・🟠の印は、能力の傾向を分類したもので、下でご説明します。
(内容をしっかり読み込みたい場合は画像を拡大してご覧ください)

能力の傾向

「新しく身についた(鍛えられた)」「これから身につけたい(鍛えたい)」として書かれている能力の傾向を、大きく3つに分類してみました。

①「業務に関連する技術や知識を高め(広げ)る」(🟢の印)
②「より難易度の高い問題を解決できるようになる」(🔵の印)
③「高い成果を出すために他者に影響を与える、またはより多くの人の力を使えるようになる」(🟠の印)

ところで、人材育成の分野で有名なフレームワーク「カッツモデル(カッツ理論)」をご存知でしょうか。
カッツモデルは、組織において役職に応じて求められる能力を階層別に整理したフレームワークですが、前述の①〜③の分類はそのカッツモデルの3つの能力の枠組みにも似ています。

📝 カッツモデル(カッツ理論)について
組織の中で管理者の役職をロワーマネジメント・ミドルマネジメント・トップマネジメントの3層に分け、必要な3種類のスキル「テクニカルスキル」「コンセプチュアルスキル」「ヒューマンスキル」をそれぞれの階層でどの程度必要かを表したもの。

参照元:カッツモデルとは?3つの構成スキルと研修方法、活用方法を解説(AirCourse 人材育成センター)より

①〜③の分類とカッツモデルの近い能力同士を対応させると以下のようなイメージです。

①「🟢 業務に関連する技術や知識を高め(広げ)る」≠ テクニカルスキル
②「🔵 より難易度の高い問題を解決できるようになる」≠コンセプチュアルスキル
③「🟠 高い成果を出すために他者に影響を与える、またはより多くの人の力を使えるようになる」≠ヒューマンスキル

ただし、カッツモデルは人材育成を行う組織側の視点で整理されているため、本来は個人が自分自身の能力向上を考える時の指標にはしにくいものです。
ですが組織のなかでステップアップするごとに必要な能力やスキルの種類が変化していくことが理解しやすく、キャリアプランと能力向上を考える上では助けになります。

成長の方向性

現在の自分は仕事でどんな成果を出したいのか、2-3年先にはどんな役割・役職でどんな仕事をどんな関わり方でしていきたいのか、そんなふうに役割や階層もイメージしつつこれから身につけたい能力やスキルを整理することで、優先順位がついてきます。

「いま自分がどんなスキルを身につけたらいいのかわからない…」そう悩むことがあれば、まずは今後進みたいキャリアを考えてみることで必要なスキルが見えてくるのではないでしょうか。

もちろんキャリアの方向性はひとつではなく、スペシャリストを目指す人・ゼネラリストを目指す人では必要な能力や成長は異なります。

🟢・🔵・🟠で分類した①〜③の能力を満遍なく育てていくのが正解というわけではなく、あくまで自分がやりたいことや目指したいキャリアをベースに取捨選択できるとよいのだと思います。

メディヴァの社員はどんな能力を強化し、どうキャリア形成を考えているか

必要な能力や成長は、望むキャリアによって人それぞれ…とは言いつつも、社内のアンケート回答では一定の傾向が見えました。

入社後に身についた(鍛えられた)ことの回答には🟢分類が圧倒的に多いのに対して、これから身につけたい(鍛えたい)ことの回答では🔵分類・🟠の分類がどちらも上がってきています。

カッツモデルと照らし合わせると、マネジメントの階層が上がっていくにつれて必要な能力の比重がテクニカルスキル(≠🟢)からコンセプチュアルスキル(≠🔵)に変化していくことから、今までの仕事より更に上の成果や価値創出を目指したい意向がアンケート結果に現れていると感じました。

メディヴァのメンバーに限っていえば、キャリアが進むに従ってより大きなインパクトを作りたいと考える傾向がありそうです。

望むキャリアをつくるための能力やスキルを具体的にすると行動につながる

いまの自分に必要な成長の方向性が分かったら、次はそれを身につけていくだけ…。

とは思っても、それだけでは即行動にうつすのは難しく感じます。
能力を意図的に向上させたり身につけていくには、能力やスキルを具体的かつ細分化することも必要です。

そこで、🟢・🔵・🟠で分類した①〜③の能力をもう少し掘り下げてみました。
社内アンケートの結果もそれぞれ抽出して紹介しますので、自分に必要だと思うことを考える上で参考にしてみてください。

🟢「業務に関連する技術や知識を高め(広げ)る」(≠ テクニカルスキル)

カッツモデルの中でテクニカルスキルは、チームやグループのリーダーなど小さい単位のマネジメントでより必要なスキルとされています。
チームの一員として、またはチームリーダーとして、業務を確実に行い成果を出していく過程で、各業務に特化した技術力や知識を高めることがまずは重要だと理解しました。

アンケート回答の中では「身についた」回答の多くが「①業務に関連する技術や知識を高め(広げ)る。=🟢」でした。
回答の一つひとつをみても能力の内容を具体的に言い表したものが多く、具体的であるほどそれを身につけるために何をすればいいかのイメージがつきやすくなります。

🟢分類の回答(一部抜粋)
 - 医療業界用語や医学的知識など、医療に関する知見
 - エクセルでのデータ分析スキル
 - コンサルティングの手法
 - ロジカルシンキング
 - アウトプットのスピード
 - 保健指導のスキル
 - 保健指導で対象者さまがやる気になれるような声がけの仕方
 - 財務会計の知識

🔵「より難易度の高い問題を解決できる能力を身につける」(≠コンセプチュアルスキル)

カッツモデルでコンセプチュアルスキルは、ミドルからトップマネジメントへと階層が上がっていくにつれて比重が大きくなるスキルです。

コンセプチュアルスキルを構成する要素には、ロジカルシンキングやクリティカルシンキング、多面的な視野など、抽象度の高い言葉が並びます。
誰かの指示のもとで業務を行うのではなく、自ら課題を定義して解決に導く過程ではこのような「さまざまな事象の本質を理解して見極める力」や「判断力」が重要なのだと思います。

ちなみに「ロジカルシンキング」は、通常はコンセプチュアルスキルの要素の1つですが、メディヴァのコンサルタントの場合は業務の必須能力でもあるため、アンケート回答は「ロジカルシンキング=🟢」で分類しています。複数の抽象スキルが複合的に書かれている回答は🔵で分類しました。

アンケート回答の中で🔵は「これから身につけたい」に多く、抽象度の高い表現が多くみられます。
これらを実際に身につけていくための行動にうつすには「新規事業の市場調査を行えるマーケティング知識」や「多面的な視点をもてるようになる」など、具体的な能力やスキルに解きほぐすことが必要だと思います。

🔵印の回答(一部抜粋)
- 事業立案
- 組織に対する関係性アプローチ
- 物事の本質を見極めること
- プロジェクトを計画的に進める実行力と進捗管理など全体のマネジメント
- 問題を論理的に考え、最大の成果につながるイシューを見極める
- 病院を経営するための知識とマネジメント力
- マネジメント力

🟠「高い成果を出すために他者に影響を与える、またはより多くの人の力を使えるようになる」(≠ヒューマンスキル)

カッツモデルで、ロワーからトップマネジメントの全てに同じだけ配置されているのがヒューマンスキルです。
カッツモデルのヒューマンスキルは広い範囲を示しており、階層が上がっていくにつれて対人関係構築スキルやコミュニケーションスキル、リーダーシップなど、必要なスキルの中身も変遷がありそうです。

それに対してアンケート回答の分類③「🟠 高い成果を出すために他者に影響を与える、またはより多くの人の力を使えるようになる」は、ミドル〜トップマネジメントの範囲に絞りました。

自分にとってどんな対人系のスキルが必要かを考えるときには、他者に働きかけたり、他者の力を借りることによってどんな結果を作りたいかを始めに考えることで、関わり方の磨き方を具体的にすることができそうです。

🟠印の回答(一部抜粋)
- 周囲の人を頼ること
- 人を巻き込む力
- 伝え、提案する力
- 心理学
- 相手に思いを伝える力
- チームを率いて成功に導く力

まとめ

社内アンケートの結果から、能力を大きく3つに分類・整理して気づいたことをまとめてみました。
また、カッツモデルを参考にして組織での階層が上がっていくにつれて求められるスキルの比重を掛け合わせ、能力開発の優先順位を考えることや、3つの分類の能力・スキルの具体例を紹介しました。

仕事で成長したいけれど、なかなか成長できないと感じている方や、どんなスキルを身につけたらいいかわからない方は、ぜひ目指したいキャリアを考えながら、🟢🔵🟠の分類に沿って身につけたい能力・スキルを具体的にしてみてください。

最後に、今回の社内アンケートから、メディヴァには成長や学ぶ姿勢に前向きなメンバーが多くいて、自身の能力を多面的に成長させながらキャリアをつくっていける会社だと再確認しました。
そんな環境で自分も成長していきたいと感じた方はぜひ話を聞きにきてください!



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(大木牧子)


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