細かいことが気になり出す

予定日が近づいてきたある日、いつものようなエコー健診ではなくNST検査をしました。ノンストレステストの略で、おなかにセンサーをつけて赤ちゃんの心拍を測るというもの。約20分〜30分ほどの測定ですが、赤ちゃんが寝ているともう少し時間がかかることもあるようです。検査には専用の部屋が用意されていて、2、3人の妊婦さんがカーテンで区切られたなかに横になっているような状態。狭いからか、夫は立ち入り禁止でした。ベッドの横に嘘発見器みたいな、心拍を記録する機械があります。長い紙に波形が記されていく、あれです。おなかにセンサー貼り付けられ、手にはボタンを持ち、胎動を感じたらボタンを押す仕様。時間はかかるけれど、ごくごく簡単な作業です。のはずが、赤ちゃんは起きているだろうか、ちゃんと元気だろうか、と心配しながら胎動を感じるのを待ち、胎動が来たら来たで、私の感覚は嘘発見器とちゃんと連動しているだろうか、なんかズレてたりおかしかったりしないだろうかと、素直にボタンを押せばいいのに変に考えちゃってボタンを押すことがすごく難しく思えたりしました。

そんなこんなで黙々と単純作業をしていると、お隣の妊婦さんのところで助産師さんがなにやら気になることをしゃべっているではありませんか。いよいよ予定日目前。陣痛が来たときに備えてイメージトレーニングをしていると、それはもう「え、そこで?」という微細なところでつまずいてしまうのです。今日あたり、助産師さんにいろいろ聞いてみようと思っていたところ、その気になることをまさに隣で話し始めているのです!私に話しかけられているわけではないけれど、耳を澄ませてふむふむと盗み聞いておりました。

まず、気になっていたのがコンタクトレンズ。普段はコンタクトを着用しているのですが、陣痛が来たときにはどうすればよいのか。生まれてくる赤ちゃんをちゃんとはっきりくっきり見たいから、コンタクトをつけてお産したいけれど、それってどうなんだろうか。なにがあるのか、時間もどれくらいかかるかわからないし、やはりメガネのほうがいいのだろうか。でも、陣痛が来たときにコンタクトを外す余裕が果たしてあるのだろうか。そして次に気をもんでいたのがお化粧について。臨月に入るあたりから家で過ごすことも多くなり、お化粧をすることも減ってはいたのですが、それでも外出時はお化粧をしていました。が、お化粧したままのお産ってさすがにないよな、そんなん見たことないし。と思いながらもここでも心配なのは、お化粧をしているときに陣痛が来た場合、お化粧を落とす余裕があるのかどうか、ということ。陣痛の最中に、洗面所でクレンジングしている自分の姿を想像できなかったのです。

結論を言ってしまうと、コンタクトは外してメガネ&すっぴんで来院すること!まぁ、そりゃそうですよねー。お産の最中はさすがにメガネはかけないけれど、生まれたときにちゃんと見えるようにメガネを渡してくれるそう。お化粧にかんしても、顔色がわからないからすっぴんで、と。落として来いと言うからには落とす余裕があるってことなんだろう、と変に納得しました。そうそう、爪で体調を見るのに邪魔なので、マニキュアもジェルネイルもNG。他にも、タクシーをすぐ呼べるようにあらかじめ電話登録しておくといいこと、出産間近になるとむくみがキツくなるので結婚指輪も外しておくことを(隣で勝手に)教えてもらいました。

お隣の助産師さんのおかげでイメトレのディテールが詰められて、いよいよ、いよいよなんだな、と緊張感が高まるのでした。

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