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『最強姉妹の末っ子』第14話
人混みを掻き分けて、また路地裏に入っていく。
奥に進むと、そこら辺に転がっていそうな空き箱が山積みになっていた。
ティーマスはそれを一個一個丁寧にどかしていた。
時間短縮のため、私もロリンもティーナも一緒に協力すると、入り口が現れた。
金庫みたいに小さくて頑丈そうな扉だった。
ティーマスがドンドンと強めにドアをノックすると、「誰だ」とたくましい声が聞こえた。
「俺だ。ティーマスだ」
『最強姉妹の末っ子』第12話
あんなに重たそうに背負っていたロリンのリュックがいつの間にか片手で持ち上げられるくらい軽くなっていた。
チラッと中身を見たが、空の瓶でいっぱいだった。
はたしてピグマリーオに着くまで持つかどうか不安だ。
辺りが明るくなったおかげで、周囲の景色を確認する事ができた。
出発する前は緑豊かな草原だったのが、いつの間にか枯れ木が多くなっていた。
不毛の地――とでも言うのだろうか、雑草一本すらも
『最強姉妹の末っ子』第7話
私は待っている間、旅立つ準備の最終確認をした。
携帯食料とナイフとお金と着替え。
鞄は動きやすいポシェットに入れて首から掛ければ……うん、見た目は完全にピクニックに行くような感覚だけど、万が一戦いがおきてもいいように身軽な格好が一番だよね。
私は満足した様子で頷いたとほぼ同時に「できたー!」とロリンの声が聞こえた。
「何ができたの?」
私が駆け寄ると、机の上にピニーと同じ三角帽子を被った
『最強姉妹の末っ子』第6話
「大丈夫? メタちゃん?」
私の視界には、ロリンや大勢のピニー達に覗きこまれていた。
「へ、平気よ……」
本当は全ての骨が砕けたと言わんばかりに痛かった。
爆発と衝撃の耐性は付けられていなかったの?
私は何度か深呼吸してから起き上がった。
「ふぅ……あれ? 魔機達は?」
あんなに私達に襲いかかってきた魔物ロボットの姿がどこにもいなかった。
「ムーニーが飛んで行ったから、一匹残らず尻尾を巻