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【コミックエッセイ】カルマティックあげるよ(時系列まとめ)

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くだらない話・不思議な話・ホラーな話を集めたコミックエッセイ。みょうちきりんな話が多いのでたぶん閲覧注意!
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#挿絵

線香にまつわる不思議な話(カルマティックあげるよ ♯127)

線香にまつわる不思議な話(カルマティックあげるよ ♯127)

まだしんしんと雪が降る大学2年の1月はじめのことだった。
私は日常生活のなかで、ある違和感を覚えていた。
部屋の中はもちろん、外の廊下でも、つまりはアパートの敷地内で四六時中、線香の臭いがしていることに気が付いたのである。
それは古着屋などで焚かれているお洒落な香りとは程遠く、まぎれもなく仏壇仏具のソレであった。
そうまるで、お寺にいるみたいな。
最初は正月休みで、周辺のどこかの民家では親戚が集い

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カーペットの下の秘密(カルマティックあげるよ ♯128)

カーペットの下の秘密(カルマティックあげるよ ♯128)

コタツの上にはグリル鍋仕様のホットプレートが置かれていた。

「今から材料用意するから待っててね」

とトシは意気揚々に言って腰に前掛けをしめると、台所へと移動し扉を閉めた。
少しでも冷気が入らないようにとする心遣いを感じた。
その言葉に甘んじるように鍋の仕込みは、料理が得意なトシに一任するとして、私とコウダイはコタツでぬくぬくと待つことにする。
おしゃれなジャズが鳴り響き、優しい間接照明が包みこ

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ナイト・オブ・シンクロニシティ:後編(カルマティックあげるよ ♯150)

ナイト・オブ・シンクロニシティ:後編(カルマティックあげるよ ♯150)

不思議な一夜の記録、後編。

前編はこちら

真夜中の田舎道を、僕ら3人を乗せたジムニーは進んでいった。先ほどまで走っていた車通りの激しいバイパスとは打って変わって、周囲を走る車はほとんど見当たらない。時折対向車がビームライトに照らされながらすれ違っていくだけだ。あたりは田舎によくある敷地の広い民家ばかりで、すでに灯りを消している家も多く、点灯している家も広い庭ゆえ光は遠くに見えたのだった。植木が

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歯医者の異常な愛情 その1(カルマティックあげるよ ♯8)

歯医者の異常な愛情 その1(カルマティックあげるよ ♯8)

社会で生きていると、数えきれないほど多くの人々との出会いがある。

親友になる人との出会い、恋人となる人との出会い、仕事上での重要なお客との出会い、自分の子供との出会い、孫との出会い。
人生という道は素敵な出会いで溢れている。
しかし、中には自分が望まない、恐ろしい思いをする出会いだって時にはある。

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それは北京オリンピック開催を数年後に控えたある年

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歯医者の異常な愛情 その2
(カルマティックあげるよ ♯9)

歯医者の異常な愛情 その2 (カルマティックあげるよ ♯9)

かかりつけの歯医者さんとお茶の約束をした私。

約束当日、のどかな日曜の昼下がり、バイクをふかせて待ち合わせ場所の店へと辿り着く。
昭和の時代からありそうな、古く懐かしい雰囲気が漂う洋食屋である。
今まで前を通ったことは幾度となくあるが、中に入ったことはない。
店の開拓も含めてお茶会が楽しみだ。

待ち合わせ時間の14時になった。
店の前でぼんやり待っていると、道の向こうから中年の男性が歩いて近づ

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霊界ラジオ(カルマティックあげるよ ♯129)

霊界ラジオ(カルマティックあげるよ ♯129)

ボソボソッ、ボソボソッ…。
人の喋り声が聞こえる。
喋り声とわかっても内容は聞き取れないほどのボリューム。

今日は珍しく隣が騒がしい。
いや、小声だから騒がしいわけではないか。
このはっきりしない篭った話声。
いずいというか、なんというか。
でも、気にも止めるまでもないかもしれない。
隣の部屋がヤンキーの溜まり場となって、毎日騒音に悩まされたあの日々を思い出せばたかがしれていたし、おそらく一過性

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震える人影(カルマティックあげるよ ♯130)

震える人影(カルマティックあげるよ ♯130)

大学の実習棟の一階の西側にはCG室やフォトスタジオがあった。
この二つの部屋は一階といっても半地下にある。
そのため一階の長い一直線の廊下の西端の出入り口には、その半地下を行き来する小階段があった。

扉の外には灰皿が置かれていて、ちょっとした休憩スペースになっている。
いつも喫煙者禁煙者関係なく、学生や教員が集まる非常に賑やかな場所である。
そこで私は伊藤園のナタデココヨーグルトを片手にひとり一

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