シドニーの食文化について語る③(中東料理とヨーロッパ料理編)
シドニーの食文化について①ではオーストラリア料理について、②ではアジア料理と中南米料理について語りました。
最後は中東&ヨーロッパ料理。自分がシドニーで初めて出会った料理を中心に紹介していきます。
①中東料理
1. レバノン料理🇱🇧
シドニーにはレバノン出身の移民も多いようで、何軒ものレバノン料理レストランがありました。
レバノン料理の知識ゼロだった私が友人に教えてもらったお店「Zahli」で食べた料理がこちら。
手前のサラダがタブレ(Tabbouleh)。
パセリをふんだんに使います。すごく爽やかで大好きな味。
ちなみにフランスでもタブレは一般的な料理です。(レバノンは元フランスの植民地) フランスで見かけるタブレにはクスクスのような穀物が入っていることが多く、北アフリカの食文化の影響らしいです。
真ん中は2種のフムス(Hummus)。
これは聞いたことがある方も多いかも知れませんが、ひよこ豆に味を付けてペースト状にしたものです。
中東料理の中で私が一番ハマったものはフムスでした。スーパーマーケットでもトマト味やビーツ入りなど色々な種類のフムスが売られていたので、よく家でも食べていました。
シドニーでは豆腐や納豆も手に入りましたが、ちょっと高いのでフムスで"豆を食べたい欲"を満たしていたのかもしれません。
ちなみに奥はチキンのグリルです。
2枚目の写真はベジタリアンプレート。手前の茶色く丸いものはファラフェル(Falafel)といいます。
これはひよこ豆やそら豆などを潰してスパイスで味をつけて揚げたもの。味はカレーコロッケに近いものがあり、日本人は好きな味だと思います。私にとっても大好きな料理の一つとなりました。
ファラフェルの横に見えるものはなんとごぼうのサラダ。日本以外でもごぼうって食べられるんだ…という発見でした。おそらく軽く揚げてコールスロー的なドレッシング、チリパウダーと胡麻をかけてあるのですが、おいしくていくらでも食べられる…!
ベジタリアンプレートの奥の方に見える白い四角いものがハロウミチーズ。
私はシドニーに来てからハマりましたが、食べ応えがあって、モチモチしていて何にでも合うのです。さっと炙って簡単に食べられるのでBBQでも人気の食材です。ベジタリアンの友人はしょっちゅう食べていました。
私はこのベジタリアンプレートさえあればベジタリアンにもなれるかも…と思うほど気に入ってしまいました。
2. イスラエル料理🇮🇱
イスラエル料理もレバノン料理とかなり似ています。
イスラエルのカフェ「shenkin」というお店もお気に入りでした。
以下はベジタリアン用の料理。一番下からフムス、カボチャやレンズ豆を茹でたもの、特大ファラフェル、一番上にポーチドエッグがトッピングされています。そして添えてあるのはパクチー。これは美味!
特にこのファラフェルの中には豆だけではなく、野菜の味も感じました。
別の日にいただいたのがこちらの煮込み料理、シャクシュカ(Shakshouka)。
ソーセージやパプリカなどをトマトソースで煮込んで、真ん中に卵を落とした料理。ピタパンに浸しながら食べます。
日本でも最近有名らしいですね。少しスパイスの味は感じますが、あまりクセがなく万人受けしそうです。
自宅でも再現できそうな感じです。
少し調べてみたら、フムスやファラフェルも最近日本で食べられるみたいですね。
日本人は基本豆が好きだと思うので、口に合うと思います。
3.トルコ料理🇹🇷
トルコ料理屋さんには行く機会が無かったのですが、トルコ系オーストラリア人の友人が自宅でトルコ風朝ごはんを振る舞ってくれたので、紹介します。
まず奥に見える焼き物はトルコでよく食べられる薄いピタパン(トルティーヤに近い)の中にトマトやフェタチーズを包んで焼いたもの。フェタチーズは結構酸味が強いチーズなのですが、火を入れるとかなり食べやすく美味しかったです。
手前がトルコのソーセージ、スジュク(sujuk) 入りのスクランブルエッグ。このソーセージは牛肉、羊肉などを発酵して作られるそうです(イスラム教徒が多いので豚肉は使いません)。たしかに少し独特な香りがしました。
あとは付け合わせに黒オリーブとレモンの薄切りを和えたもの。この組み合わせは良いですね。
奥に見える瓶は薔薇ジャム🌹これは初めて食べましたが、すごく美味しい!特に紅茶に入れて飲むとバラの香りとほんのり甘みを感じて、最高に美味しかったです。
レバノン料理レストランとして紹介した「Zahil」という店ではトルコのスイーツも取り揃っていたので、以下2種類試しました。
このスイーツは中東付近(特にトルコ)でよく食べられるバクラバ(Baklava)。
かなり甘いですが、生地がパリパリしていて中にピスタチオなどのナッツが沢山入っています。
こちらはロクム(lokum)。
かなり古くからあるトルコの郷土菓子だそうです。
食感はモチモチしていて、日本のゆべしに似ています。ローズウォーターが入っているそうで、バラの味と香りがします。
トルコではバラを食用として食べる文化があるんですね。
中東料理編はここで終わりです。
②ヨーロッパ料理
ヨーロッパからの移民はイギリス人の他にはイタリア人が多いそうです。もちろん他のヨーロッパ各国からの移民もいるようですが、留学生に関してはアジア、中南米、中東に比べると明らかに少なかったです。
シドニーにはフランス料理、イタリア料理、スペイン料理、ギリシャ料理レストラン…など揃っていますが、今回はその中でもちょっと珍しいチェコ共和国🇨🇿の料理を紹介します。
チェコ人の友人がチェコ料理のレストラン「Tomy's beer cafe」に連れて行ってくれました。
最初に、私はお酒をあまり飲まないので、ビールのことをよく分かっていないことを申告しておきます🙇♀️🍺
チェコは一人当たりのビールの消費量が世界一多い国だそうです。
ピルスナー ウルケル(Pilsner Urquell) というのが一番有名で、ビール好きなら一度は飲んだ方がいいと友人が言っていました。(笑) ちなみに日本のアサヒスーパードライはチェコのビールに通じるものがあって好きだそうです。
こちらが私が試した黒ビール Kozel dark 。これも有名なチェコビールの銘柄だそうです。
このビールは甘くて飲みやすいので、チェコでは女子が飲みがちとのことで勧められました。(笑)
黒ビールって、ゴリゴリのビール好きが注文するイメージだったのですが、騙されたと思って飲んでみたら、確かに甘い。黒糖みたいな甘みを感じました。
続いて料理。
大皿をたくさん注文して結構な人数で分けて食べたので、ちょっと雑な説明、写真になりますが、試したどの料理もすごく美味しかったです。
肉中心、ビールに合う、マッシュポテトがだいたい添えてある、ザワークラウトも料理によっては添えてある点がドイツ料理によく似ています。
グラーシュ(Goulash)という肉や野菜の煮込み料理はチェコの家庭料理だそうです。
元はドイツやハンガリー発祥の料理ですが、チェコ風の味付けというのがあるそうです。
クネドリーキ(knedlíky)というパンはチェコの伝統的な食事パンだそうで、焼かずに茹でて作るそうです。パン自体はプレーンな味で、ふわふわなのでソースがよく染み込みます。
こちらはりんごのシュトゥルーデル(Apple strudel) というデザート。
オーストリアが起源のようですが、チェコでも古くから親しまれているそうです。
りんごやナッツを砂糖とシナモンで煮詰めて、パイ生地で包んでオーブンで焼いたお菓子。ホイップクリームとミルクアイスクリームが添えてありました。
これは間違いなく美味しかったので、またどこかで食べたい…と思っています。
6〜7年前にチェコ共和国とオーストリアの周遊ツアーに参加しましたが、中欧の料理はだいたい美味しかった記憶があります。ビールやワインがジュースよりも安かったことが特に印象的でした。
ツアーでレストランに連れて行ってもらい、皆で出された料理を食べる感じだったので、そのとき食べた料理について詳しく覚えていないのですが、当時の写真を見たらクネドリーキが写っていました。(笑) また旅行で行く機会があるといいなぁ。
(ウィーンで食べたザッハトルテ(チョコレートケーキ)が期待通りに美味しかったことはよく覚えています。)
最後に、シドニーにはイタリアンジェラートのお店がたくさんあります。有名チェーン店は「Anita gelato」と「Messina」。どちらも色んな味があって、どれを食べても美味しいです。
いかがでしたでしょうか?
シドニーの食文化について語る①〜③では私が特に印象に残っている"食"について書いて参りました。
私はシドニーのどこが一番好きかと聞かれたら、「その国に旅行に行かなくても世界各国の料理を楽しめるところ」と答えると思います。
1年間の留学中に他国籍の友人ができたことも食文化を広げる一つのきっかけになったと思います。
この文章が留学や旅行先を検討中の方の助けになれば幸いです。
シドニーの食文化について語る①、②も良かったら読んでみてください。
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