茉莉

日本の歴史、文学、文化に心を寄せています。京都を偏愛。人材会社の中の人。noteは好き…

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日本の歴史、文学、文化に心を寄せています。京都を偏愛。人材会社の中の人。noteは好きなこと、心が動いたこと等、そこはかとなく書きつくっています。今は「書く」に慣れたいフェーズです。

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  • 京都・歴史・古文系好きな方へ

    京都・歴史・古文系好きな方向けの茉莉note一覧

  • 茉莉のゆるキャリア噺

    人材派遣・人材紹介界隈の人が片隅でゆるっと思ったこと。

最近の記事

《見頃》とは?

せっかく花を見るのならば、僅かに咲き綻んでいる様よりも、ほぼ散ってしまって寂しくなっている時よりも、満開に近しい状態を見たいと思うのが人情であろう。勿論、咲きかけには咲きかけの生命力あふれる瑞々しさがあり、散りには散りの美学がある。とはいえ、花見目的の旅であれば、《見頃》を予想して、その時期に行きたいと思うのがおおよその民意ではなかろうか。 先日の3月5日から13日までの8泊9日の京都旅は「梅と早咲き桜を楽しむ旅」であるはずだった。例年であれば梅はとっくに見頃、早咲き桜も咲

    • 比叡山・おみくじ発祥の地でおみくじを引いたら、想像の斜め上だった話

      比叡山には最強のおみくじを引ける場所がある。 京都府と滋賀県にまたがる山、比叡山。平安遷都以降、天台宗開祖・最澄が延暦寺を開いてから、王城鎮護の山として都の鬼門を封じてきた一大宗教都市である。特に延暦寺の総本堂である国宝・根本中堂はひどく厳かだ。暗い堂内を照らしているのは、最澄が御本尊の前に灯して以来、1200年間消えることなく灯され続けている「不滅の法灯」。焔が微かに揺らめく世界には、極彩色の草花が描かれた大きな柱、秘仏を守り重々しく閉ざされた漆塗りの厨子、……誰しも敬虔

      • 運動音痴こそパーソナルトレーニングへ行こう

        パーソナルジムに通い出して8ヵ月が経った。別人のように痩せたとか、腹筋が割れたとか、目立ってわかりやすい変化はない。けれども、通って良かった。月謝は決して安くないが、悪くはない出費だと思えるくらいは満足している。 パーソナルジムといえばボディメイクへの意識が高い層、あるいは既に筋肉ムキムキな人が更なる高みを目指して通う場所、というイメージが強いかもしれない。しかしながら、私は「これ以上太るのは嫌だけど、別に腹筋を割りたいわけではないし、運動も苦手で嫌い」な意識低い系だ。日頃

        • 名木を味わう京都のおすすめ桜名所

          あとひと月もすれば桜の季節。京都好きが高じて9年も住み着き、四季折々を眺めてきましたが、やはり春の桜景色は格別です。おすすめの桜名所を問われても、桜特集だけでガイドブックがまるまる一冊作られているぐらいですから、両手両足ではとても足りないほど見どころは多くあります。その中から今回は〈桜の木〉そのものを味わう、おすすめ桜スポット3ヶ所をご紹介。いずれも京都初心者もアクセスしやすい場所です。 ◆京都御苑の糸桜 京都御苑の今出川御門近く、かつて近衛家の邸宅跡に「糸桜」と呼ばれる

        《見頃》とは?

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        • 京都・歴史・古文系好きな方へ
          7本
        • 茉莉のゆるキャリア噺
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        記事

          私が1万円以上するクレンジングを使う理由

          クレンジングはもう何年もシュウウエムラのものを愛用している。デパコスでお馴染み、メイクアップアーティスト・植村秀の名前を冠した化粧品ブランドだ。ずばりクレンジングオイルが名品だと言われている。幾つかシリーズ展開があるが、私は特に「アルティム8∞スブリムビューティクレンジングオイル」を使っている。@cosmeベストコスメアワード2021で、ベストクレンジング1位を受賞するなど評判が高い。値段は150mlで5060円、450mlで12650円と決して安価ではない。けれども、クレン

          私が1万円以上するクレンジングを使う理由

          遠州の萩を求めて〜旧市歌の一考察(あるいは翁への反論)

          2021年9月。緊急事態宣言が全国的に発出している頃の話である。 (わっさーとした萩に会いたい……わっさーとした萩に会いたい……) 春に比べると地味だが、秋もまた花の季節。コスモスに菊に彼岸花に秋薔薇に、そしてなんといっても秋の七草だ。「萩の花 尾花葛花 なでしこが花 をみなへし また藤袴 朝顔が花」と詠んだのは奈良時代の歌人・山上憶良。蛇足だがこの朝顔は我々がよく知る朝顔ではなく桔梗というのが有力である。それはさておき、この歌の最初に出てくる萩。実は『万葉集』の中で一番

          遠州の萩を求めて〜旧市歌の一考察(あるいは翁への反論)

          在職者訓練に通ってみた(B面)

          在職者訓練に通ってみた(A面)が、「在職者訓練っていうのがあるよ。それに通ってExcelへの苦手意識を克服して良かったよ」という正統派な体験談に対して、(B面)は「在職者職業訓練へ通うのが如何に大変か」という話。 在職者訓練に通ってみた(A面)はこちら↓ https://note.com/preview/n932806d8f8e4?prev_access_key=044149710fbb486b802d298ffcaabd82 2021年の10月、12月、年明けて1月に

          在職者訓練に通ってみた(B面)

          在職者訓練に通ってみた(A面)

          Microsoft Excelに苦手意識を持っていた私が9900円払って計45時間の在職者訓練を受けて克服できて良かったよ、という話。 職業訓練校をご存知でしょうか。国や自治体が主体となって運営している失業中の方が再就職するための公共職業訓練を行う施設です。人材紹介会社勤務の私の元にも「今通っている職業訓練校が●月までなので、それから働き出せるように」と相談に来られる方がたまにいらっしゃったので、私の中では“未就業の方が3ヵ月とか1年とか一定期間、失業手当などをもらいながら

          在職者訓練に通ってみた(A面)

          #フリ校静岡で刺さったこと3つ

          ゼロからのフリーランス講座 in 静岡市(略して「#フリ校静岡」)なるもののオンライン視聴をしました。 ブロガーに留まらずTwitter、Voicy、Instagramなど総フォロワー16万人のインフルエンサー・しゅうへいさんが運営するWebスクール「フリーランスの学校」の出張セミナーです。 それでは早速、「#フリ校静岡で刺さったこと3つ」。 ①フリーランスは自分で決める。だから稼げる。 始まって早々に出てきた言葉ですが、私が一番衝撃を受けたのはこの言葉でした。「フ

          #フリ校静岡で刺さったこと3つ

          定期的に訪れるからだの痛みと付き合っていくこと

          古傷が痛む時期に入った。 詳細は省くが、昔、怪我をして弱くなったパーツがあり、それが数ヶ月に1度ぐらいで痛み出す。医師曰く、免疫や抵抗力が落ちてきたときにぶり返すらしい。怪我自体は珍しいものではないが、私のようになってしまうのは100人に1、2人だとか。お気の毒に、と言われる。自然によくなるケースもあるが、ひどくなれば身体を動かす度に激痛が走る。いい歳した大人だが、ウワーンと泣き喚きたいぐらいに痛い。脂汗をかき、呼吸は自然と浅くなり、眉根を寄せて表情を繕う余裕がなくなる。そ

          定期的に訪れるからだの痛みと付き合っていくこと

          2022年はゆるく「書く人」になる

          松の内も過ぎてしまいましたが、あけましておめでとうございます。皆々様におかれましては相変わりませず、本年も御贔屓のほどよろしゅうおたの申します。 抱負というほどではありませんが、昔コソコソとやっていたnoteを再開することにしました。 2021年は約2年ぶりにコンデジを手に入れて、スマホだけではなくカメラでゆるく「写真を撮る人」になりました。写欲が京都限定という困ったちゃんかつ、巧拙は明後日へ放り投げておりますが、いいのです。まずは自分が楽しくなければね。 そして202

          2022年はゆるく「書く人」になる

          #いいねの数だけ京都好きが答える

          去年の春、Twitter上で「いいねの数だけ〜が答える」というタグを見かけて、「京都好きが答える」版を作った。このnoteはそのまとめである。ノリ良く参加してくださった皆様、おおきに! 言い出しっぺの私の回答は以下の通り。 1,好きになったきっかけは? 小6の家族旅行。小中学生の頃、毎年夏に家族であちこち旅行に行っていたんだけど、その年、宇治の伯母が家を建てたのがきっかけで、京都へ行く事に。行く前は私、小学生が楽しめそうな場所じゃないな、と全然乗り気じゃなかった( ´ ▽

          #いいねの数だけ京都好きが答える

          「戦争映画が苦手」を深掘りしてみた

          飛び交う弾丸、閃光、苦痛に歪む男たちの表情。 キリキリする胃の辺りを押さえつつ、映画『ミッドウェイ』を観てきた。 夫はCGてんこもりでドンガラガッシャン系映画を好む。『スター・ウォーズ』然り、ハリウッド版『ゴジラ』然り。私もこれでもかと叩きつける派手な作品は嫌いではない。しかし、『ミッドウェイ』である。どうしても授業で習った歴史の知識が、かつての大戦の悲劇の一コマなのだと抵抗を覚える。私一人なら絶対に観に行かないタイトルだ。 しなしながら、映画である時点で、史実とはいえ

          「戦争映画が苦手」を深掘りしてみた

          拠点イチの美女を寿退社させたヤツのコメントは一味違った。

          髪をばっさり切った。ヘアドネーションをしたくて伸ばしていたのを漸く切ったのだ。その長さ約38センチ。ヘソの下より長いロングヘアから、鎖骨にかかる程度のセミロングへ。 会社に行くと、同僚たちが口々に髪型について触れてきた。 うちの拠点は若い独身男性社員が多い。容姿についての話はともすればセクハラにならないともかぎらないし、ちょっと髪を切ったぐらいではその変化をほとんど口にしない。しかし、さすがに38cmも切れば、口にせざるを得ないのだろう。 「ばっさりいきましたねー」

          拠点イチの美女を寿退社させたヤツのコメントは一味違った。

          先生へのラブレター

          敬愛してやまない先生がいる。 大学時代の教授である。分野でいえば中古の歴史学。平安時代辺りの専門家だ。私は文学部の国文学科生(実際の学部名は違うが便宜上)だったが、先生は社会学部の歴史学科の先生だった。学部が違うから本来、接点は少ないはずであった。出会いは、一般教養の講義の中でどれを選ぼうかとなった時に「この先生、名物先生らしいよ。授業、面白いって!」と友人の勧めで一緒に選択したのが始まり。 見た目は、少し目付きの悪い、中肉中背の還暦過ぎの男性。仕立ての良いスーツ姿は教授

          先生へのラブレター

          大人の私はいくつも世界を持っている

          iPad Proを購入した。Apple Pencilも買った。タッチペンを使うのは初めてだったので、もの珍しさもあり、普段は描くことはないイラストを描いてみよう思い立った。最近、髪を40センチ近くばっさり切ったばかりだったので、その記念に「長い髪の女の子(自分のつもりだ)が髪を切って短くなりました」なイラストを描こうとした。 最初に描き出したものは、描いている途中で恥ずかしくなって消してしまった。画面が滑って、思ったように線が引けない。描いて消してを何回か繰り返すうち、なん

          大人の私はいくつも世界を持っている