見出し画像

僕の周りの忙しそうな地方フリーランスがやってるっぽいポイント3つ

徳島市という、なかなかエグめの地方都市でフリーランスクリエイターをしています。
徳島市は生まれ故郷なんですが、奥さんを連れてUターンしたのは2018年。それまでは大阪にいました。大阪で独立したのが2015年なので、ちょうど大阪と徳島でほぼ同じ年月フリーランスを経験したことになります。今回はその中で気づいたことを書き残してみることにしました。

とか言って、別に自分が地元の市場でうまくいってると言いたいわけではありません。というか僕自身はあまり地元案件がなく、東京大阪や海外の企業さんと仕事をさせてもらうことが多いです。
検索から僕を見つけてくださった方や、ココナラなどのサービスからつながったお客様など、ほとんどが一度もお会いしたことのない方です。
割と独特な商売なので、そういうやり方でも成立できています。
(まぁ・・・現在コロナで爆死中ですが・・・)

詳しくはHPを御覧ください。興味ないと思いますがね!https://mattcreatives.com/

フリーランスとして仕事をする中でいろいろと知人ができました。
中には完全に地元の案件ばかり受注している人もいるのですが、一方で僕にはほとんど地元の案件・依頼は入ってきません。

これはなにが違うんだろうなぁと考えてみたところ、3つのポイントが見えてきました。正しいかどうかわかりませんが、僕にはそう思えます。

これから独立して地方で頑張ろうと思っている方、よかったら参考にしてみてください!

先にぶっちゃけ話を書いておきますが、彼らは割と安い単価で買い叩かれているように見えたりします。田舎で市場規模が小さいのでそうなるのもある程度は仕方ないと思います。
僕自身もたまには地元の企業や知人からの案件を請けたりしますが、あまりにも安くて驚きます。
あくまで「地方で地元案件をとりたいならこんな方法がありますよ」という話であって、そういうビジネスのやり方を手放しで勧めたいわけではないので、あしからず。

1. とにかく顔を出す、連絡をとる

もう結局これなんじゃないかと思うんですが・・・地元であんまり仕事の依頼が来ない僕と、地元でガンガン仕事をもらっている人たちの違いのまず第一は、

沢山知り合いがいて、いろいろな地元の集まりやコミュニティに顔を出していて、いろんな人たちとマメに連絡をとって様子伺いをしたりしている

ということです。
あれ、なんかすごい当たり前か、これ・・・いや、でも意外と盲点じゃないですか?・・・そんなことない?

僕は3年前、高校卒業以来約18年ぶりに故郷に帰ってきましたが、中学高校の時の友人との付き合いを続けているわけでもなく、そんなに知人はいませんでした。なので全然、ひょっこり顔を出すような場所がないんです。そもそも人見知りですしねw

でも飲み仲間が沢山いたり、同業種のサークルや勉強会があったり、あるいはシェアオフィスに所属していたりすると他人との接触機会が単純に増えます。

例えばもし、どこかの工務店の社長がホームページをちゃんとつくりたいけど全く知識がないとして、誰に頼むでしょうか。

Googleで【徳島 ホームページ制作】と検索するかもしれませんが、そこでちゃんと自分の好みと合致するウェブデザイナーを探し当てられるほどネットリテラシーの高いおじさんは田舎にはいません(ド偏見)
ていうかそもそも「こういうのが作りたい」という好みや希望すら別に無いって方も多いです。困ります。

そこで、この社長はどうするか。
知り合いの「そういうのできそうなやつ」か「そういう知り合いがいそうなやつ」にとりあえず電話します。あなたの顔が広ければ、そこですぐ候補にあがります。

やれリモートだ、やれクラウドソーシングの時代だなんて言われますが、地方の現場ではまだまだガンガンに「知り合いのネットワーク」で仕事がまわっている、ということです。

まぁぶっちゃけ、都会でも同じなんですけどね。
特殊な案件やコンペとかでも無い限り、とにかく確実に素性のわかっている知人に仕事を頼みたいというのが人間の心情ではないでしょうか。

2. 何屋さんなのかが明確である

じゃあその工務店の社長が「そういうのできそうなやつ」に連絡をとろうとした時にあなたの名刺と誰か他の人の名刺の2つを見比べたとして、例えば

 ハイパーメディアクリエイター  山田太郎

 ウェブデザイナー 田中二郎

の二人のうちどちらに連絡するでしょうか。
僕だったら絶対「ウェブデザイナー」にまず連絡します。

地方で独自路線を出したくてオリジナルの謎の肩書を作ったり、とにかく「できること」をあれこれ盛りまくる人はよくいますが、それが功を奏しているのを僕は寡聞にして知りません。ただただ焦点がボケるだけです。

オリジナルの謎肩書というのは例えば・・・「笑顔生活アドバイザー」とか「ソーシャルライフ・コンサルタント」とか、そういうわけわからんやつもそうですし、「マルチクリエイター」みたいな、結局何が得意なのかわからないのも良くないですよね。
あとTwitterで名前の後ろに「@一ヶ月で売上200%アップ!」とか書いてるのも寒いですよね。まぁこれは今回の話とは関係ないただの悪口ですけど。

前述の例でも、ハイパーメディアクリエイターの山田さんもウェブサイトは作れるのかもしれませんが、なんかこいつめんどくさそうじゃないですか? ごちゃごちゃ口答えしそうだし、すげー奇抜なものにされそうでだるいですよね。

僕はイラストを描いてほしければ「イラストレーター」がいいですし、家を建てるなら「大工」がいいです。「なんちゃら絵師」とか「快適住まいプロデューサー」とかには関わりたくないです。うざそう。

そういう僕自身、いろいろと手を出しすぎてちょっと前まで「マルチクリエイター」って名刺に書いてましたが、なんか急に恥ずかしくなってやめましたw

これから独立される方は、自分が「何屋」なのか、もちろんそういう枠組みに囚われたくないと思いますが、一旦世間一般の感覚に合わせて、平易な肩書を用いることをオススメします。だって、わからないんだもの。

地方では「条件が入り組んだ難しい案件だから、『マルチクリエイター』と名乗っている彼に仕事をお願いしてみよう」となることはありえません。

いや、都会でも無いなw 

3. 言うこと聞かせられそう(与し易そう)

3つ目のポイントは結構難しいです。でも重要です。
僕はちょっと無理ですね・・・。

これは要するに「後輩っぽい人」です。
あるいは「御用聞き」とでも言いましょうか、クライアントが電話一本やLINEで軽く指示するだけでホイホイと動いてくれそうな感じや、まるっと変更になってもモメずに済みそうな感じ。
めちゃくちゃ偏見ですが、地方で仕事沢山抱えてる人ってそういう雰囲気が出てる人が多いような気がします。無理を聞いてくれそうな。

でもこれもただの予想じゃなくて、考えてみれば当たり前だったりします。

さっきから例え話に登場してもらってる工務店の社長は、ホームページのことなんてよくわからないから、できればサッと適当に作らせて、そこから変更を加えていけばいいや、くらいに考えてたりします。

そこまでいかなくとも「とにかくそれなりにちゃんとできればいい」という感じの時には、『ビシビシの新進気鋭デザイナーがガンガン最先端の提案してくる』とか全然いらなくて、それよりも、電話しながら『ここはこんな感じで頼むわ~』って適当に伝えやすい、人当たりのいい、与し易そうな相手の方がいいですよね。

スピードもセンスもそんなにいらない

今回はずっと偏見にまみれたことばっかり言ってますが、最後に最大の偏見を。

地方で、地元客からの仕事を沢山抱えてるフリーランスのデザイナー・クリエイターの人たちがみんな優秀かといえば、全くそんなことはありません。

むしろレスポンスは遅いし、クオリティもイマイチ、なんなら納期に間に合わないみたいな人が平気で忙しそうにしてたりしてびっくりします。

信じられないほど人間ができてない人もいて、お前よく生活できてんな!!と叫びだしたくなるようなトラブルというか不義理を起こされたこともありました。

でもやっぱりそういう人たちをよく見てると、いろんなところに顔を出したりだとか、おじさんたちにちゃんと「負けてあげる」かわいげがあったり、妙に雑談力があったりします。そしてできることが単一(カメラマンならカメラマン、グラフィックデザイナー、ウェブデザイナー、音響屋とか照明屋とか)なのでわかりやすい人だったりします。

結局いちばん大事なのは

田舎の市場でやっていくのにいちばん大事なのは結局、コミュニティにドンドン入っていって「〇〇ができる人」として認識されることです。

リモート全盛の今だからこそ、余計に直接会ったり、連絡をこまめにとりあったりするのが大事なのかもしれません。

まぁ、何度も言うように、僕は全然できてないですけどね。
でもいいかげんコロナで収入が減ってしまったので、僕もがんばらないと、と思っています。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?