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連載小説【AIと妖怪】Call Sign琥珀とマキナ

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妖怪琥珀とAIアンドロイドのマキナのSFファンタジー物語。 連載なので短編集とは別マガジンにし、エピソードをまとめました。 ⚫︎各話 約3分で読めるシリーズです。
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記事一覧

【連載5話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

【連載5話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

あらすじ
妖怪とアンドロイド、正反対の二人が最強の相棒となり、悪を蹴散らす旅が始まる。
ジャンル・SFファンタジーバトル

【第5話】謎

「うわ〜僕バス初めてだ!……あれ、人間がいない?」
「無人バスですから」
「え……」

 調査の旅に出た僕らは今日、タケの「人間の町にも行ってみるか」という提案から山のバス停で佇んでいた。

 いつも遠くで見ていたバスが徐々に近づく。高鳴る気持ちで待っていたけ

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【連載4話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

【連載4話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

あらすじ
妖怪とアンドロイド、正反対の二人が最強の相棒となり、悪を蹴散らす旅が始まる。
ジャンル・SFファンタジーバトル

【第4話 旅路】

「琥珀ー、用意出来たか?」
「待ってー……これでよし、大丈夫」

 タケに返事をしつつ風呂敷に梅婆がくれた、おにぎりを包んで背中に背負った琥珀は、岩影に作っていた自分の小さな家に別れを告げて立ち去った。

「出発だ──外へ」

 桜の妖怪ヨシノが木々が拓け

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【連載3話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

【連載3話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

あらすじ
妖怪とアンドロイド、正反対の二人が最強の相棒となり、悪を蹴散らす旅が始まる。
ジャンル・SFファンタジーバトル

【第3話 出発】

「──っマキナさん」
「君は巻き込まれるタイプなんですね、台風の目かな」

 思わず尻餅をついた僕に、フライパンを持っていない方の手を差し出すマキナさん。

「そんな事言ってる場合じゃないんです! 人質が……」

 その場にそぐわないフライパンに目を奪われ

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【連載2話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

【連載2話】妖怪コハクとAIマキナ Call Sign

あらすじ
妖怪とアンドロイドとの出会い。正反対の二人が最強の相棒となり、悪を蹴散らす旅が始まる。

ジャンル・SFファンタジーバトル

【第2話 前途多難】

「へ〜山道を通ってるのって、バスなんだ」
「そうです。運転も少なくなりましたね」

 話しながらマキナさんが伸びてる退治屋一人をバス停まで運ぶとベンチに寝かせた。

 もう一人は担いで人間の町まで運ぶらしい。

 力持ちでビックリしたけど、

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妖怪コハクとAIマキナ Call Sign【連載1話】小説

妖怪コハクとAIマキナ Call Sign【連載1話】小説

あらすじ 
妖怪とAI搭載アンドロイドとの出会い、正反対の二人が最強の相棒となり悪を倒す旅が始まる。

ジャンル
SFバトルファンタジー旅、妖怪×AIアンドロイド

【第1話】

 『似て非なる僕らはついに孤独を手放した────いつか、君に名前を呼ばれたい』

 今思えば、君との出会いは衝撃的だった。

 妖怪の僕が住む場所は田舎町の山で、妖怪も人間も古き良き生活をしていた。あの日は、夏の終わりで

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