Masaki

東京出身。大企業→ベンチャー→大企業で働いた後、フリーランスに。

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結婚して、おくさまの苗字に変えて、幸せです。

こんにちは、Masakiです。 このnoteは、ぼくと、妻(以下、おくさまと表記)が、2020年2月2日に婚姻届を出して入籍した際に、戸籍上でおくさまの苗字を選択した、という経緯と内心をまとめたものです。 「なんで普通に夫側の苗字にしないの?」「婿養子なの?」といった質問をいただくので、そのアンサーとして書いてみます。 書いてみたら、なぜか9,600字もありました(笑)。なので、目次を見て、気になるところだけ読んでもらえたら幸いです。 ちなみに、「価格500円」となっているの

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500
    • 研究&人材開発に投資すると(しないと)何が起きるか【本の感想】シン・ニホン

      本書が出版が出版されたのは2020年の頭ということで、まだ世界がCOVID-19の波に飲まれる前のことであった。 それから3年が経った今はじめて読んでみたのだが、この本で指摘されている課題のいくつかには、コロナ禍を経てより強く意識されるものがある。リサーチの手厚さと著者だから得られた経験や視点(たとえば政府系の委員会などで色々と課題について役所の人と議論した経験など)のオリジナリティが組み合わさの賜物だといえよう。 ちなみに本書のタイトルは巻末で著者も言及する通り、映画シン

      • 蜘蛛の糸が降りてきたと思ったら、お釈迦様が地獄まで来てくれた6月3日

        1年の中で思い出深い日を挙げるなら。 6月3日は、人生のベスト3に入ります。 2019年6月3日のぼくのGoogleカレンダーを見ると 「19:00 婚活パーティ@新宿」 と書いてあります。 そもそもぼくがそれに参加の申し込みをしたのは、当日の18時くらいでした。 夕方に品川で友人に会う用事があり、そこまで自転車で行ってました。 で、帰り道に代々木公園の園内で自転車を置いて「暑いな〜」と思いながら、休憩しておりました。 その婚活パーティを主催していたサービスのウェブサイト

        • 原発事故に見る会社の失敗とチームの成功【本の感想】恐れのない組織

          ハーバード・ビジネススクールで組織学習を研究する著者による、一般向けの「心理的安全性」の解説本。 心理的安全性は原語では「Psychological Safety」となる。 心理的安全性に関してはこの数年、日本でも取り上げられるようになってきた。企業組織の中で心理的安全性が重要である。そのような言説を聞く機会も増えたように思う。 しかし実際のところ、心理的安全性とはどのようなもので、なぜそれが重要なのか。それを自分の言葉で説明ができる人はごく少ないような気もしている。私もう

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        • 研究&人材開発に投資すると(しないと)何が起きるか【本の感想】シン・ニホン

        • 蜘蛛の糸が降りてきたと思ったら、お釈迦様が地獄まで来てくれた6月3日

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          7本

        記事

          死する人が選べること

          母が死んでから9ヶ月が過ぎた。 母は肺がんの末期だった。最後の3週間は病院にいた。途中から緩和ケアというものに切り替わったが、どこかでそれは便宜上そのように取り扱っているだけだと思っていた。けれど、突然に歩けなくなって入院してから3週間後の2月25日に母は生涯を終えた。75歳になってすぐだった。現代の平均寿命からすれば短いが、70歳を過ぎていると考えればそれなりに人生を謳歌したと言えるのかもしれない。そのあたりはどうにもよくわからない。 母の死は強烈な力を持っていた。父と

          死する人が選べること

          泳メモ(2020.09.10)

          屋外の50メートルプールに行った。50mプールに行くのって20年ぶりくらいな気がする。長い。長いのはいいが、一般公開で自由活動のレーンが広いので、泳いでいると前方に誰かいることが結構ある。まあそれは仕方ないよね、公共のプールだから。 いろいろ試した感想。左右交互の後方キックというのを思いつきで試してみた。右左とまっすぐに後ろに蹴るイメージ。十分に進む。ぼくの場合はバタ足よりよほど進む。これを無呼吸で試してみたが、普通の平泳ぎのキックのときと同程度まで行けた。 手をダイナミ

          泳メモ(2020.09.10)

          結婚して半年、母が世を去って6ヶ月

          今年は、自分にとって、「変化に自らをなじませる年にする」と誓った。 2月に結婚し、そして同じ月に母を亡くして、その後に、決めたことだ。 仕事も含めて、すべての外的要素の優先度を著しく下げた。代わりに、自らの内面を変化と向き合わせることの優先度を大きく上げた。 そして季節は冬から春を越し、すっかり盛夏となった。結婚からは半年が経った。母がいなくなって6ヶ月が過ぎようともしている。 あとでも書くけれど…。もともと最初から、この2つの事象には、何の関係もない。そこを改めて、整

          結婚して半年、母が世を去って6ヶ月

          泳メモ(2020.08.20)

          久々にプールに行った。 無呼吸水泳のうち、ダイナミックアプネア・ウィズアウトフィン、DNFを練習している。 25mのDNFは3回以上できた。でも、苦しくて25m前に浮き上がってしまうこともある。できるときとできないときの違いは、呼吸をしっかりおこなって充分な空気を取り入れたかどうかが大きい気がする。何本も連続でやる、というのはあまり現実的ではなくて、集中した1本を数回だけ行う、という練習が良さそうだ。 とはいえ呼吸は呼吸で、陸上でも練習できるような気もしている。 今日気づい

          泳メモ(2020.08.20)

          脱アリストテレスの道のり【本の感想】この世界を知るための人類と科学の400万年史

          物理学者であり、作家である著者による「科学者たちの生き様、研究姿勢、それが生み出したものの影響」に焦点を当てた、人物伝&科学史の読み物。 感想を一言でいうと、面白すぎて止まらない。 どうしてここまで面白いのか。1つの理由は、著者が網羅的な科学史を書こうとせず、人物の内面と行動、人物同士の関係性のストーリーに着目し、それを事実に沿って淡々と、しかしユーモアとドラマをきっちり添えて、丁寧に描き出しているというスタイルがある。 まさに、素材を最高に活かした、熟練シェフの生み出すク

          脱アリストテレスの道のり【本の感想】この世界を知るための人類と科学の400万年史

          戦いではなく、対話が求められている【本の感想】ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から

          新聞記者の筆者が米国駐留時代におこなった様々の取材を通じて見えてきた「科学がなぜ受け入れらないか」をテーマにしたルポタージュ。 「科学を受け入れていってもらうためには、科学の正しさを主張することではなく、相手に歩み寄って理解しようとするコミュニケーションが必要なのではないか?」 ざっくりいうと、これが筆者が見聞きしてきた現場から導き出された知見である。 これは非常に重要なことだ。 今日の世界が、科学の恩恵なしには成立していないことは、明らかなる真実である。ゆえに、科学を理

          戦いではなく、対話が求められている【本の感想】ルポ 人は科学が苦手 アメリカ「科学不信」の現場から

          コロナ禍の「恐怖」を個人的に整理する

          今朝Twitterで連ツイしたものをそのままつなげて記事にします(初めての取り組み)。画像や参考リンクなどは補います。 ***** PCR陽性者と疾患の発症者が完全に一緒くたな扱いなのはどう考えてもおかしいのですが、物事は単純化されて拡散され、演出された恐怖に同調していくのを好むのが人間社会だということを改めて感じます。 ▲東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト、2020/8/5付表示よりスクリーンショット作成 おそらくあと2年も経てばすべてなかったことになっていく

          コロナ禍の「恐怖」を個人的に整理する

          「むこうのくに」の素晴らしい点とさらにアップデートを期待したい点

          むこうのくに、を観る劇団ノーミーツによる完全リモート演劇「むこうのくに」8/2(日)夜の千秋楽公演を鑑賞しました。ざっと感想をメモっておきます。 まず真っ先に、完全リモートでこれだけの長尺の演劇を作り出して 公演しきって、そして数多くのお客さんにエンターテインメントの喜びと可能性を届けた劇団ノーミーツの皆さんに、喝采を送りたいと思います。 劇団ノーミーツの活動についての私の知識としては、3ヶ月前くらいにTwitterで流れてきた「ダルい上司の打ち合わせ回避する方法考えた。

          「むこうのくに」の素晴らしい点とさらにアップデートを期待したい点

          ゼロから考える仏教学の手引【本の感想】ごまかさない仏教: 仏・法・僧から問い直す

          日本に生まれ育ち、葬式仏教を仏教だと思って生きてきた私は、本当にこんなものが宗教として価値があるのか、という疑問を持っていた。というかはっきりいってなんの役にも立たないと思っていた。 本書は、その私の疑問というか不信感に見事に応えてくれた。 仏教学者の佐々木閑氏と、評論家の宮崎哲弥氏による対談形式で、仏教の原点からはじまり、仏法僧の3つの仏教の構成要素についての本質とその存在の変遷について語られていく。 個人的な驚きは、宮崎氏が仏教者だったこと(まったく知らなかった)、そ

          ゼロから考える仏教学の手引【本の感想】ごまかさない仏教: 仏・法・僧から問い直す

          人類の苦しみを軽減するたゆみない事業【本の感想】エネルギー400年史: 薪から石炭、石油、原子力、再生可能エネルギーまで

          今日、日本に生きる私が、エネルギーの入手と利用に関して、困難を覚えることは1つもない。明かりがほしいときに、照明スイッチを押して光を得ることができる。料理をしたいときにコンロを点けてガス火力の熱を得ることができる。移動が必要なときには、電車、バス、タクシー、少なくとも利用可能な交通手段であれば、それで移動することができる。いずれにもかかるコストは低い。そして何よりも安定している。清潔で、安全だ。 たかだか数百年前には、このようなとてつもなく便利な未来はとても想像できるような

          人類の苦しみを軽減するたゆみない事業【本の感想】エネルギー400年史: 薪から石炭、石油、原子力、再生可能エネルギーまで

          高エネルギー文明の存続は不確かだ【本の感想】エネルギーの人類史(上・下)

          エネルギー、という言葉には様々な側面がある。ある人が「エネルギー」という言葉を口にするとき、それはその人の中での特定の意味でのエネルギーであることが多い。様々の言葉が存在するが、エネルギーという言葉はその中でも、「共通認識が成り立ちにくい」性質の強いものかもしれない。 であるがゆえに、私自身もまた「エネルギー」という言葉を漠然としか捉えてくることができなかった。エネルギーとはなんなのだろう。それは歴史の中でどう扱われて、そして今どのような状況にあり、そしてこれからそれに関して

          高エネルギー文明の存続は不確かだ【本の感想】エネルギーの人類史(上・下)

          オタク的文化の事例考察が面白い【本の感想】動物化するポストモダン

          この本の感想を書くのは難しい。なぜかというと、この本の初版がすでに2001年ということで、20年も前だからだ。こと現代社会を考察し、提言するタイプの書籍や論文について、20年も経ってしまうと、その書籍が提示していた見解が的を射ていたのかどうかが分かっている。ゆえに、後知恵というか結果を知った上で、「ここが合っていた、合っていなかった」ということができる。だけれど、それをしてもあまりおもしろくないし、神様気分での批判ができてしまうようで、気が引ける。このタイプの本は、鮮度の良い

          オタク的文化の事例考察が面白い【本の感想】動物化するポストモダン