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療育実践報告 その3
最適なタイミングで最高の環境が用意される
プールの備品に「赤台」というものがある。
プールフロア(水深調節用の底上げ台)とも呼ばれ、水深を浅くする目的で設置するものだ。子供用プールを持たない施設では、1レーンに赤台を敷き詰めることで約40センチ底上げした浅いレーンを造ることが多い。
通常、それぞれのレーンはコースロープで仕切られるのでレーンを横断的に使うことは出来ないし(潜水してロープをくぐれば
療育実践報告 その2
目標は設定するが時間的制約は外す
半年を過ぎたころに初回アセスメントもほぼ終了し、それに沿ってプログラム全体を通した緩い目標を立てた。
それは「水泳大会に出場する」というものだ。
出場して順位やタイムを競うことが目的ではなく「出場すること」それ自体が目標である。
その前提として、場面理解力、目的的に時系列に沿って進めることの理解(因果律)、偏桃体の情動スイッチが入る前に自己管理する力(情動スイッ
療育実践報告 その1
トラウマ克服子供プールでしか遊ばない人
理由は強い行動制限か?
先日の水泳大会で療育プログラムメンバーのAさんが25mを完泳した。Aさんにとっては無論のことだが、療育実践者の僕にとっての一つの到達点だった。
ここまでの道程を振り返りながら、僕の療育プログラムのレッスンの一例として紹介する。
水泳課題(スポーツとして取り組む泳法獲得)は発達支援の通過点だ。
水泳上達が目的ではなく、総合的な発達高
具体的理解から表象理解へ
下記のリンクは3年前のレッスン動画です。
このメンバーは現在では4泳法の言語弁別理解ができるようになっています。3年前は泳法の動作理解はできていましたが、それぞれに個別の名前があること、その名称と運動動作の紐づけの「表象理解」が苦手で言語指示では弁別困難でしたが、現在はしっかり獲得しています。
具体化から表象化への運動高次化の実践ですが、プール場面だけではなく「らせん状発達高次化」として日常生活へ