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とある救世主について
私は大学生の頃、空っぽであった。
空っぽだと空っぽが集まるのだ。私の周りの人間関係は終わっていた。その中で私はかなり面倒くさくない空っぽ野郎だったと思う。誰かに縋り付いて助けてほしいとか、自分を傷つけてそれをひけらかしたりとか、そんなことは一切しなかった。私の周りにはそんなことばっかりしてる人たちばかりだったのだが。私は黙って心療内科で貰った薬を飲んで、空っぽだなぁと思いながら生きていた。
BUMP OF CHICKEN 「aurora arc」
タイトルのアルバムは私が大学時代の時にリリースされた。その時に何回か聴いて、とても良いアルバムだな、と思った。アルバム自体について覚えているのはそれくらい。
とある女の子がいた。たまにブロンたくさん飲んだり、腕を切ったりする、そんな女の子。
その子はBUMP OF CHICKENが大好きだったので、このアルバムも聴いているだろうと思い、リリースされてから暫く経った頃、夜の公園で私はその子
味覚
朝に食べたレトルトカレーがクソ不味かった。
とうとう味覚に異常が出たか。俺も年貢の納め時かなと思ったのだが、昨晩飲み残したお酒を一口飲むとしっかりと気の抜けたアルコールの味がした。煙草を吸ってみると普通に美味かった。
ただ単にレトルトカレーが不味かっただけだったのだ。
「美味しいものが食べたいなぁ……」
ぽつりと呟いてから、もう一本煙草を吸った。美味い。