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masa
2020年6月6日 09:33
円城は、いつも時計を直していた。来る日も来る日も。その店には、毎日多くの客がやってきて、壊れた時計を円城に預けていった。よくもまあ、これほどまでに時計が壊れるものだ。 俺は自分の時計を壊したことなんて一度もない。いや、壊れるほどに物事に執着したことはないのかもしれない。 電気を時計に応用したのはイタリア人のツァンボニだという。それが定かではないが、以来様々な技術発展が時計を支えてきた。
2020年6月1日 10:27
巻き込まれた。その渦に。 不意に襲ってきた、その激情。恋なんて、捨てたのだ。 燃えるゴミに紛らせて。なのに。 蟻地獄だよ。底であなたが待っている。泡沫、春の夜の夢。 体も麻痺しちゃってさ。 私を特区にして、他人を介さないでほしい。 夜のポエマーかよ。指先で、温もりを探る。 海の底で、息もできないまま、口づけを交わした。 乾いた唇を、言い訳で濡らす。吸い込まれてはいけない