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中小企業向けTwitter運用の秘伝の書

はじめに

はじめまして。マーケティングドクター(サービス名)です。

マーケティングドクターではマーケティングコンサルタントとして、中小企業に向けたマーケティングコンサルティングサービスを提供すると共に、それに派生して戦略だけでなく、プロジェクトの進行や運用の一端も担っています。

今回はマーケティング戦略の中でも欠かせないSNS、Twitterに特化した講義になります。

当サービスではさまざまな企業様のマーケティングコンサルディングを行う中で、Twitterを用いることで売上や集客、認知度の向上ができそうな業界やビジネスに対して、Twitter運用をご提案しております。

しかし、社内での運用ノウハウがないため、運用を当サービス内で行ってほしいというご要望をいただき、さまざまな業種の企業にTwitterの運用代行サービスを提供してきました。

最初は数社で試行錯誤しながらやってきましたが、やっていくうちに増えていき、担当したクライアントは1年で50を超えてTwitter関連のビジネスでは100を超えるようになりました。そして2022年7月現在も、その数は増えていっています。

そしてその中で、業種や事業のステータス、アカウントによって様々な対策が必要で、一様な運用方法では成り立たないという結論に至りました。

そのため、一般に数万フォロワーを抱えてインフルエンサーとなった方がお伝えしているようなノウハウでは通用しないことも多く、企業のコンセプトやブランド背景などから、場合によっては公開されているノウハウを使わない方がいい場合もありました。

つまり、Twitterを戦略的に運用していくには、それぞれの運用スタイルを構築していく必要があるということなのです。

ということで、あらゆる企業様のアカウントを担当しているうちに、ノウハウがかなり溜まってきたため、今回講座としてまとめさせていただくことにいたしました。

これだけSNSが多くの人や企業に活用されるようになったこの世の中でも、Twitterを有効に活用できていない企業様はまだまだ多くあります。じゃあ当サービスで運用代行を受けてあげれば…と思われるかもしれませんが、残念ながらとても受け切れる量ではありません。

また、会社から言われて急にTwitter運用の担当となった方が駆け込み寺的に当サービスを頼ってきてくださることもあります。そういう方が、この講座を受けたら迷わず運用できるようにしたいと考えております。

どの企業様、個人様も、Twitter運用を考えたからには、

・売上を拡大していきたい
・ブランド認知を広げたい
・インフルエンサーとして活躍したい
・ホームページやブログ以外の媒体で集客したい
・顧客のファン化を促し顧客満足度向上に繋げたい

という欲求があると思います。しかし実際向き合ってみると、

・効果的な運用方法が分からない
・独自でやってきたけど思ったより数値が伸びない

という問題に直面する方も多いと思います。そのため、より多くの企業様がTwitterを適切に活用できるよう、本講座がお役に立てたら幸いです。

Twitterの特徴

企業のマーケティング戦略の一つとして、SNSの活用は欠かせなくなっています。中でも、Instagram、Twitter、YouTubeは抑えておいた方がいい集客媒体で、TikTokも最近では大きくユーザーを伸ばし、注目度が上がってきています。

今回は、押さえておきたいSNSの内の一つであり、当サービスの中でも人気の高いTwitterについてまとめていきたいと思います。

■概要

Twitterは140文字以内の短い呟きをリアルタイムで気軽に配信できるSNSです。RT(リツイート)などの機能により拡散性が高く、多くの企業や個人が活用しています。

趣味やコミュニティごとに複数アカウントを所持しているユーザーも多く、興味関心を同じくする人々がつながるメディアとして活用されています。

一方で、140字の字数制限による短文のコミュニケーションであることからツイートの真意を伝えづらいことも多いです。匿名のユーザーが多いことや拡散性の高さから、SNS炎上が発生しやすい場でもあります。運用の際は、誤解を生まないような表現や発信を心がけるようにしましょう。

■ユーザー

出典:WE LOVE SOCIAL

Twitterは世界でのデイリーアクティブユーザー数が2億2900万人(2022年4月時点、前年同期比16%増)、国内の月間アクティブユーザー数は4,500万超(2017年10月時点)となっており、Twitterは日本においてLINEに次ぐ第2のアクティブユーザー数となっています。

総務省の調査によると、年代別の利用率は以下の通りとなっており、10代で約8割、20代で約7割が利用しているメディアとなっています。ただ、Twitterユーザーには若年層が多いというイメージがありますが、平均年齢は36歳(2020年12月)となっており、意外にもちょうどよく年齢分布されている形となっています。

出典:WE LOVE SOCIAL

■拡散力

2006年3月にスタートしたSNSで、一時期オワコン説があり(どの媒体でもありますが)ましたが、未だに国内でも海外でも影響力が大きいSNSであると言えます。

例えばイーロン・マスク氏が暗号通貨についてツイートしただけで大きく価格が動きますし、元米国大統領のドナルド・トランプ氏も、ツイートにより度々株価、為替、さらには国自体を動かしては世間を騒がせていたのは記憶に新しいのではないかと思います。

ただ、これらは大きすぎる話で現実味が沸かないかもしれませんので、当サービスで運用したアカウントの例をお伝えします。フォロワー700程度の企業様では、下記のようなインプレッション数57万超えの普通ではあり得ない数字が取れたこともあります。

また、フォロワー2500程度のアカウントで下記のような数字を取得したこともあります。この時はフォロワーも爆増して、一気に500名ほどフォロワーが伸びました。

拡散する時は、本当にシステムか何かがおかしくなったのでは?と目を疑うほどの数値になることが、これまでの運用から明らかになっています。この拡散力が社内でも活かせたら認知度は飛躍的に向上するはずです。

ただ、やはりいくら拡散力が高いとはいえ、常にこのようなことが起こせるわけではないため、コンスタントに数字が取れるようにユーザーとの信頼を積み上げて、アカウントを育成していく必要があります。アカウントを育成するによってファン化ができ、そこから商品やサービスに関心を示してくれる人が出てくるようになるのです。

実際にきちんと運用したことで、大きな成果に繋げられたところも身近にあります。

この企業様はフォロワーが3ヶ月で約1000名増、リスト300件以上の取得ができました。33万円のバックエンドに関しては、3ヶ月目に単月で9件成約(297万円)に繋げることができました(申込は12 件でしたが3件条件が合わず)。

もともとブログでの集客力があり、社長の個性がかなり強く発案した企画をすぐに形にする行動力もある企業様だったので、Twitterをうまく活用したことで、過去最高の月売上を更新することができました。

他にも、バックエンドの成約率まではお聞きしておりませんが、月間のリスト取得が120件→240件に増えたり、安定的に月間60件〜100件程度のリストが取れていたりというところもあります。例えば成約率が1%程度で単価が30万円の商材だとすると、Twitterからだけでも毎月大きなキャッシュフローができていると言えますね。バックエンドにすぐに繋がらなくても、Twitterでのコミュニケーションを継続的に行なっていくことで、LTVを上げていくことができるようになります。

今あげた例は、フォロワー3000以上のアカウントですので、0からであれば育てるまでに数ヶ月単位で時間はかかりますが、育ててしまえば毎月安定的に売上が立てられますし、育成し続ければさらにその数字を積み重ねていくことができます。

企業としては、確実にTwitterを活用できるようになっておいた方がいいということですね。
よく、「来月の○○に向けて集客をしていきたい!」というご相談をいただきます。

もちろん、短期的に結果を出していくことは可能です。そういう方も周りにたくさんいます。しかし、それには丸一日Twitter運用を行うなどの、かなりの負荷がかかります。

Twitterが効果の高い集客媒体になり得るからといって、楽に育成ができるわけではありませんので、その辺りは勘違いのないようにしていただけたらと思います。

そして、短期的に頑張ったからといってそのあともずっと効果が得られるかというとそうではありません。そのため、中長期的にじっくり運用していくことを心がけていただいた方がいいと思います。

それでは戦略的Twitter運用マスター講座、いってみましょう!

DAY1

1.Twitterの戦略的目標設定

Twitterの可能性が分かったところで、実際に運用してどの程度の数値を取っていきたいのか目標を立てましょう。また、その目標達成のためには、何の数字をどれくらい取得し、そのために何を行う必要があるのか、その掘り下げる必要があります。

そして、Twitterを含め何でもそうですが、数値だけ見ていればいいというものではありません。当然そこには人が絡むわけですから、まずは消費者行動から掴んでいきましょう。

■消費者行動を知る

消費者が発見から購入に至るまで、ストレスなくスムーズに移行させるためには、それらの行動、心理をイメージしてアカウントを設計していく必要があります。

ユーザーがどこからやってきて、どういう心境でどこを通ってゴールまで感情、目線、動作が流れていくのかをイメージしましょう。

これはつまり、Twitter上でのカスタマージャーニーになります(本来は全体的なカスタマージャーニーマップを作成した方がいいです)。これを意識してアカウント設計されているかどうかで、ゴールへの得点率が大きく変わってきます。

びっくりする話ではありますが、Twitterから企業ホームページへのアクセスを増やそうとしているアカウントで、掲載しているURLがホームページリニューアルによりリンク切れを起こしていることもありました。なので、一度自身が消費者になりきって導線を細かく確認してみるといいです。

UIUX設計が優れている出前館の元社長 中村利江氏は、自身が一番ユーザーとしてお弁当を注文し、導線を何度も確認していたと言います。1度の視点、1人の視点だけでなく、多くの視点で導線を何度も見返すことが、ユーザーにとって最適な消費者行動を起こせる導線を築く方法となりますので、これは覚えておいてください。

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