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「中卒」の採用事情
今回は「中卒」に絞って、市場観や企業のイメージなどを整理した記事となります。
この記事を書くきっかけは、とある社長とのお話からでした。
「中卒って働く場所がほとんどないけど、ガッツがあって本当は良い子たちばかりだから働く先を手助けしたい」
学歴は中卒で、若いころは仕事探しに困った経験もあるという社長のご意見です。現在は中卒、高卒向けの就業サポートに関する事業を行っております。この話の本題は、「どうやって(中卒・高卒の)働き手を集客していくか」という事です。
ただ「中卒」をターゲットにすると言っても、「ビジネスとして成り立つのかな?」という疑問も正直ありました。
そのため、まずは市場を知ることが大事と考え、その市場調査の一部を簡単にまとめた記事となります。
少しでも似たような考えを持たれていた方のご参考になれば幸いです。
1.中卒の人口はどれくらいいるのか?
![](https://assets.st-note.com/img/1718343686923-U1TOoNWteW.jpg?width=800)
学歴が確定した方たちの中で「中学校卒」の方は、全体の14.1%というデータがあります。
この数字は、Yahoo!Japanニュースの記事を参考にお伝えしております。この記事によると、2020年の国税調査の結果に基づいてまとめられていると記述があります。
ただ、この記事を見ると、「14.1%」という結果ではあるものの、ほとんどが20歳未満と60代以上の世代で占めております。
20代~50代の最終学歴が「中卒」の方は「10%未満」に過ぎず、「高卒」は40%台を占めている世代が多いです。
そのため、「中卒」の方は、全体でみると”ほとんどいない”状態であると伺えます。
※工場求人ナビさんの 工場求人ナレッジ『中卒からでも仕事は腕で勝ち取れる!脱コンプレック宣言 転職ガイド』 でも詳しい内容がまとめられていましたので、ご興味ある方はご確認ください。
https://www.717450.net/special/knowledge/juniorhighgraduate_work/
2.中卒の就職率
![](https://assets.st-note.com/img/1718343683736-KTxgFxsJ2p.jpg?width=800)
厚生労働省が公表しているデータから中学卒の正社員での就職率が35.4%であることが分かります。
【正社員での労働者(抜粋)】
・中学卒:35.4%
・高校卒:56.3%
・大学卒:80.9%
・大学院卒:84.3%
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_07.pdf
参考サイトからもわかりますが、最終学歴によって正社員として働く方の割合が大きく変わります。「中学卒」の方の多くは、正社員ではない働き方が多い事が分かります。
また、新卒者向けのデータではありますが、中卒者向けの求人数の母数が圧倒的に少なく、求人数自体も減っている事が現状です。
【高校新卒者】(第1表)
○ 就職内定率 99.2%で、前年同期比0.1ポイントの減
○ 就職内定者数 約12万人で、同4.8%の減
○ 求人数 約48万2千人で、同8.7%の増
○ 求職者数 約12万1千人で、同4.7%の減
○ 求人倍率 3.98倍で、同0.49ポイントの上昇
【中学新卒者】(第2表)
○ 就職内定率 79.5%で、前年同期比7.3ポイントの減
○ 求人数 986人で、同8.4%の減
○ 求職者数 342人で、同6.0%の減
○ 求人倍率 2.88倍で、同0.08ポイントの低下
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jakunen/2024CK_job_opening_to_applicants_ratio_202403.html
3.中卒の離職率
![](https://assets.st-note.com/img/1718343750977-S8YndZBJkW.jpg?width=800)
Yahoo!Japanニュースにて、『卒業後に初めて就職した会社に現在は勤務していない若年就業者割合(2018年時点)』について書かれた記事がありました。
結論からお伝えすると、「中学卒」の離職率は「84.7%」でした。
・中学卒:84.7%
・高校卒:57.1%
・大学卒:36.7%
・大学院卒:24.7%
期間別でも紹介されていますが、中学卒の方は3年以内で50%近く離職しているという結果となっています。
年々割合は減っていますが、高校卒、大学卒は30%前後というデータなので、3年以内で離職されてしまう可能性が高いという印象を受けました。
4.中卒のイメージとは?
![](https://assets.st-note.com/img/1718343864064-xT4uSTG94E.jpg?width=800)
ここまでの内容を整理すると、
・「中学卒」人口は「10%台」と他の学歴と比べて少ない
・「中学卒」で正社員で働く割合が「30%台」と他の学歴と比べて少ない
・3年以内の離職率は50%、初めには入社した会社にいない割合は80%と他の学歴と比べて高い数値結果である
というお話でした。
ここまでは、市場の状況についてまとめてきましたが、企業側にフォーカスしたとき、企業が思う「中卒のイメージ」とは何かについて少し触れていきます。
ここでは、ID学園高等学校様の記事に記載されいていた内容を紹介します。
・意欲的に学習に取り組んでくれないのではないか
・学んでも十分な知識を身に付けられないのではないか
・一般常識が足りず同僚やお客様に失礼なことをしてしまわないか
・困難にぶつかった時に努力して乗り越える力が足りないのではないか
大学まで進学すると「(ほぼ)毎日学習」が当たり前でした。また進学するためには「受験」を乗り越える必要があったり、推薦の場合は学業に力を入れたりと何かしらの経験を積むことができます。
正社員で働く方の多くが「大学卒」の方で、こういった経験をされた方が多いため、イメージを持たれてしまう可能性があることは事実として受け止めておく必要があります。
また、こういった情報を企業側だけでなく働く側も見ている可能性があることも認識しておく必要があります。
5.中卒の就職先とは?
![](https://assets.st-note.com/img/1718343912795-HhOJz8JX5l.jpg?width=800)
中学卒の人材の母数は少ないものの、正社員として働く機会が少なく、企業側もよいイメージを持たれていない可能性がある状況ではあります。
ただ、大切な人材である事は間違いないので、どういった仕事であれば正社員としても活躍できるのでしょうか?
例えばこんな職種が挙げられます。
・営業職
・飲食店スタッフ
・販売店スタッフ
・コールセンター
・建築関係
・工場作業員
・ITエンジニア
・介護職員
・ドライバー
先程まで、良いイメージのないお話になってしまいましたが、「学歴」よりも「これからどうしていきたいか」という考えが重要なのではないでしょうか。
確かに企業側のイメージとして4つ紹介しましたが、この4つが払拭できれば、活躍できるチャンスは大いにあると思っています。
<参考記事>
6.中卒向けの求人を提供する企業例
![](https://assets.st-note.com/img/1718343969180-VLk5JnLyrP.jpg?width=800)
働く先があることが分かりましたので、あとは企業側が持つ”中卒のイメージ”を払しょくするための準備しつつ仕事探しを行う事が大切となります。
ただ、進めていく上で1人で行っても限界があります。では、「中卒」の方をサポートする企業はいるのでしょうか?参考例として3つここでは紹介します。
6-1.ハタラクティブ
20代の未経験者向け就職・転職支援サービス向けのサイトです。
■会員の特徴
初めて就職をされる方や第二新卒として転職を考えている方
スキルや経歴に自信がない
社会人経験ゼロから正社員にとして就職したいと考えている
■現在の状況
フリーター、ニート、既卒・中退など
「中卒」という表記は見当たりませんでしたが、「スキルに自信のない方」でも転職のサポートをしている実績があるようにうかがえます。
実績として、就職成功率は「80%以上」と記載がありますが、サポートエリア関東、中部、近畿がメインとなっています。
6-2.ゼロタレ
こちらも同じく「キャリアの選択肢が少なかったが、ポテンシャルを持つ20代」向けのサービスです。
学歴は、「中卒/高卒/専門卒/高専卒/短大卒/大学中退の大卒資格を持たない」方との記載があります。
上記の通り「ポテンシャル」を重視している点から、これから新しい環境で活躍を目指す若手社員の早期獲得が見込めるのではないかと思います。
■サービスの特徴
非大卒市場がブルーオーシャンであること
採用コストが削減できること
採用スピードが速いこと
■実績
年間就職者数 200名以上
登録会員数 3000名以上
お取引企業 300社以上
実績から、1社当たり10名の会員がいる状態と考えられます。
アクティブユーザーではない方も含まれていると思いますが、就職者数を見ると、年間で1名採用は実現できるのではないかと思います。
6.まとめ
「正社員として働きたいけど働ける場所がない、働けるか自信がない」といった不安を持つ求職者がいることがわかりました。
企業側として、「企業の採用基準」に満たすのであれば、採用課題の改善策の1つとして「若年層のポテンシャル採用」の活用してみてはいかがでしょうか。
ふと、以前YouTube動画で見ていた「令和の虎」で紹介された、「宮大工」のお話を思い出しました。
学歴や年齢に関係なく強い思いを持つことが必要であると改めて感じました。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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