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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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#日記

『日本を降りる若者たち』を読む

昨日に引き続いて暑い一日でした。本日は、下川裕治『日本を降りる若者たち』(講談社現代新書2007)の読書感想文です。まだ、読了前ですが、何とも切ない内容にちょっと考えてしまったので、記憶が生々しい間にメモを残します。 まとめ買いした一冊毎月29日は、BOOK-OFFの300円引きクーポンが使えるので、100〜200円+税の値札がついている書籍の中から、興味を持ったものをあまり内容を吟味せずに購入しています。本書もその中の一冊でした。ただただタイトルが強烈だったので、中身は全

年末年始の読書計画

昨日で仕事納めだったので、本日早朝に松本を立って、昼過ぎに横浜の自宅へと戻ってきました。 最愛の息子は私の帰宅に大喜び!‥‥ することもなく、テレビを観ながら「おかえりなさ~い」という気持ちのこもっていない歓迎を受けました。苦笑するしかありませんでした。私よりも、私の使っているスマホを待ち侘びていたようです。 さて、本日のnoteでは、年末年始の読書予定を備忘の為に残しておこうと思います。 ①岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』(ちくまプリマ―新書2007)オタキングこ

『置き去りにされる人びと』を読む

本日のnoteは、村上龍『置き去りにされる人びとーすべての男は消耗品である〈Vol.7〉』の読書感想文です。 時代を代表する作家、村上龍村上龍氏は、日本を代表する人気作家です。1976年の24歳の時に、デビュー作の『限りなく透明に近いブルー』で群像新人文学賞と芥川賞を受賞し、いきなり百万部を超える大ベストセラー作家の仲間入りをしました。 私は、高校3年生の春に『限りなく透明に近いブルー』に出会いました。可愛がってくれていた母方の祖父のお葬式に向かう電車の中で、一気に読了し

『個人力』を読む

本日の読書感想文は、澤円『個人力 やりたいことにわがままになるニューノーマルの働き方』です。 澤円氏とは?著者の澤円(さわまどか)氏は1969年生まれ。長髪に口髭という個性的な風貌です。ご自身の自己紹介を援用します。 僕、澤円は、いま最新のテクノロジーをベースに、様々なテーマのプレゼンテーションや講演を年約300回行っています。同時に、大学の客員教授やスタートアップ企業の顧問など複数の仕事を持ち、自ら主催するオンラインサロンや、ソーシャル経済メディア「NewsPicks」

『嫌われる勇気』を読む【第二夜】

本日の読書感想文は、岸見一郎・古賀史健『嫌われる勇気』の【第二夜】(P59-124)です。読書ノートを書いていきます。 なぜ自分のことが嫌いなのか《P62-69》自分を変えたいのに自分の思い描くような結果が出せない… という挫折の経験が続いていくと自信が揺らいでしまいます。不甲斐ない「いまの自分」を受け容れることで態度が卑屈になってしまう場合もあるかもしれません。 青年の口にした悩みを分析する哲人のことばは的確だけに厳しいものです。あらゆる行動は自分が直視したくない現実を

『あえて数字からおりる働き方』を読む

本日の読書感想文は、尾原和啓『あえて数字からおりる働き方』です。2020年7月に発売になったばかりの本です。 尾原和啓氏とは?著者の尾原和啓氏は、1970年生まれ。多彩なビジネスキャリアを歩んだ後、現在は海外在住でマイペースで活動されている模様です。西野亮廣氏が『西野亮廣エンタメ研究所』の中で「尾原さんのオンラインサロンで学ばせてもらっている」と言っているのを聞いて興味を持ち、本書を知りました。 尾原氏が西野氏とZoom対談をしている際に「自分自身は、イノベーティブなこと

『Think right』を読む

本日の読書感想文は、ロルフ・ドべリ『Think right』です。2020年7月の課題図書の一つでした。 思考法の教科書としてロルフ・ドべリ氏の著書は、既刊の『Think clearly』『Think smart』を読んですっかり虜になってしまったので、本書の購入も即決しました。事前に確認していなかったのですが、本書は2013年に発売された『なぜ、間違えたのか? 誰もがハマる52の思考の落とし穴』の改訂・復刻版だったようです。既刊同様、期待を裏切らない読み堪えのある内容の本

『1979年の奇跡』を読む

本日は、南信長『1979年の奇跡:ガンダム、YMO、村上春樹』から、私の少年時代を思い返してみたいと思います。 1979年、11歳だった私著者の南信長氏は1964年生まれのマンガ解説者です。その南氏が「奇跡の一年」と位置付けているのが1979年で、当時のカルチャーと空気感を丁寧に、興味深く解説してくれているのが本書です。目次構成が絶妙で、かなり読む意欲をそそります。 第1章 ガンダムと大友克洋 第2章 YMOとウォークマン 第3章 村上春樹と「江夏の21球」 第4章 角川

『知的再武装 60のヒント』を読む

本日の読書感想文は池上彰・佐藤優『知的再武装 60のヒント』(文春新書)です。 知的であることへの憧れ知的(ちてき) 1 知識・知性の豊かなさま。また、知性の感じられるさま。 2 知識・知性に関するさま。 ー デジタル大辞泉 「知的である」とはどういうサマを言うのでしょうか? 知的な人、知的な生活、知的な仕事、知的好奇心… 普段からよく耳にするけれども「知的」って、どこかふわっとしたことばに感じます。 大辞泉の定義にもしっくりきません。「知識」と「知性」の違いを考え始め

『もしも一年後、この世にいないとしたら。』を読む

本日無事に51年と199日目、無職生活19日目を迎えることが出来ました。感謝! 本日の読書感想文は、清水研『もしも一年後、この世にいないといたら。』です。この本は乗っていた電車の車内広告で目にし、題名が今の自分の気持ちにばっちりと合致していて惹かれるものがあったので、その場でアマゾンに注文しました。 精神腫傷医とは?著者の清水研氏は、国立がん研究センター中央病院に精神腫傷医として勤務されている現役のお医者様です。精神腫傷医ということばは、聞いたことがありませんでした。本の

『会社を50代で辞めて勝つ!』を読む

出張でマレーシアの首都、クアラルンプールに来ています。朝の通勤電車と機内で読了したのが、本日ご紹介する髙田敦史『会社を50代で辞めて勝つ!』です。 著者は、2016年にトヨタ自動車のレクサスブランドマネジメント部長の職を54歳で辞して、フリーランスに転身された方です。現在は専門のマーケティング分野の知識を活かして、ブランディング戦略などのコンサルタント活動を中心にマルチに活躍されています。 エリートサラリーマンだった人が、自分の意志を尊重した結果、会社に残って『終わった人

『人生後半戦、これでいいの』を読む。

本日の読書感想文は、萩本欽一『人生後半戦、これでいいの』です。 買うことを即決した一冊書店で出会い、題名を見て即決で買いました。今の自分には必要な本だと直感しましたので、迷いはありませんでした。私の予感は正しく、期待通りとても力を貰える内容でした。読後感が大変良い本でした。 著者の萩本欽一さんは、日本を代表するコメディアンです。“欽ちゃん“の本は以前からもよく読んでいて、『ダメな時ほど運はたまる』『続ダメな時ほど運はたまる』には力を貰って来ました。 テレビで見せる、明

『いま持っている株は手放しなさい』を読む

今日のnoteは久しぶりに読書記録です。 30代の頃からちょこっと投資をやっています。最近のパフォーマンスは芳しくありません。長期保有で配当や株主優待が主目的なので、短期の結果でどうこうしてもしょうがないのですが、先月からの為替動向と株価の動きを見ていると、私が考えていたよりも上下の変動(ヴォラティリティ)が大きく、かつ日本経済の将来にとっては良くない方向にぶれている気配が多いと感じています。 先々に不安を感じ、そもそも世界経済がどういう立ち位置なのか確認すべく、本屋で立

休耕する意味~『君たちの生きる社会』より

本日無事に51歳と212日目、無職32日目を迎えることが出来ました。感謝! 先日、神保町の古書街を散策していて手に入れた、伊藤光晴『君たちの生きる社会』(ちくま文庫)という本が非常に面白いです。1970年代に出た古いものですが色々と発見があります。 その本の中で、”日本の社会を考えるー欧米とのちがいのなかで”という章の「1. 風土のちがい、考え方のちがい」で紹介されている、日本の農業とヨーロッパの農業の違いを読んで思ったことを残します。 三年周期で土地を肥やすヨーロッパ