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「個人」として、どう生きるか。能動的な選択をする時代の到来

みなさん、こんにちは。いつもお読みいただき本当にありがとうございます。
今日は少し短めに。そして、最近読んだ本から得た示唆と、私の結論を少しだけ。

「中身化する社会」(菅付雅信 星海社新書)

編集者菅付氏が2013年に出版された、ソーシャルメディアに席巻されていくこの時代をまとめた書籍です。この渦中に私たちはどういった社会変容がおき、価値がどのように変化し、個人としてどう向き合っていくべきなのかということについての考察を、旬の文献を多数引用されて紹介しています。

来年で10年たつこの本ですが、今読むと答え合わせ的なところもありつつ、いかに時代を先駆けていらしたのかと、舌を巻く以外ありません。

引用された文章も含め、ちょいちょい太字で強調されたテキストがあるですが、それが今となってはいちいち的確で、かつその文脈がさらに強くなっており、自分のフリーランスとしての働き方も、起業も、つまり私の行動の一つ一つが、結局その流れに乗っていることを突き付けられて、ちょっと焦りました。笑

・ソーシャルメディアは企業をひとりの人格にしてしまう(河尻亨一氏)
・意思疎通の根幹である言葉こそが、価値を高めていくはずだ(菅付雅信氏以下同様)
・プロジェクトからプロジェクトへと自由に飛び回る「一人会社」が何十億も出現する
・このような世界で人々を団結させる力となるのは、何かを所有することの誇りや忠誠心ではなく、何かに貢献することへの自負と信頼感
「中身化する社会」

などなど。「貨幣」より「評価」、「リアル」と「ネット」虚構の線引きなど、興味深いものばかりです。

ここに挙げた例でいえば、今や企業のソーシャルメディアで人気があるものは「中の人」と言われるキャラクター性が感じられるものです。

「note」というプラットフォームの出現は、今までのブログ文化をさらに加速させ、多くの人が自分の言葉で語り始めました。私自身も法人化を目指すにあたって「note」を始めたくちです。起業にあたり、いつまでも裏方気分でいるのではなく「言葉」で自分を発信しなければ、と思い立ったわけです。

そして、働く価値観としても、現在フリーランスで自由にやっていますし、これからの人生「環境や社会に貢献できる自分でありたい」、といった自負があることは間違いありません。

「個人として、どう生きるか」

結局、ソーシャルメディアの時代、匿名で発言して拡散力はあったとしても、なかなか個人としての影響力にはつながったりはしません。Twitterでバズってもフォロワー数が増えることに直結したりしないのがその例です。

企業アカウントの場合、とくに「個人」を覆い隠し無個性で無難な発信には、あからさまに不信感を表す、または完全にスルーされてしまうわけです。菅付氏も冒頭で触れていますが、ソーシャルメディアの存在は「個人」に力を与え、「広告」というもののチカラを弱体化させたわけです。

今期、プレスリリース配信事業であるPR Timesはさらに売上を伸ばし、リリース掲載数も拡大しています。しかしいわゆるマス広告市場は縮小の一途です。その事実は、「魔法」のようなイメージ訴求ではなく、実直な文章でいかに誠実に語るかに力を入れ共感を得、「個人」から発信されるUGC(User Generated Contents)での情報拡散を狙っているとも言えます。

「広告」という、企業が一方的にマスに対して送る、若干の虚飾が加えられた美しく耳触りの良いメッセージ。何でも可視化できてしまうソーシャルメディアを介して、「広告」は「個人」からの信用が得られなくなってきているというわけです。

つまり、ソーシャルメディアの時代、自分自身が「個人」として自立し、何を目指し何を実現していくのかを透明性をもって明確にしていかないと、「影響力」という評価は得られないということです。

私が常日頃から考えている「ブランド」というのも、結局のところ匿名性の高い「企業」を透明性の高い「個人」としてとらえなおすことだとも言えます。

ソーシャルメディアでなんでも可視化される時代、個人がどう生きるかを決めることが重要だとするなら、同じプロセスでありうる、企業が「ブランド」を創るということは、今の時代にやはり確実に必要ということです。

どちらにしても、とても大変な時代です。
会社員だとしても、任される部門によってはそういう能動的な「覚悟」が問われるわけです。

私自身は、起業を想定しているため、完全に「個人」として腹をくくる必要性に迫られています。

「個人」として、どう生きるか?そして、それをどう表明していくのか。
このnoteで考えながら発信していきたいと思っています。

というわけで、最後までお読みいただきありがとうございました。さらに考察を深めて、法人化に向けて邁進してまいります。
ただいま、事業計画作成中です。このお話は、また別の機会に。

これからも、どうぞおつきあいください。よろしくお願いいたします。

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