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日本人学校の思い出

まだオーガスタの決着がつかず落ち着きませんが四月なので学校のことを書こうと思います。

私は子どもを連れて二度アメリカに住んだことがあります。最初の赴任地では小学校の一年生から五年生を経験し、二度目は中学校の二年生から高校の一年生まで子供を通わせました。

海外生活は全く初めてでしたから日本人学校に全日制と土曜日の補習だけのところがあることも知りませんでした。私たちが住んだところは平日現地の学校に行って土曜日だけ日本人学校に行く人が多い地域でしたのでそのようにしました。

子どもたちにとって特に英語がわからないうちは土曜日の日本語で過ごすその補習校が待ち遠しいもののようでした。お友達は同じように駐在員の子と、現地に永住している子がいて、その中でも両親が日本人のケースと国際結婚をされているケースなど様々でした。もちろん英語の方が得意で英語で会話している人たちも中にはいました。

肝心の日本語のレベルはまちまちで先生方のご苦労は計り知れません。学習のゴールも日本語の読み書きの保持から帰国に備えて日本人と同等になりたい人、果ては日本で難関校を目指す人まで幅広いものです。

中には嫌々来ているような子もいましたがほとんどはいきいきと通っていました。最初に通った学校は流石に副教科まではありませんが、理科社会も日本の教科書で日本と同じ内容で授業をしてくださいます。年間開校日数は45日くらいでしょうか。入学式や始業式などの式も現地の学校ではありませんから大変貴重な経験でした。運動会も日本式でリレーや障害物競走など毎年盛り上がりました。

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二箇所目の学校で特筆すべきことは部活です。こちらの学校では算数や数学と国語のみの授業でしたが毎週土曜日の放課後、保護者の監督の元野球やサッカー、テニスやバレーボールの他、茶道や書道の部活ができるのです。先生はすべて有志の保護者。仕事が休みの土曜日に子どもたちのために指導してくださる方々のおかげでどれほど豊かな学校生活になったことでしょう。

ありがたいのが図書室です。生徒向けのみならず大人用の新刊も置いてくださっていてリクエストもできる贅沢さ。海外では日本語の書物に飢えがちですが、土曜日の送迎のたびに図書館に立ち寄るのが楽しみでしたし、子どもたちの豊かな成長に欠かせないものでした。古本市やバザーも保護者によって開催され和やかで楽しい思い出が詰まっています。

日本の文部科学省から派遣されてこられている先生は最初の学校で確か四人、二校目では校長先生だけでした。他の先生はすべて現地の邦人でもちろん平日はほかのお仕事をされている方々。保護者の支えと先生方のご努力で子どもたちは現地の学校と日本の学校のダブルの経験ができました。

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日本もアメリカもまだ感染症の影響で学校生活も以前のようにいかない面がありますが、今年度も子どもたちの元気な声が聞こえますように。

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