けねでぃまりぃ

イラストレーター。イラストレーターズ通信会員(https://illustrators…

けねでぃまりぃ

イラストレーター。イラストレーターズ通信会員(https://illustrators.jp/)。 メイキングを含むイラストレーションのあれこれや カナダでの生活経験を投稿しています。 イラストを掲載している場所→https://www.mariekennedy77.com

マガジン

  • JAPA⇄CANADA

    カナダに引っ越すことになってからのあれこれを赤裸々に書いたエッセイです。 思春期の不安定な気持ちをこれでもかというくらい詰め込んだ切ないけれど、がんばろって思えるエッセイになっています。 壁にぶち当たった経験がある人、今まさに壁にぶち当たっている人、子供時代に引っ越しを経験した人、もちろんそういう経験のない人もぜひ読んで行ってください!

  • イラストメイキング

    制作したイラストのメイキングです。

最近の記事

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JAPAN⇄CANADA 1-1

東京へ越してきて1ヶ月経ちました。 いまの心境はもう1ヶ月。まだスタートラインでクラウチングスタートの為に器具を調節している段階です。 私は2011年から8年間、カナダのカルガリーという都市に住んでいました。 カルガリーは最近でいうと、2026年の冬季オリンピックについてニュースでお聞きした方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。 年々新しい高層ビルや住宅地が建っていて、近代化著しい場所です。 ロッキー山脈にも近く、天気のいい日には澄んだ空とゴツゴツした山々、というザ・カ

    • JAPAN⇄CANADA 5-5

      カナダではハロウィンを境に雪が降り出したり(夜の)気温が氷点下まで下がったりと一気に冬の気配を感じるようになります。そんなある日、参加していた日本語文化サークル(JCC)で日本から来た友達が 「この時期になるとやっぱり鍋が食べたくなる」 と嘆いていました。日本から来ていた留学生やワーホリの友達は短期間しかカナダにいないしホームステイや寮生活だったので土鍋とガスコンロを買うことも出来ず、日本式のお鍋が食べれるお店もそうそうないので、食べられる日本料理に少しだけ制限がありまし

      • JAPAN⇄CANADA 5-4

        この頃毎日が充実していたせいか、学校の進学について考えることをあまりしていませんでした。前年一応合格していたので、英語の成績以外での心配をしていなかったからかもしれません。ポートフォリオも1度作ったしきっと簡単にできるだろう過信していました。それでも、もしも何かあったらと思い学校に問い合わせをしました。するとポートフォリオは前の応募の時と同じ作品を使ってよいと言われ、だったら大丈夫だろうという確信に近い感情がさらに湧き上がりました。今思うととても危険な思考なのですが、20歳当

        • JAPAN⇄CANADA 5-3

          クラリネットのセクションリーダーは想像以上に大変でした。私はリーダーになってもみんなと対等でいたいと思っていたのと、時折発動する優柔不断さが相まって、最終判断をくだすのを難しくしていました。さらに自分より1年早くショーバンド(私の所属していた団体、カルガリースタンピードショーバンドの略称)に入ったマーチング歴の長いメンバーが2人居たのでどういう風に関わっていくのが正解なのか、かなり悩んでました。 そんな時毎年恒例の年度初の合宿(以後バンドキャンプ)が行われました。1年目は散

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        JAPAN⇄CANADA 1-1

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          JAPAN⇄CANADA 5-2

          アルバイトを始めてから悲しいと感じたことはお小遣いを貰えなくなったことです。自分で稼ぐようになったので当たり前と言えば当たり前のことなのですが、着実に大人になっているんだなという事実を肌で感じた出来事の1つでした(といいつ、色んなところでちょこちょこ払ってくれました)。カナダに引っ越してからはお正月のお年玉も無くなってしまったのでそれも悲しいな、と感じました。お年玉に関しては単にお金がもらえない、という理由からではなくカナダに居るから貰えなくなったという文化的な違いを改めて気

          JAPAN⇄CANADA 5-2

          JAPAN⇄CANADA 5-1

          (この回ではピアス穴を開ける話をしております。身体を傷つける内容が苦手は方はご注意ください) 高校卒業、マーチングの大会最高得点での優勝、大学進学の思わぬ足踏み、さまざまなことが起こった2014年夏も過ぎて秋の気配を感じ出した矢先、カルガリー市は思わぬ大雪に見舞われました。9月最初の週に足首程の深さまで積もる雪が降ったのは異例の出来事でした。2日後には気温も上昇し完全に溶けてしまったのですが、被害はかなりのものでした。冬支度ができていなかった木々は、葉の重さに加えて雪の重さ

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          大会のあったサンパウロからリオデジャネイロに移動して、最後の数日は観光をして過ごしました。リオのホテルは「いいホテル」に部類するもので、ベッドもふかふかで冷蔵庫の中には飲み物、お菓子も置かれてありました(もちろんこれらは食べたり飲んだりすると後で支払う必要があるものなんですが)。 ここからは完全にお遊びモードで時間も有り余っているのでリオの街をグループで歩き回っては気になるお店で買い物をしたり、すぐ近くに位置していたコパカバーナビーチでお酒を飲んだりと、バケーションを思い切

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          ブラジルではマーチング以外にも沢山のことを経験しました。その中でも印象に残っているのはシュラスコです。サーバーが棒に刺さったいろんな種類のお肉を持ってきていた景色をはっきりと覚えています。そしてそれがひっきりなしだったのには驚きました。各席に「YES」と「NO」を表示できる札があり、サーバー達はそれを見てお肉をお皿に切り分けるかどうかを判断します。ひっくり返さないとほんとにずっとお皿に乗れさせるのでお腹がいっぱいになるタイミングを見計らうのがなんとも面白かったです。シュラスコ

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          10日間続いた本番が無事に終わり、今シーズンは残りブラジルのツアーのみとなりました。数日間の休みの後、また練習が再開しましたが楽器を送らないといけないので日数はそんなにありません。現地に行く前に出来ることに取り組んでいると、あっという間に出発の日になりました。前年度はグランパ(祖父)が亡くなった直後で不安の中での出発でしたが、この年は特に何もなく気合も充分の中当日を迎えることができました。 ブラジルへは3つのグループに分かれて飛行機に乗りました。アメリカで経由しなければいけ

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          スタンピードショーバンド、2年目の夏は昨年よりワクワクしていました。またあの楽しい最高の日々が過ごせると思うといてもたってもいられません。12時間(内食事休憩2.5時間)の練習が毎日行われるのは確かに疲れましたが、その疲れを飛ばしてくれたのもマーチングの練習や本番でした。6月末には学校も終わっていたので心置きなくマーチングに集中することができたし、それこそ苦楽を共にしてきた仲間と過ごす時間はかけがえのないものでした。 ショーやパレードでは昨年からの成長をすぐに感じました。初

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          2014年に入り、学校は最後の学期が始まりました。ついに高校生活も残り半年です。ようやく迎える卒業を楽しみにしていた反面、不安もたくさんありました。特に英語30-1を受講することは私の頭を大いに悩ませていました。30-1は高校3年生の上のレベルです。大学に進学するために必要な履修科目なのですが、英語の成績が良くなく苦手だった私は常に緊張して授業を受けていました。ここでふとなぜ小さい頃から英語に触れているのに英語ができないのか?と思った方もいるかもしれないので説明します。カナダ

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          マーチングの年度最初の練習は、去年と違い知ってる人ばかりだったので孤立することもなくむしろ私から話しかけに行きました。久しぶりに集まっての練習だけあってメンバーみんな再会を喜び、そして新体制にわくわくしていました。新体制、ということはもちろん新しく入ってきたメンバーもいるということです。クラリネットパートには6人新しいメンバーが加わりました。下に後輩はできたものの、たった1年先に入っただけだし、どのメンバーもマーチング歴は私より長かったので、追い越されないようにさらにレベルア

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          (今回は以前noteにあげた「東京へ来た理由とイラストレーション」でも触れている話が出てきます。そちらも併せて読んでいただけると嬉しいです) 私の通っていた高校では、10月から11月にかけて「Post Secondary Fair (ポストセカンダリーフェア)」というものが開催されました。ポストセカンダリーとは高校卒業後の学校のことで、大学・短大・専門学校などあらゆる選択肢のことを指します。12年生はホームルームで説明があり、参加を促されていました。もちろん私も例に漏れず、

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          (いよいよ第4章。今回からイラストも変わってます!) 待ちに待った、高校生活最後の1年がやってきました。日本の同級生は大学生になっており、カナダの学校でも1つ年下の子達が卒業していきました。少し周りより遅れていることが嫌だという気持ちもありましたが、前ほどは思っていなかったかもしれません。その大きな要因は友人、親友と呼べる人の存在だと思います。引っ越した当初は友達なんかいらないと言っていた私ですがやっぱり一緒に笑える関係の人は大切だなとこの頃思うようになっていました。 カ

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          「まだ先は見えねども」の裏(メイキング)

          今回は、上の作品「まだ先は見えねども」(英語名:Even Though)の メイキングを紹介したいと思います。 このイラストのテーマは過去と未来です。 4月からのもろもろで、先の予定が立てづらい日々が続き靄がかかったような生活を送っていますが、そんな状況もいつかは過去となり、そして当たり前のように未来がやってくるのです。だからこそまだ先は見えねども、今を大切にしながら自分のあってほしい未来にむけて突き進む。 そんな気持ちをイラストに込めました。 冬のホームから電車を

          「まだ先は見えねども」の裏(メイキング)

          JAPAN⇄CANADA 3-10(2)

          予選はそこまで重要視していませんでした。なぜならそれだけ自信があったからです。過去のバンドの成績で考えると予選通過は当たり前なのです。実際予選の日の記憶があまりないです。1番記憶に残っていることといえば、外に出た時に黒の長袖ユニフォームがやたら暑く感じたことくらいです。みんな暑い暑いと不満を漏らしていました。私も流石に暑くて汗がいっぱい出ました。 スタッフも予選よりも次の日の決勝を意識してきて、予選の時の点数が何点かさえ知らされませんでした。私たちの目標はあくまでも決勝で9

          JAPAN⇄CANADA 3-10(2)