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JAPAN⇄CANADA 1-1

東京へ越してきて1ヶ月経ちました。
いまの心境はもう1ヶ月。まだスタートラインでクラウチングスタートの為に器具を調節している段階です。

私は2011年から8年間、カナダのカルガリーという都市に住んでいました。
カルガリーは最近でいうと、2026年の冬季オリンピックについてニュースでお聞きした方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。
年々新しい高層ビルや住宅地が建っていて、近代化著しい場所です。
ロッキー山脈にも近く、天気のいい日には澄んだ空とゴツゴツした山々、というザ・カナダ!みたいな景色を見ることができます。
夏はカラッとしていて、夜10時をまわっても外は割と明るく、ジメジメと汗をかくこともありません。冬は乾燥がひどくて、お風呂上がりのボディークリームは必須です。雪も勿論積もります。-20℃にもなります。氷が張れるから、市内のいたるところで無料のアイスリンクが見られます。ただありがたいことに、ロッキー山脈から降りてくるシュヌックという風のおかげで真冬でも気温がプラスになることもあります。反対に5月なのに寒くて手がかじかむことも。
カルガリー市民はこんな天候を、「ま、カルガリーだしね」と思うようにしています。住んでいる以上受け入れるしかありません。

サムネイルのイラスト、は世界遺産にも指定されているモレーン湖と周囲の山です。湖の青が本当に綺麗で、見ていて大地の偉大さを直に感じることができます。
実はついこの間までこのイラストを描いていたことを忘れていました。
5月9日に行われたイラストレーションコンペ、ザ・チョイス の大賞展並びに表彰式でお会いした船津真琴さんから
「カナダの山のイラストは描いたことないの?」と聞かれ、「そういえば、ないですね。」と答えたのだけれど、それから何日かして大学3年生の時に制作したポートフォリオを目にした時、「あれ?表紙のイラストカナダの風景やん!なんなら山描いとるやん!」と気づきました。まさに灯台下暗し状態。このイラスト個人的に気に入っていたのにいつのまにか忘れてしまっていました。実はモレーン湖、木版画で有名な吉田博さんも題材にされていて、彼の画集を見た時にはびっくりしたのを覚えています。丁度学校の先生と、「あなたのイラストはこういう方向性で描いているときがイキイキしている」とモレーン湖のイラストを見ながら話していた頃で、まさに吉田博さんをはじめ木版画家の先人の作品をひたすら見ていた頃だったので、感動したのを覚えています。
カナダに引越して生活したからこそイラストを描いていきたいと思えたし、カナダで生活したからこそ、木版画に魅了されたと言っても過言ではありません。
日本人より日本っぽい絵描くねと言われたことがあります。
私、日本人ではあるのですが、国の枠を越えて私として認識してもらえることが嬉しく感じます。

よく親に「まりぃちゃんはまりぃちゃんだから」と言われます。10代の頃はこのことがピンとこなかった気がします。ただカナダで生活したことで、自分とは一体何者なのか?という質問に自分なりの答えというものが見えてきた気がします。
日本とカナダどっちの方が好き?と聞かれると日本って答えます。だって食べ物美味しいし、好きな本や漫画が送料なしですぐに手に入るし、洋服も安くておしゃれだし、なにより尊敬する、好きなイラストレーターさんと同じ空気が吸えるんだもの。
でもカナダも大好きです。カナダにいたからこそ出来たことがいっぱいだし、出会った人もいっぱいだし、私の一部だから。
カナダに引越して良かったと自信を持って言えるのです。

-つづく-

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