子宮筋腫36個摘出記録(⑧退院二週間後 編)

最大のもので8.8cmの子宮筋腫36個を、腹腔鏡手術&約10cm小切開で摘出した。記憶が薄れる前にまとめておく。

エンターテイメント性の薄い手記なので、今後子宮筋腫手術を検討している方の参考にどうぞ。

①入院までの経緯編はこちら
②入院初日 編はこちら
③手術当日・直前準備 編はこちら
④手術当日・手術室〜術後 編 はこちら
⑤手術翌日 編はこちら
⑥手術二日後 編はこちら
⑦退院日 編はこちら
⑧退院二週間後 編はこちら
【番外編】入院持ち物編はこちら


退院しておよそ二週間。
手術余波の体調不良と、手術で改善した点の両方があった。

体調不良面

1つ目、薬疹が出た。

退院日に帰宅して鏡を見たら、額とこめかみに赤く腫れた蕁麻疹のような、かぶれのようなものが広がっていた。入院前に軽く顔にヘルペスが出ていたのでその再発かと思ったけど、それとも様子が違う。

こんな感じ。しかも顔。

画像1

オロナインを塗って二日経っても良くならないので皮膚科の町医者に行くと「多形滲出性紅斑」とのこと。
原因は不確定ながらも
・ヘルペスなどのウイルス(への免疫反応)
・抗生剤や鎮痛剤(への免疫反応)
・季節性
と思われるのこと。

……確かに、ヘルペスが入院前に出たし、鎮痛剤も抗生剤も今までないくらいガバガバ飲んでるし、心当たりがありすぎる。
術後なので抗生剤はそのまま飲み続けることにして、塗り薬で治療となった。
おかげで数日で赤い腫れは引き、残った跡を薄くするケアをしているが、まさかの手術の余波だった。

二つ目が、胃の不調と息苦しさ。

手術翌日から、腹腔に詰めた炭酸ガスの影響なのか横隔膜や胃の調子がわるかった。

げっぷやくしゃみでみぞおちが痛む横隔膜の不調は一週間程度で治ったが、食後や歩いた時に胃が苦しくなり、それと連動して息切れしてしまう。

これが一番キツくて、リハビリの毎日の散歩も、傷自体はたいしてツラくないのにゆっくりしか歩けず、ハアハアと息切れで座り込むのを繰り返す状態だった。

私は医療従事者でもなんでもなく、ただの当事者感覚による想像なのだけど、両手で掴みきれないほどの大きさの子宮が突然生卵くらいの大きさに戻ったことで、胃腸のポジションやバランスが崩れたのでは?と思っている。
退院翌日から一週間程は体を寝起きさせる度に腸がグルグルと動きまわるのがわかり、胃もグボッグボッと位置が動くのがわかったくらいだ。

結局、消化器内科の町医者に行って胃酸を抑える薬をもらい、まだ完全ではないが今はだいぶ落ち着いた。
それでもまだ少し普通に歩こうとすると、長距離を走った時のように脇腹が痛くなったりする。体感的には、間違いなく内臓全体のバランスが崩れている。

その医者に、胃の不調は手術の影響でしょうか?と尋ねたら、関係ないんじゃない?と流されたけど、今まで胃だけは強く不調知らずだった私が手術直後から胃の調子を崩したのは事実である。

最後に三つ目、これば婦人科系の手術をした人によくある不調の、便秘。

手術直後から、痛み止めと一緒に便秘予防の酸化マグネシウムを渡され飲んでいて、退院後に薬を飲みきって止めたら、てきめんに便秘。直腸がいたむ。
消化器科の町医者に行ったでついでに、また酸化マグネシウムを処方してもらい対応している。
腹筋に力が入らない上に、胃腸のポジションやバランスが崩れたならやむを得ないのかなという感じ。早く治ればいいわ。

手術で改善した点

一つ目、腰痛がよくなった。

特に、朝の寝起きの内臓が筋肉を圧迫することによる腰痛がなくなり、腰を左右にひねった時のガチガチなかたさの痛みもなくなり、腰回りが軽い。
子宮筋腫が腰痛の一因になってたんだろうと思う。長いこと腰痛に悩んでいたのでこれは本当に手術してよかったと思える。一ヶ月間は禁止されている趣味の水泳も早く再開したい。

二つ目、生理が短くなった。

手術前はダラダラ二週間続いたのが、きっかり5日間で終了。素晴らしい。
なんと、あんなに手術でギッチョンギッチョンに切り刻まれたにも関わらず、退院して数日後にいつもの周期どおりに生理が来た。どんな非常事態になっても通常営業はなにがなんでも崩さないって、どんだけ根性あるんだよ。さすが36個もせっせと筋腫ふやしただけある。

三つ目、下っ腹がへこんだ。

術後10日間ほどは、子宮が腫れてたり、切った腹筋に力が入らなかったり、内臓のポジションが乱れてたりで、お腹はダルンダルンのボヨンボヨンだったが、それ以降少しずつ通常モードに近づいてきた。
もともと腹筋を鍛えてるわけではないので、ペッタンコというわけにはいかないが、手術前より下っ腹がすっきりした。

特に、前は食後に必ず餓鬼か妊娠7ヶ月みたいになってたのが、食後に出てこなくなった。
想像なのだけど、両手で掴みきれないほどの大きさだった子宮が生卵ほどの大きさになり、腹腔にスペースができて、胃腸に食べ物が入ってもきてもスペース活用して内部収納できるようになったのではないだろうか。まさかの収納力アップ。
手術、無印良品の収納ボックス並みのいい仕事をしてくれた。主治医さんありがとう。

あと、切除した重量は457gだったけど、帰宅したら体重は1kg以上へっていて、見た目も薄くなった。これはスリムになったというより不健康にやつれたので、あまりよくはないが、痩せたのは事実なので一応書いておく。

以上、術後二週間弱で起こった体の変化でした。
まだ子宮はことあるごとにチクチク痛むし、癒着は心配だし、胃の不調も治りきってないしで、回復できていないけど、手術でさっそくよくなったこともある。

バカスカ筋腫が出来る体質なので、一番最初に必ず再発すると主治医に言われており、それが何年先か、また手術が必要になるか、その時は子宮全摘出するかわからないけれど、それはその時に考えることにする。

仕事してる人は、デスクワークなら二週間くらいで復帰できそうだけど、
立ちしゃがみが多かったり、物をもったり、多少とも体を動かす仕事なら最低三週間、できれば一ヶ月は休みが必要だと思う。
ただし下腹部に横10cm小切開を追加した腹腔鏡手術の体感なので、腹腔鏡オンリーの手術ならもう少し早いのかも。

手術を検討してる人の参考になればいいです。
以上、子宮筋腫36個摘出の記録でした。

【番外編】入院持ち物編に、持っていってよかったグッズをまとめているので、入院予定の方はこちらもご参考ください。

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腰痛や子宮筋腫の治療代になります。